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月からの甘い誘惑 番外編10

 「一目惚れ…ってやつかな…多分…そんなのないと思ってたのに。しかも男になんて。…洸生さんは男が好きなの?」
 「いや、どっちでも。………遼…」
 「うん?」
 「仕切りなおしだ」
 「はい?」
 「…まさか初めてだったなんて…」
 「最悪でしょ?初めてだったのに他の人の名前呼ばれて…でも…それでもよかったんだ…」
 苦笑しながら顔を歪ませ唇を震わせる遼に啄ばむようにキスした。

 初めてだったと聞いてなんでこんなに動揺する?
 しかも男も女も知らないといった遼に心が歓喜している。
 何度も軽く遼に口付けた。
 シーナの事を気にしすぎる遼を安心させたいと思っている。
 好きだと言った遼に可愛さが増している。
 大体いくら専属モデルにしたからといってこんなに頻繁に家に連れて来る必要はなかったはずだ。レッスンだって別に金さえ出せば自分が忙しい思いをしてわざわざ教えてやる事もないんだ。
 …洸生が遼を他のやつに任せたくなかっただけだ。

 「シーナさんて…」 
 さっきからシーナシーナと何回もうるさい。
 幾分むっときてバカだろう、と思い直す。遼がシーナを気にするのは自分がシーナと呼んだからで、遼自身が気にしているわけではない。
 …分かっているのにムカツク。
 「シーナよりもお前の方が俺には特別だが?」
 「え?」

 「え?じゃないだろう!何回も言ったがシーナにはちゃんと男がいる。そう女々しくいつまでも俺が気にしていると思うか?好きだったわけでもない」
 「…それは嘘だ。ちゃんと好きだったはず…じゃなきゃあなたが振られたなんて口にするわけないもん」
 「そうか?………ああ…なるほど。そうかも、な。でもそのシーナよりお前の方が特別だ」
 「特別って…?」
 「シーナが他の男に腕を掴まれていたって殴り倒したくなるほどじゃあない。そう思うんだったらあの男に会った時点でそうしている」

 「………シーナさんの彼氏に会った事あるの?」
 「何度かある」
 「シーナさんのキスマーク見ても…なんともないの?」
 「バカな嫉妬男だと思う位だ」
 「俺…キスマーク…つけてもらおうかな誰かに…」
 「はぁっ!?なんで!?」
 「そしたら洸生さんどう思うかな?って…それもただ見てるだけかな…」

 また遼が唇を震わせたのに今度は荒々しくその唇を塞いだ。
 舌を貪るように絡めて食べてしまおうかと思う位に吸い取る。
 「ぁ…う……」
 「ふざけるな!そんな奴がいたら半殺しにしてやる」
 「…………つけられちゃ…ダメ?…」
 「決まってるだろう!」
 「…決まってるの…?」
 「当たり前だ!」

 「当たり前なの?どうして…?」
 「そんなの俺が嫌に決まっているからだ!」
 「俺…洸生さんだけでいいよ」
 「そうしとけ!」
 「洸生さん…は?他の人にも…する…?」
 「今のところそんな予定はない。…遼がいればな」
 「いて…いい?」
 「…………いい」

 遼が首に腕を巻きつけてきた。
 「好き」
 小さく耳元に遼の声が聞こえ、洸生の中の何かがプチンと切れた。
 「遼」
 裸に剥いた遼の身体を弄る。
 遼は洸生のものだ。
 全部、最初から最後まで。
 ………ああ、これが独占欲か。あのシーナの嫉妬男の気持ちが初めて理解出来た。
 くっくっと笑いが浮かんできた。

 「洸生さん…?」
 「遼…お前はまだ17で高校生だ。俺は30越して、バレれば淫行罪でつかまる。それでも…お前はいいのか?」
 「そんなの…俺が言わなきゃ分かんないでしょ?…俺は…洸生さんがいい…」
 「ああ…俺もどうやらお前に惚れているらしい。今気付いた。シーナの嫉妬男とご同類だったらしいぞ?」
 「え?」
 「キスマーク、身体中につけてやる……あ、いや…だめだ。撮影があった…」
 がくりと肩を落とす。さすがに撮影があるのにキスマークはまずい。

 「あの…ちょっとだけ…にして?体育の時とか困る」
 「!」
 かっと瞠目する。
 「キスマーク誰かに見られたか!?」
 「…………消えなくて…着替えできなくて体育休んだ」
 「………すまん」
 高校生が身体中にキスマークはいかんだろう。

 「俺はしてほしい…けど…」
 「………撮影もなくて長い休みの時だな」
 「ん…そん時は…いっぱい…して?」
 「当然だ」
 所詮男なんてバカな生き物だ。自分も高校生に翻弄されこんな事になっているんだから。
 それでもいいと思えるんだから。
 「遼」
 「洸生さん…」
 遼の声が嬉しそうに弾み、顔も綺麗な笑みを浮かべそして首に抱きついて来て、洸生も力を込めて抱きしめた。
  
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続きに拍手コメお返事です~^^ 
 
snt様
 はじめまして~^^いらっしゃいませ~^^
 可愛いもありがとうございます~////
 お気遣いとコメントもありがとうございます~^^

tk様
 社長無意識どっぷりでした~(笑)
 楽しいもコメントもありがとうございます~^^

mm3様
 お初食したら寿命延びますかね?(笑)
 大王様見習ってですかwwww
 ありがとうございます~^^

SR様
 きゃんきゃん可愛いありがとうございます~^^
 首捻ってぶちきれてます(笑)
 社長まで可愛いwwwwあ、残念社長で間違いないですよ(笑)
 夫婦漫才二組になっちゃいます~^^
 モールに!(驚)あるものですねぇ~(笑)
 ありがとうございます~^^

tsr様
 残念なくなりましたか~?
 もうすぐおしまいですけど~^^;
 お仕事なんですね(><)
 午後も頑張って下さいね~(^m^)

S様
 川柳~(笑)ピチピチですからね~!
 も~きっとベタ甘全開になるかと思われます(^m^)
 コメントは全然~!ありがとうございます~^^

匿名ちゃん様
 ちゃんと社長言いましたよ~^^
 年上の威厳はまったくないですねwwww
 独立ですか~?この後独立したらも~ゲロ甘決定ですよ?(笑)
 ありがとうございます~^^

テーマ : BL小説
ジャンル : 小説・文学

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