ぐちゃぐちゃのシーツを剥がし、久世さんが新しいのに替えて身体が横になるとほっとして息が漏れた。
服も着せてもらったし、落ち着いた感じ。
でもベッドの位置は相変わらず端っこに…と思ったら隣に横になった久世さんが碧の身体に手をかけてベッドの真ん中に引っ張ってきた。
「…どこに出て行くつもりだったんだ?」
久世さんの声が低い。
でも腕は碧の身体を抱えるようにしているのにいいのかな、と思いながらすりと碧は頭を久世さんにくっ付けた。
…気持ちイイ。
さらりと久世さんの手が碧の背中を撫でてくれる。
「碧?」
「え?あ、…っと…社長が…マンション持ってて…そこの一室?よく分からないけど…安く貸してくれるって…でもあとは自分で探そうと思ってたん…だけど…久世さん、が…嫌そう…だからとにかく…出なきゃ……と思って…」
「……嫌なんかじゃない」
「…………ん…」
「…………社長の所に行くつもりだったのか…?」
あんな事されたのに?と久世さんの目がじっと碧を見ていた。
「あ、…いや…俺も一緒か…」
すぐに久世さんが自嘲の笑みを浮かべた。
「ち!違うっ!久世さんは違うっ!……俺…社長には触られるのやだったけどっ…久世さんには…して、…ほしい…って……」
思ってた、から……
恥ずかしくなって顔を俯けると久世さんがぎゅっと碧を抱きしめてくれたのに心が苦しくなる。
本当に久世さんは嫌じゃない?
「ずっと……」
久世さんが声を小さく搾り出すようにして碧の耳元に囁いた。
「ずっと碧が気になって…先週のアレから…首筋に残ってたキスマークを見るたびに苛立った。毎日心配で…。寝てるトコは可愛いし、料理して洗濯してって動くのも可愛い…それなのに苛立って…。ずっと自分の中でおかしな事になってた。……あのキスマークを思い出すと碧を滅茶苦茶にしてやりたい位の衝動がでてくるし…」
そう…なの…?
「…久世さんにだったら…何…されてもいい…」
「碧…」
こくんと碧が息を飲み込むと、久世さんが碧の頤に手を添え、顔を上に向けさせた。
そして重なる唇。
もう何回キスしたんだろう…。
久世さんはヤじゃないんだ。
手もずっと碧を捕まえていてくれる。
「すき……」
熱い息の合間に碧が告げるとまた久世さんもいっそう貪るようにキスを重ねてくる。
「んぅ…」
碧が苦しくなって声を漏らすとはっとして久世さんが碧を解放した。
「悪い…。今さっき何度もしたばっかりなのに…また盛るところだ…」
「…え?」
また…したい…って事?
いい、のに…いくらでも。
「いい、よ?」
「ばか。身体だるそうだろ」
そりゃ何度もイかされて中にいっぱい出されたら…腰は痛いし身体はみしみしになっている。
大体碧はそんなに回数なんかしないのに…。
久世さんは身体も大きいからいっぱい出来るのか?
……まさかそんなのは関係ないよな…。
でも久世さんの心がいつ変わるかなんて分からないから…。
「いいんだ…だって……久世さん…本当は男となんて…ヤでしょ…?だから…その…俺なんかでいいと思ってもらえるなら…」
「碧!」
久世さんが碧の額をピシッとでも軽く叩いた。
「男相手なんて無理に決まってる!碧だからだ!なんかとか言うな!」
そしてぎゅっとまた抱きしめてくれた。
温かい…。
ずっと久世さんの所にきてから温かいとは思ってたけど今日はさらに温かい。
「いいからもう寝なさい。…明日、碧が休みでよかった…」
久世さんの手が優しく碧の背中を撫でてくれる。それに胸が苦しくなってしまう。
こんな恋人同士みたいに甘い雰囲気なんて…。
でも久世さんにはお見合いの相手がいるんだ…。
今だけ、きっと。
でもいい。今この瞬間の久世さんは碧のものだ。
いて欲しいって言われたんだ。
いて欲しいって。
それがいつまで、なんて分からないけれど、でも久世さんにいらないって言われるまでここにいてもいい…?
またえっちもしてくれないかな…。
キスも…。
もっともっと欲しいって思ってしまう。
だってこんなに満ち足りた気持ちは初めてだ。
ただ気持ちいいだけじゃなくてこんなに幸せな気分なんて初めてだった。
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続きに拍手コメお返事です~^^
tnt様
絶賛暴走中!(笑)
治まりました~^^;
暴走するとなかなか止まれないらしいです~^^;
あ、止まれないから暴走なんですよね(笑)
ありがとうございます~^^
mm3様
エロ大王でいいですよ~(爆笑)
白馬の王子さまから豹変wwww
大王様心配で大変なんですよ~(笑)
碧可愛いありがとうございます~////
本当の甘甘までまだ先ですけど、
とりあえず碧ちゃん幸せ満喫中でした(^m^)
ありがとうございます~^^
hmm様
いつもお世話様です~(笑)
こちらこそありがとうございます~^^
碧可愛いありがとうございます(^m^)
自分でも驚きの長めえろやっと終了でした(笑)
ありがとうございます~^^
テーマ : BL小説
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