はのんのBL部屋

54 蓮(REN)

　こうなったら…と蓮は七海さんのものを口で刺激しながらローションを取り出し、指に掬うとそれを後ろに塗りこめるようにしながら指を七海さんの後孔にさし入れた。
　「んんんっ！」
　七海さんが声をあげるけれど、痛そうな声ではないのにほっとし、そのまま指を奥まで入れると、スムーズに入っていく。
　「あ、ぁッ！」
　口と手で前を刺激して、もう片方の手で後ろを刺激すると七海さんが蓮を離した。

　その隙に身体を移動させてしまう。じゃないと自分がもたない！
　ローションのおかげでスムーズに蓮の指をのみ込んで、ひくひくと蠢く七海さんの中に蓮は生唾を呑みこんでしまう。
　どんだけ余裕がないのか…。
　やっぱりもう早く入れたい！
　指を増やして、柔らかく解すために指の抽送を繰り返す。

　「んぅ…っ……れ、ん……っ」
　「ん？気持ちいい…？」
　焦れたように七海さんの腰が揺れるのに気をよくしてしまう。
　「や…出、る……」
　くんと七海さんがさらに張り詰めたのに指を増やして奥の七海さんの感じる箇所を刺激し、前への手の動きも早める。
　「や、め……ろ…」
　「いいです。イってください」
　「あ、あああッ！」
　ぐっと七海さんの中に入れた指を奥まで突くとびくびくと身体を震わせて七海さんが欲を吐き出した。
　
　「ん…は……ぁ」
　息を乱す七海さんにもう我慢出来ない。
　弛緩した七海さんの身体に覆いかぶさり指で刺激を加えていた後ろに自分を宛がった。
　「あ、っ…」
　ローションのおかげで前よりずっと楽に七海さんの中に入っていく。
　「れ、んっ」
　七海さんが蓮の首に腕を巻きつけ、しっかりと抱きついてきた。

　「大丈夫？痛くない？」
　「…ない」
　耳に囁くと七海さんが頷く。
　敏感になっているのか七海さんの中がひくひくと収縮してるのが分かる。
　中に吸い込まれるように納まると蓮はゆっくりと腰を小刻みに揺らし、そして少しずつ律動を大きくしていく。
　「七海さんの中…気持ちいい……すぐ出ちゃう……今日は1回じゃなくてもいい？もっとしたい…」
　「ん…ぁ……い、い……蓮の、好き、に……」
　「そんな事言われたら…止まんなくなっちゃうけど…？」

　もう、なんてこと言うんだろ…。
　痛みはなさそうで、ローション買っておいてよかった！と自分を誉めたい。鞄に入れるのにちょっと悩んだんだけど…。いかにもこれが目的ですみたいな感じかな、とも思ったけど、七海さんもしたいと思ってくれてたならばやっぱ持ってきて正解だ。
　「七海さん…好きです…ホント…どうしようもない位」
　何度もキスしながら囁く。
　「な、まえ……」　
　「……泉さん…泉…」
　もう！言う事が可愛すぎる！

　「泉。中に…出していい？」
　大きく七海さんの身体を揺さぶりながら聞くと七海さんがこくこくと頷いている。
　「出、せ…」
　こんなに好きになるなんて思ってもみなかった。
　「泉…好きです…」
　「お、れも……好き、だ…」
　「ああ！も、だめ…っ」
　我慢出来なくてぐっと奥を衝いて七海さんの中に精を放ってしまう。

　「…まだ…っ」
　「うん…まだ、です…」
　はぁと息を切らしながらも七海さんの中でまた腰を動かせばすぐに滾ってくる。
　「今度は…一緒に…」
　「ん、あっ…も…う…？」
　「だって中が気持ちよすぎですもん」

　七海さんが顎を反らせて官能に顔を歪める。
　もうそれだけで勃ってくる。
　自分の下で七海さんが感じてるなんて…。　身体を委ねてくれるなんて。
　好きじゃなかったら絶対出来ないと思う。
　「泉…好き」
　「んっ…ああっ」
　ぎゅうっと中を締め付けられるのに言葉にも感じているのが分かってしまう。
　明日…七海さん大丈夫かな…？
　気遣いながらも止まれそうにない…。


　「七海さん…大丈夫？」
　朝、目を覚ましてそっと腕の中に閉じ込めていた七海さんの柔らかな髪を撫でた。
　「ん…？ああ…多分、な…」
　くすっと満足そうに笑った七海さんの顔が壮絶に綺麗だった。
　この人を手に入れる事が出来たなんて…。

　軽く唇にキスする。
　くすぐったそうに笑う七海さんに幸せだ、と蓮も笑みが零れる。
　「どうしよう…？もう好きが溢れちゃって止まんないんですけど？」
　「別にいい」
　「いいの？自分でもウザイ気がするんですけど？」
　「…全然？」
　くすと七海さんも幸せそうに笑ったのにキスを繰り返した。
　
　

テーマ : 自作BL小説
ジャンル : 小説・文学