36 蓮(REN) 「女知ってるのに…俺でいいの?」
「いいからこうしてるんだろ」
七海さんの身体を抱きしめてもう一度横にした。
それ位蓮の事を好き、って事でいいのかな?
「七海さん、コレ俺の独り言ね…?聞かなかった事にして?」
「ん?」
何が?という顔をする七海さんにキスした。
「好きです」
「八月朔日っ」
七海さんが顔をさらに真っ赤にして慌てていた。
「どうしようもない位好きです。全部…どこもかしこも…」
そっと手を七海さんの腰紐にかけ解いた。
「っ!」
下!なんもつけてない!
「~~~~~~~っっ!!!」
目を瞑ってふるふると蓮が震えると七海さんが笑った。
「ああ、下?俺夜和装の時は穿かないから。全然気付いてなかったのか?…そういや俺が着替えする時必ず背向けてたな」
なんなの?笑いながら七海さんは余裕みたいだ!
そりゃ!もうしたことあるなら大人でしょうけど!
その七海さんの手が七海さんの上に乗っている蓮の腰紐を解いた。
「ゴムつけて?お前のには俺がつけてやる」
「ダメです!」
七海さんに触られたら絶対すぐ出る!
だってもう出したくて仕方ないんだから。
七海さんのこんなはだけた浴衣にこんな姿見たらダメでしょ。
それより…。
「ぁ……っ」
キスして手を七海さんの屹立に添えた。
「だ、め…だ」
「ヤです」
七海さんも感じていたのか完璧に勃ちあがっているものに先を刺激するように手を動かすと七海さんが身体を捩る。
七海さんの先からとろりと先走りが滲んできたのに嬉しくなった。
感じてるんだ…俺の手に…。
さらに刺激を加えていくと七海さんの先からとろとろと露が流れ出す。
早く入れたい…。
けど…。
空いていた片手を七海さんの後ろに這わせた。
「い…」
指を入れようとしたら七海さんが顔をゆがめたのに逡巡した。
痛くするな、と言われてたんだった。どうしよう…?
「…潤滑剤なんかはさすがにないから…多少はいい…」
悩んでいると七海さんが苦笑してそう言ってくれる。
「…でも…」
「やめるのはなしだ」
やめる気は蓮にだってない。それなら…。
「ちょっとすみません…」
「な、にっ…やめっ!八月朔日っ」
「だめです…濡らさないと…」
七海さんの腰を持ち上げ、そして舌を這わせた。
唾液を塗りこめるようにしながら指も入れてみる。
「七海さん…どこもかしこも綺麗…可愛い…」
「お前の感覚ははおかしい…ぁっ!」
「痛くない…?」
指一本でこんなにきつきつなのに…入るのか…?
自分の膨張しきっているモノを眺めた。
指3本でもまだ足りない位だけど…とにかくゆっくりしないと…。
「変だ…あ、ぅ…」
七海さんがひくひくと身体を反応させている。
痛くはないようなので安心するけど…気持ちイイのかな…?
前立腺ってどこあるんだ…?
当たればイイって…。
ぐいと指を奥まで入れていく。
すごい…七海さんの後ろに蓮の指が入ってる…。この後は自分をここに…。
逸る気持ちを抑えてゆっくりと七海さんの中を広げるように確かめるように指を動かしていく。
「七海さん…痛くない?」
「…痛くは…ないが…」
あまりいい感じではないのかな…?でもやめろ、とか言われないし…。
「指増やしますね…」
前も弄ったほういいかな、と前にも手を添え扱き、後ろも広げるようにしながら指を奥に入れていく。
「んっあっ!」
びくびくっと七海さんの身体が震えた。
ここ…?
「や、めっ…ああっ!」
やめろじゃなくてイイ、だよね?
「ここがいい?」
「ああっ!や…っ…八月朔日っ」
「ダメ!やめない。やめるのなし、って七海さんが言ったんですから。…大分やわらかくなってきたけど…でもまだ…かな…」
「あ、うんんっ!そこ…や…っ」
「ヤダじゃなくていい、ですよね…?もっと七海さんが感じてる顔が見たい」
ぐいぐいと指でそこを刺激すると七海さんは声も我慢できないようで喘ぐ声を漏らす。出さないようにと口を塞ごうとしているけどそれでも漏れるみたいで感じてくれいると思えばもっとさらに感じてほしくなる。
前もさらに強く握って後ろの指もさらに増やした。
「七海さんっ…好きです」
「ああ…っ…ほ…ずみ…」
七海さんの上擦った声に蓮は自分を宛がった。
テーマ : 自作BL小説
ジャンル : 小説・文学