「シーナどうした?今日元気ないな~」
「あ~~…二日酔いかなぁ~」
碧はしらばっくれた。
身体がだるいのは当然。でもなんとなく元気ないのは久世さんの事を考えて、だ。
「恋人とうまくいってねぇの?」
「へ?」
店長とバックヤードで新しく入ってきた商品のチェック中だった。
「首のココ」
店長が自分の首を指差して碧の首にあるキスマークを示したのに碧はかっと眦を赤く染めてしまう。
「恋人…男?……だろ?そんなんつけられるんなら」
「う……」
「お前バイだっけ?」
「……どっちかっていったら女の子の方好きです」
男は久世さん以外は無理!……今は。
「………相手、社長…?」
「違う!ないっ!無理っ!」
速攻で否定すると店長が目を見開いてそして笑い出した。
「ちげぇんだ?あんなにアプローチされてて?」
……やっぱ気付いてた?そりゃなぁ…ただの社員の碧を連れて食事とかって普通はねぇもんな。
「ないです。だってアレ…おふざけも入ってるでしょ?」
いや、男と本気なんてナイ、と碧だって思ってたはずだ。
それなのに…やっぱり今は本気じゃないと嫌だ。
「う~ん…社長って読めねぇからなぁ…分からん」
いつでも微笑を浮べてるけど確かに読めない。
「でもシーナに執心してるな、とは思ってた」
「え~…嬉しくない」
「社長じゃないなら誰?…って…今お前が厄介なってる家のヤツ?」
「店長!何そんなに人の事気にしてんの!?」
「いや、だって興味あるじゃん!シーナ遊んでたけど本気ってなかったし」
「………」
その通りなので思わず黙ってしまう。
店長とも何度か遊びに行った事はあるので隠そうという気もないけど。
でもそこの銀行の、とはまさか言えない。碧はいいけど、久世さんにはマイナスなはずだ。
「……うん…本気なんだ」
「…よかったな?なんとなくお前危うい感じだったからなぁ~」
「危うい?」
「そう。自分大事にしてない感じ」
「………そう、かな?」
「男でも女でも本気になれるってのはいい事だろ」
「そう、かな…?」
「そうそう」
「そういや、店長も本気の彼女出来てから全然遊び行かなくなったもんね」
「当然でしょ。嫌われたら嫌だ。……というか怖いだけだけど」
怖いってのがかなりの本音らしいのに思わず笑ってしまう。
「結婚したら鬼嫁確実?って感じだ」
「…でも好きなんでしょ?」
「…………まぁなぁ~」
ぶぶぶと顔を合わせて笑う。
「店長~…なんで人、好きになるんだろうねぇ?」
「だな…。俺はいっつも自分が不思議だ。怖いのに。鬼嫁確実なのに。それでもアイツがいいと思うんだから…。実は自分がすっげぇマゾだったんじゃないかと思う位だ」
「あ、店長はMっすよ?間違いなく」
「うえっ!やっぱし?」
店長のおかげでちょっと心が軽くなった。
そう、やっぱりそれでも、なんでも好きなんだ。
「店長…ありがとうございます」
「うん?何が?」
「なんでも…」
誰がどうじゃない、やっぱり碧は久世さんが好きで本気は久世さんがいい。久世さんじゃなきゃ嫌だ。
久世さんも碧の事をそう思ってくれているだろうか?
だったらいい。それだけでいいんだ。
「でもシーナ。ちょっとキスマークはもちょっと我慢してもらおうか?お前、売り子がでかでかとキスマーク貼り付けて…」
「あ、すんません…でも俺自分でつけるんじゃないし~」
「当たり前だ!」
「ここはちょっとわけありなんで…無理かな」
つけられていたのは前に社長につけられていた場所だ。
久世さんは必ずここに痕をつける。嫉妬の表れなんだ。だからここにキスマークをつけられるのが碧も嬉しい。
「ああ~もういいよ。はい。何も言いません。勝手にやってろ!…ったく!」
「は~い」
くすくすと笑ってしまう。
そのままどうにか一日仕事を終えると迎えに来てくれた久世さんの車に喜んで向かった。
「ただいま」
「大丈夫だったか?」
「大丈夫です」
心配してくれるのは嬉しいけどいたたまれない。
そして帰り道、昨日の場所にさしかかればどうしても思い出してしまって落ち着かなくなる。
なんでもない風を装ってはいたけど。
そんな碧を久世さんは分かったらしい。
「……またする?」
「久世さんっ」
くっくっと笑う久世さんについ顔が赤くなってしまった。
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続きにお返事です~^^
mu様
お返事分かりましたか~?^^
よかったです~^^
どうぞ今年もよろしくお願い致しますm(__)m
ありがとうございます~^^
tsr様
元旦から…よかったです~^^
ありがとうございます~^^
tnt様
あけましておめでとうございます~^^
どうぞ今年もよろしくお願いいたします~m(__)m
ありがとうございます~^^
名無しちゃん様
社長は自分でもよく分かってない感じですかね~?^^;
全員ハッピー…(^m^)
さて…???^^;
目はお大事にしてくださいね(><)
あとは秀邦ですか~?
お楽しみいただけるとよいのですが~^^;
ありがとうございます~^^
rr様
ありがとうございます~^^
お言葉も嬉しいです////
応援もありがとうございます~(T-T)
そう言っていただけると頑張って書こう!と思います~^^
ありがとうございます~^^
テーマ : 自作BL小説
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