はのんのBL部屋

37 泉(IZUMI)

　痛いっ！
　みりみりと裂けそうな感覚と違和感。
　ゆっくりと八月朔日が入ってくるのが分かった。
　自分が抱かれてるなんて…と思わなくもないけれど、相手が八月朔日ならば許せてしまう。
　「ほ、ずみ…」
　ぎっちりと八月朔日の首にしがみついた。
　「もちょっと奥…」
　八月朔日が小さく呟く。

　さっき八月朔日に指で弄られた所が疼く。
　強烈な官能が泉の身体を走ったんだ。
　あれが前立腺か…。
　「あ、ああっ」
　「七海さん…入ってる…」
　そうだ…八月朔日が中に入っている…。
　痛みとは別に充足感を覚える。
　誘われてセックスした時にはただの性欲処理だった。
　あれはあれで勉強にはなったけど、でも今はそうじゃない。

　快感より何より何もかもが嬉しい。
　キスも触るのも触られるのも。
　抱かれる側がどうか、なんて思ってたけど全然八月朔日にならいいらしい。
　それ位好きという事か…。
　八月朔日もそう…？
　さっきから何度も好き、と囁く声が聞こえるだけで身体が震えてしまう。

　聞かなかった事に、独り言です、なんてふざけた事言っているけど、やっぱり言葉が嬉しい。
　ちゃんと正式にはインターハイが終わってかららしいので、その時にちゃんと返事すると言ってたので泉は今は言わない。
　「七海さん…好きです……中、気持ちイイ…すみません…もうイきそう…」
　中に入れたばかりでそんな事を言う。　
　「いい…」
　八月朔日が気持ちよくていいならそれでいい。

　「七海さんも…出して…？」
　「んぁっ」
　八月朔日の手が泉のもうさっさと吐き出してしまいたいと訴えているそれに八月朔日が手を添えてくれば感じないはずはない。
　「は、や…く」
　「出したい？いいですよ…俺もすぐイっちゃう…動いても大丈夫…？」
　「いい…っ……八月朔日っ」
　早く…、八月朔日も感じてイけばいい…。何度もイく位夢中になればいい。

　「あ、あぁぁ…」
　「七海さん…七海さん…」
　八月朔日が腰を打ちつけてくる度にしびれが甘くなっていくように感じてくる。
　そう…八月朔日が泉に夢中になって他の奴になんか目が行かないようになればいい。
　「もう…イきそう…早すぎ、ですよね…」
　「いい！俺も…」
　八月朔日が自分の中でイく…。
　早く…。
　「な、なうみ…さ…」
　八月朔日が我慢できない、と腰の律動を繰り返すと、泉の中をかきまわす。
　「あ、ああっ」

　自分が抱かれて、こんな声出しながら、身体を揺さぶられてイくなんて…。考えられない事だったけど、こうなってみれば全然それでもいいなんて。
　「七海さ、ん…」
　八月朔日がぐっと奥に腰を打ちつけてきた時に泉もまたスパークしてどくどくと白濁を放った。
　八月朔日がぎゅっと泉の身体を抱きしめ、そしてキスを繰り返した。
　好き、と聞こえそうな位なキスに思わず泉はくすりと笑いが漏れた。
　「ん？何ですか？」
　「いいや…」
　「…よかった…七海さんもイったみたいで…俺だけだったらひんしゅくモンです…」
　「バカだな…」

　そんな事どうでもいいのに…。
　「ほ、ずみ…？」
　今、イったばかりのはずの八月朔日が泉の中ですぐにまた力を取り戻しているのにかっと顔が赤らんだのが分かった。
　「あ？…すみません…ほらすぐ復活するって言ったでしょ？だって七海さんの中気持ちよすぎて…」
　そう言いながらも八月朔日は腰を引いた。
　「んぅっ」
　抜ける感覚に思わず泉が顔を顰める。
　すると八月朔日はまた何度もキスを繰り返した。
　「……痛くない？大丈夫…？」
　「…多分」

　もっとしたい、と八月朔日は思ってる…のか？
　思わずじっと八月朔日の顔を見てしまう。
　眼鏡はかけてはないけど、近くなら表情は見える。
　「七海さんっ」
　裸のまま八月朔日がぎゅっと泉の身体を抱きしめた。
　柔らかいとこなんてどこもないのに、筋肉の硬い身体なのに肌が気持ちいい。
　「好きです…七海さん…七海さん、は…？」
　「それを今聞くのは反則だろう？」
　「う…」

　だって…と八月朔日の顔が不満を訴える。
　…好きに決まっているだろう。じゃなきゃ男にこんなことさせるか。
　「…インターハイ…頑張りますね」
　「ああ……待ってる」
　「はいっ！」
　途端に八月朔日の顔がぱっと輝くのに思わず笑ってしまう。
　「八月朔日…」
　まだ泉の上に重なったままの八月朔日の頬に手を添えた。
　好きだよ…。どうしようもない位に。
　そう心の中で言いながら八月朔日にキスした。

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msmm様！お誕生日おめでとうございます～^^
エロのプレゼントです～（爆）

続きに拍手コメお返事です^^
　

テーマ : 自作BL小説
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