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番外編 夏休みお泊り会編 6

夏休みお泊り会編 6 泰明(TAIMEI)

 汚したシーツは各自洗濯。
 会長から言われた厳命に洗濯機の前に並んでいたのは柏木に八月朔日に泰明だった。
 「…………」 
 「…………」
 「…………」
 どうにもばつが悪いったらありゃしない。

 そりゃあ、ヤりたいさかりの高校生で好きな人といりゃそうなるのは当たり前だ。
 しかし…。

 「八月朔日…本当に七海でいいのか?」
 「え?どういう意味ですか?」
 「あれは可愛くないだろう?」
 「あ!そう!七海さんってすっごい大人しい人だと思ってたけど、違うっすよね?」
 「違う!アイツは面倒だから猫かぶってるだけだ」
 「え~?七海さんすっごい可愛いですよぉ?」

 ……アレを可愛いといえる八月朔日がスゴイ。
 「お前、目おかしいか?」
 「おかしくないですけど?」
 「駿也と同じクラスで一緒にいるのに七海の方が可愛い?」
 「可愛いですよ?」
 「………お前、蹴られたりとかないのか?」
 「蹴る~~~!?」
 柏木が声をあげる。
 「蹴りはないかな…昨日は腹にエルボーは貰ったけど」 

 「…………」
 思わず泰明は八月朔日を同情の目で見てしまう。
 「八月朔日」
 「はい?」
 「何かあったら相談に乗る。一応アイツと付き合いは長いから」
 「え?全然大丈夫ですけど?七海さんの方が色々気遣ってくれてるから」
 「はぁ?七海が?んなわけないだろ。ああ…いや…でも確かに八月朔日は別かな」
 「?」
 柏木が不思議そうな顔をした。

 「七海は人の顔と名前を覚える気がないんだ」
 「なくはないですよ?」
 「そうだが」
 「でも確かに…ほとんどの人が知らない人…って」
 「だろ?面倒くさがりで猫かぶりだ」
 「なにそれ?七海さんってそんな人だったの?」
 「そう」
 泰明は深く頷いた。

 「俺、最初七海さんって六平さんの事好きなのかな?って思ってた。だってほら、いつでも六平さんのちょっと後ろにいたし」
 「俺も…最初そう思ってた」
 柏木の言葉に八月朔日まで頷く。
 「やめてくれ!気色悪い。七海は俺を隠れ蓑にしてただけだ。自分が楽したいから。それが大人しいとか、綺麗とか、はぁ!?って感じだ」

 「七海さんは綺麗ですよ!」
 「どこがぁ?駿也の方可愛い」
 「ええ~!今はいいけど、前はちょっと~」
 「以前は以前だ!」
 「それ言ったら如は昔も今も綺麗でかわいいし!」
 「綺麗は分かるけど可愛い?」
 「七海さんだって可愛いです」

 ドン!と足を踏み鳴らす音が聞こえて後ろを向けば副会長様が立っていた。
 「恥ずかしいからやめてくれる?」
 にっこりと笑みを浮べられれば頷くしかない。
 その後ろに顔を赤くしている駿也と表情の変わらない七海もいた。

 「…ほら、可愛くない」
 こそりと泰明が柏木に耳打ちする。
 「なんで?ゆきは照れてるんだもん!可愛いっしょ?」
 「照れてるぅ?どこが?」
 ドン!ともう一度足を踏み鳴らされたのに3人が肩を竦める。
 「ヤ・メ・ロと言ったんだけど?」
 「………………」
 3人が黙る。

 「どうした?」
 そこにシーツ持参の会長様登場。
 しかも堂々と。誰もいませんようにと窺い窺い来た3人はさすがだと呆れる。
 「何を騒いでいる?」
 「こんなとこで誰が可愛いとかっ…」
 はっ!とあきれたように副会長が肩を竦めながら言い放つ。

 「ああ?何を言ってる。一番可愛いのは翔太だろう?」
 「……」
 当然のごとく言い放つ会長サマに副会長サマが絶句する。
 「お前達いい加減にしたら?皆でシーツ持って並んでなんてっ!恥かしいっ!」 
 「仕方ないだろう。そういう二宮だって拒絶しないから柏木がここにいるんだろうが」
 か~っと副会長サマが真っ赤になっている。

 「敦?」
 ぎろりと柏木が真っ赤な顔の副会長サマに睨まれた。
 「う…、はい」
 「二度としない。七海、五十嵐くん、いこ!」
 そして冷たく言い放ち逃げるようにして去っていく。
 「ゆきちゃ~~~~ん!ちょっと待って…会長!どうしてくれるんですか!?」
 さっさと副会長サマが行ってしまったのに柏木が会長に噛み付く。

 「何が?」
 「せっかく最近いい感じになってきたのに!」
 「知らん。二宮を御せないおまえの所為だろう」
 「御せるわけないでしょ!振り回されっぱなしですよ!」
 「………それは分かる」
 会長がうなずき、そしてうん、と六平も頷く。
 「会長様でもそうなの~?」
 柏木がふっふっと笑いながら聞いている。

 「当たり前だ。まったく…この俺を振り回すのは翔太だけだ」
 「………ある意味三浦が一番力あんだよなぁ…。会長振り回すって無理でしょ」
 「……しかし並んで洗濯って…情けないな」
 …と全然情けなくないように会長が言うのに八月朔日と柏木と3人で顔を合わせる。
 「割り振り時間を決めればよかったな」
 「あ、それいい!」
 「では今度からそうしよう」
 「…………また今度あるんですか?」
 「翔太が楽しいらしいから」
 そこですか、と3人はがっくりした。
 
-------------------
イラストギャラリーにいただいていたイラスト追加しました~(><)

みらいさん、ういちろさん、おきわさん、若さん、ばけもぐさんです~^^
ありがとうございます~~m(__)m

続きに拍手コメお返事です~^^

 
USGちゃん様
 私もホラーダメなんです~^^;
 まだ活字ならいいですけど映像は無理~(><)
 そして自分も怖いので書くのも無理~^^;
 なので怖くないのを^^;
 楽しんでいただければ幸いです~^^
 ありがとうございます~^^

S様
 会長サマのお遊び趣味でした(笑)
 そして座敷わらしに敦のウサ耳に、
 そして〇ん〇じ!!!(爆笑)
 突っ込みありがとうございます~(笑)
 よこ〇んはいかんでしょっ(大笑)
 も~~~!
 ありがとうございます~(^m^)

U様
 一応本物でした~^^;
 でも怖くない^^;
 怖いの私ムリーーー(--;)
 敦のウサ耳、似合ってると思われます(笑)←ホントか?^^;
 ありがとうございます~^^

SW様
 強力なのってなんだろう?(笑)
 確かにこやつら強烈すぎるよね^^;
 ウサ耳敦…(笑)
 受け子ばっかじゃ面白くないなぁ~と思って(^m^)
 やっぱそこはほずみんか敦でしょう~?^^
 で、敦になった(笑)
 登場人物多すぎでごちゃごちゃなりますね^^;
 ありがとうございます~^^

nck様
 七海になってましたか~?(笑)
 8クン以外には動じません(^m^)
 お楽しみいただけてるみたいでよかったです~♪
 ありがとうございます~^^

msm様
 かわいいありがとうございます~^^
 反応予想通りですか~?(^m^)
 七海で解決です~(笑)
 ありがとうございます~^^

 

テーマ : 自作BL小説
ジャンル : 小説・文学

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