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月からの甘い誘惑 番外編6

 なんで高校生ごときの脅しに素直にいう事を聞いてウチにつれてきたりしてるのか、とも思わなくもないがイメージの専属モデルと考えればそれでもいいだろう。
 洸生も身に着けていたバスローブを剥ぎ取り、バックのまま遼の後ろに自分を押し当てた。
 中に少しずつ埋め込んでいくと遼の内壁は洸生を捕まえるように絡んでくる。
 それだけでも中が待っていたのが分かる。
 大きく広がった遼の後ろが洸生をのみ込んでいた。その結合部分をついと指でなぞるとふるっと遼の腰が揺れる。

 「んっあっ!」
 遼の腰を抑えぐっとさらに奥に進み根元まで埋め込んだ。
 腰を引き、もう一度奥に。
 遼は快感にか声を上げる。
 遼の前に手を伸ばせば先走りが滴って快感を訴えているのに満足しさらに抽送を繰り返す。
 腰を打ちつけ肉のぶつかる音に、旨そうに咥えている後孔。先週も思ったがかなり具合はいいらしい。相性がいいのか…。

 ……そういやゴムの付け忘れていた。
 つけないでした事などなかったのだが…それ位自分も切羽詰ってたという事か?
 「あ、あ…っ…洸生…さん…後ろ…やだ…っ」
 嬌声を上げながら遼が訴えるのに一度抜き、身体の向きを変えてやる。
 するとほっとしたような表情を浮べ、腕を洸生の首に回してくる。
 自分から誘惑してくるのにバックは嫌だと訴え、顔を見れば安心したような表情。

 遼の印象がころころと変わる。
 そんなところもまた面白い。
  洸生は遼の首筋に唇を這わせた。
 「嫌だっ!」
 弾かれたように遼が声を上げた。
 「ん?」
 嫌?何が?不思議に思って遼を見ればぎっと洸生を睨んでいた。
 
 「ソコ!キスマークつけないで」
 ふいと視線を外しながら遼が面白くなさそうに言う。
 「……シーナさんと同じとこつけないで…」
 「…………………別にシーナのは俺がつけたんじゃないが?」
 「じゃあなんでわざわざ同じとこにつけようとするの?先週もそこにつけた」
 ……勘がいいヤツだ。

 くくっと洸生が笑ってシーナにつけた同じ所に顔を埋めるときゅっと吸い上げた。
 「あ、あっ!………嫌だ!って言ったのに!」
 さらに睨みをきかせる遼に洸生は笑った。
 「気にしているのか?」
 「する!」
 「どうして?」
 「…………別に」
 「別に、なら気にしなくてもいいだろう?」

 「他の人と同じ扱いは嫌だ!」
 「全然同じじゃないが?あれは俺がつけたんじゃない、と言ってるのに。それに、ここに…俺のプライヴェートに入ったのはお前が初めてだ」
 「…………それ…って、本当に本当なの?」
 「なんだ?嘘だと思っていたのか?本当の事だ。ここに他人が入ったのは初めてだ。いや他人だけじゃなくて、生き物すべての中で初めてだ」

 シーナが住む所をなくしたと言った時だってここに連れて来る気などは毛頭なかった。
 それが遼はどうしてすんなり連れて来たのか…。
 「ふぅん…」
 遼が嬉しそうに口端を緩めていたのに可愛いじゃないか、と洸生も口端が弛んだ。
 だが、今はそれより…。
 「あ、ああっ」
 ぐっと腰を動かすと遼がびくびくと身体を震わせた。

 「余裕だな」
 律動を激しく、身体を揺さぶり遼の中を衝く。
 「んっあ…っ…ああッ!」
 そういえば二度抱いたのもこいつが初めてか…。
 何も考えずに据え膳を戴いただけだが。
 遼はシーナにどうやら対抗意識を燃やしているらしい。
 そんな所はまだ子供だと思うが、本当に子供ならこんな事していない。

 …いや、高校生は子供だろう。
 当時の自分だってイケイケでやりたい放題だったが、今はもはや30を越してるんだから当時の感覚ではダメなはず。
 それでも据え膳を差し出されればおいしく戴くに決まっている。二度目だが、遼は相性がいいのか具合もいいし、見目もいいのでアリだ。
 これから専属モデルとして契約して………。
 ん?…ということはもしかして二度だけでなくて遼とはもっと続くのか…?

 遊んできたけど誰か特定の人といままで洸生は付き合った事もなかったが…。
 ま、別にそんな所を考える事もないか、と洸生はさらに深く腰を穿つ。
 熱を吐き出したいと遼の中ではじけそうな位に自身が膨張していた。
 「遼…出すぞ…いいか?」
 身体が汗ばんでくる。遼の息遣いも短く、そして官能に歪んでいる。

 「んっ…して…っ!」
 かわいくねだられば、煽られ、洸生はさらに遼の奥にへと己を突き刺した。
 「遼」
 名前を呼んでキスを何度も交わし、そして遼が官能の声を上げ後ろを締めてくる遼の中へ洸生はくっと短く声を出しながら白濁を放出していた。
 遼の中で洸生が荒い息を吐きながら精を放てばそれに感じたのか、背中を仰け反らせ洸生の首にぎゅっと腕を巻きつけながら遼も達した。
 
 

テーマ : BL小説
ジャンル : 小説・文学

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