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僕の好きな人 23

 な、な、な、な、な、…………っ!
 譲は顔が真っ赤になっていた。
 なんだ、漫画じゃん、と最初は読んでたんだけど、どうも流れがん???と思ったら…っ!
 男同士の…エロ漫画だっ!
 ナニコレ!

 一瞬ばたん!と閉じたけど、そういや受けって…。
 やられてるほうが受け!
 入れられる側って事!
 と、やっと納得。
 ……というか男同士の…。
 もう一度そっと開いて見てみる。

 ………なんか、気持ちいいの…?かな…?いや、コレ漫画だし!
 ちょっとドキドキしながらじっと読みふけってしまった。
 「何熱心に見てんだ?」
 「きゃああああああっ!」
 世那の声に現実に戻って声を上げた。心臓が口からはみ出したかと思う位にビックリした!

 「せ、せ、せ、せ…なっ!…なんでもないっ!」
 あわわわと慌てて本を閉じてしまおうとした。
 都合の悪い事に顔は真っ赤で、しかもちょっとばかりエロに反応してしまってた。男同士の見て反応って!!!
 「なんだぁ?びっくりすんな…何?」
 ひょいと世那が譲の持っていたビニールを取り上げた。
 中に入ってたのは1冊だけじゃなくて何冊か入ってたのだ。

 「世那!返してっ!」
 こんなの世那に見られたら変態だと思われる!
 「やぁっ!」
 世那が腕を高く上げてしまえば譲が届くはずはない。それを取ろうと世那に抱きつくようにして手を伸ばすけどどうしたって無理!
 腕を上げたままで譲の手の届かない所で世那が本を出した。
 「ああ?コレ……」
 見られた~~~~!
 泣きたくなってくる!

 「ぼ、僕のじゃないっ!」
 「分かってるよ。女子だろ?」
 そう言ってひょいと世那が返してくれた。
 「う、うん…」
 あっさり返してくれたのと、事情も察しているようなのに拍子抜けしてしまった。
 譲は返してもらったのと分かってくれていたのにほっとしたが、同時にはっとした。
 風呂上りで腰タオル一つの世那に抱きつくようにしていたのだ。
 世那の上半身裸の肌に触れていた手を慌てて離した。
 かっと耳まで熱くなってくる。

 「譲?……どうした?」
 譲が真っ赤になって顔を俯けたのに世那がわざわざ覗き込んできて譲の耳近くで声を囁くのにますますどきどきしてぎゅうっと目を閉じた。
 「………ふぅん?」

 くすと笑って世那は上機嫌な様子で二階に上がっていった。
 何がふぅんなのかよく分からないけど、世那がいなくなったのにほっとしてしまった。
 ほっとはするんだけど、でもいないのも嫌だというまた変な気持ちになってくるんだから…。
 なんか気持ちが上行ったり下行ったりぐるぐる回ったり大変だ…。
 はぁ、と溜息を吐き出し、世那が下に戻ってくる前にしまわないと!と慌てて読んでいた本をビニールに入れた。

 外は雨と風がますます激しくなってきた。
 「外、すごいね…」
 「…だな」
 リビングのソファに世那にくっ付くように座っていた。
 ホント…一人じゃなくてよかった。
 世那は別になんともないらしいけど。
 家は高台にあるし浸水の心配もないし、悠々と構えていられるのだろう。

 「譲」
 「なぁに?」
 呼ばれて世那の顔を見上げた。
 会長は爽やかで柔らかい感じだけど、世那はきりっとしてカッコイイ。
 怒った時はかなり怖そうな気もするけれど、譲は怒りを向けられた事はないので平気だ。
 「受け、分かった?」
 にや、と世那が笑いながら聞いてきたのにまたぶわっと真っ赤になってしまう。

 「わ、かったっ!」
 「あ、そう?ネコともいうけど」
 「ねこ?」
 「そ」
 ええと男同士で入れられる側の事だよな?
 「攻めと受け、タチとネコ」
 「へぇ」
 思わず小さく感心してしまう。
 「…よく知ってるね…」
 「よく…って」
 ぶっと世那がふきだす。

 「こんな事知ってても何の役にもたたねぇけどな」 
 あ、れ…そういえば受けって…。
 西高の女子もクラスの女子も…譲を受け、って…じゃあ今世那が言った攻め?が…。
 世那の事!?
 世那にあの漫画みたいな事を自分がされるって事か!?
 ちょ、ちょっと待って…。
 さっきの世那の裸を思い出して…自分が下になって…?

 「譲?どうした?」
 「な、な、な、なんでもない~~~!ご飯の用意するね!」
 慌てて立ち上がるとテーブルの角に思いっきり足をぶつけて、足をとられた。
 「おいっ」
 こけそうになったけど、すぐに世那の腕が譲の体を捕まえてくれた。
 「お前は慌てるのやめろ。ほんと慌てるとろくな事ないな…。気をつけろ」
 「う、う、う、ん…」
 世那の声が近い!
 心臓が壊れそうだ!
 
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続きに拍手コメお返事です^^ 
mhr様
 ありがとうございます~^^
 一番じゃなくてもいいんですよ~^^;
 でも嬉しいお言葉ありがとうございます////
 頑張りますね~!
 応援もありがとうございます~^^

kin様
 学習しちゃうんですね~(笑)
 心にもない心配wwww
 もちろん世那はそそくさと!やべぇ…とか思ってるはず(^m^)
 ありがとうございます~^^

U様
 会長と世那はそんなに確執はないんですけどね^^;
 いけすかねぇ奴、位?(笑)
 譲はwwwwもう放っておいて大丈夫かと^^;
 ありがとうございます~^^

tsr様
 お勉強大事ですねぇ~(笑)
 交番で雨宿り!いいですね~!私もしてみたい…^^;
 そんな可愛い事できない~~~(><)(笑)
 原作愛しすぎちゃってるんですか~!(^m^)
 BL!そうなんですか!(驚)すみません!ありがとうございます////
 投げチュウいただきます!(笑)
 投げ返してって~wwww面白すぎる(^m^)
 ありがとうございます~^^

SR様
 悪乗り~~~wwww
 あら、雷ダメですか?私はわりと平気…^^;
 やだ、雷ダメなんて可愛いではないですか(^m^)
 やおい…(笑)確かに初めは???ですけどね~フフフ…
 可愛いではないですか~…////
 ありがとうございます~^^

S様
 そうなのね。持って降りてきちゃダメだんだけどね(笑)
 特に何も起きませんけどすみません^^;
 ありがとうございます~^^

MR様
 アホ~な話ですみません^^;
 なんでこうコメディ調になってしまうんだろ?(笑)
 真面目に書いてるはずなんだけどなぁ~~~?^^;
 中身?どぎつくanan言ってるものだと思います!(爆笑)
 ありがとうございます~^^

mm3様
 秘密の花園wwww
 取り合いで闘いですか?(笑)
 姫を巡って…?(^m^)
 キレイなままだと話進まないので~プププ
 ありがとうございます~^^

テーマ : BL小説
ジャンル : 小説・文学

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