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僕の好きな人 41

 なんとなく世那の顔を見るのが後ろめたい。
 だって…世那に…されてるとこ…想像しながら…しちゃった…とかなんて…。
 ただ自分でするだけでも後ろめたいのにさらに世那になんて…。だってキスも気持ちいいから…もっと気持ちいいのかな…とか。
 世那に名前呼ばれながらとか…。
 漫画でちょっと見たのともう色々頭のなかで合わされちゃって…。
 世那にキスで起こせって言われててそっと世那の部屋のドアを開けた。

 「世那…?起きる時間だよ…?」
 疚しい…と思いながらも世那のベッドに近づいた。
 そっと顔を覗きこんでちょんとキスしてみる。
 すると世那の腕が譲の身体を抱きしめてベッドの中に引きずり込まれた。
 「せ、せ、世那っ」
 「はよ」
 くっくっと世那の笑い声が聞こえる。

 横向きになって後ろから抱きすくめられた形で耳に世那の声が響き、そしてお尻のあたりに世那の…が当たってる…!
 昨夜自分がした事が恥ずかしい!
 「や…っ!」
 ばたばたと手を動かして世那から逃れようとした。
 「…なんだよ」
 ぱっと世那が手を離したので慌てて世那の腕から逃げ出してベッドから転げ出た。
 「そんなに嫌がる事ねぇだろ」
 嫌なんじゃない!違う!
 …と床にぺたんと座り込んだまま譲は顔を俯けて頭を横に振った。

 「世那……怒った…?」
 逃げるような形になってしまったのに不安になる。
 「怒っちゃねぇよ…」
 はぁ、と溜息を吐きながら世那が起き上がった。
 朝から世那に溜息を吐かせてしまった事にさらに青くなってしまう。
 「ご、ごめ……」
 「いちいち謝らなくていい。………あのな…別に無理やりとか考えてねぇし、嫌なら嫌ってはっきり言っていい」

 「ち、ちが…っ」
 嫌なんかじゃないっ!
 「いいよ。ほら…怒ってねぇから…」
 世那がぽんと譲の頭を軽く叩いて部屋から出て行こうとして慌てて後ろから抱きついた。
 「世那…やだ…怒…んない…で」
 「だ~か~ら~!怒ってねぇ!って言ってんだろ。…ったく」
 世那のお腹に抱きついた譲の手をぽんぽんと優しく叩いてくれる。
 「……そんな事位で怒ったり、嫌になる位だったら最初っから手なんかださねぇよ。ばぁか。…んっとに!」
 譲を背中につけたまま世那が部屋を出て行く。

 「ほら、階段危ねぇだろ。ん」
 世那が手を出してくれてその手を取ると手を繋いで階段を下りる。
 「お前どんだけ俺の事短気だと思ってるんだよ」
 「…そんな風には…思ってない、よ…」
 だって短気だったら譲に付き合ってくれる事なんかしないと思う。
 歩くのだって遅いし、何でもトロくさいのは分かってる。けど、いつも世那は急かさないで待ってくれるから。
 今日はただ単に自分が後ろめたくて、疚しくて、恥ずかしいだけだ。

 「ほんとかぁ?」
 「ホントだよ…」
 世那は優しい。そしてなんで世那が自分みたいなのを好きって言ってくれるのかが分からない。
 「……好き」
 そっと後ろから小さく言うと階段を下り終えたら世那がぐいと譲の肩を抱いた。
 「朝から反則。ああ~…でも夜なら夜でやばいから朝の方がいいか…譲…」
 世那が少し屈んでちょん、と軽くキスする。

 「………同棲みたいだな?みたいだなというかまんまか」
 くくっと世那が笑いながら洗面所に行くのにほっとする。
 ……嫌だ、なんて思ってないのに…だって昨日なんか世那にされてるのを考えながら…。
 一人で思い出してまたかっと顔を赤くする。
 …今日は世那の顔…見られないかもしれない…。
 我慢するとか、無理やりだとか、嫌だとか…全然譲はそんな事思ってもいないのになんで世那はそう言うんだろ…。

 …いいのに…。
 でもだからって自分からなんて絶対出来そうにない。
 朝のキスでさえいいのかな…と思うのに…。
 それは、いい、みたいだけど……。
 一人で照れていたのにはっとして朝ごはんの用意にキッチンに向かう。
 ドキドキする。
 苦しい。
 でも好き。
 世那はカッコイイ。会長もカッコイイって思ってたけど、なんかホント全然違う。
 世那にだけだ…こんな風になるの…。

 キスだってもっとして欲しくて…。
 触ってたくて…。触って欲しくて…。
 思わずさっき世那と繋いだ自分の手を見た。
 家の中なのに手繋いで…。それだけで嬉しくて照れくさくなる。
 でも本当に世那は一体譲のどこがいいんだろう…?
 全然分からない。
 欲しい…なんて熱に浮かされたように言われた世那の昨夜の声をまた思い出して一人で慌ててしまった。

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続きに拍手コメお返事です~^^  
tsr様
 鉄壁のやせ我慢でした(笑)
 必死にまだ子供扱いしてるはず!でもチューまで我慢できてないけど^^;
 譲のおK見えずwwww
 そうなんです…壊れます…すみません…(-o-;)
 あ、わんこもありがとうございます~^^
 本当ですね!どっちが飼い主か…wwww
 ぐいぐいこないと話にならなくなっちゃう~^^;
 姉は腐女子かな…?(笑)
 ありがとうございます~^^

S様
 自主的オアズケなんですね~~~^^;
 『生殺し』!(爆)
 どっちもですね!(笑)
 世那可哀相…ですね…みてられないにワロタ(^m^)
 ありがとうございます~^^

MR様
 コスプレwwww
 執事!是非~~!黒〇事もお好きですよね~!
 私は読んだ事ない…^^;いつも惹かれながらも
 まだ手を出してません(><)
 え~~!本当に!?チョー嬉しい…(^m^)
 あ、でもホント無理しないでくださいね~~~(><)
 ありがとうございます~^^

SR様
 我慢は続くよどこまでも~…
 …ではないですけど、さすがにね(笑)
 それで壊れちゃう…世那が…^^;
 我慢しすぎたから壊れたんだね…
 勿論、爆発寸前で自分で沈静化させないと
 いけないと思われます…wwww
 姫姿みたら脱がせたくなるでしょうね(笑)
 う~~~ん……壊れてる…のよ…(T^T)
 すみません(笑)
 ありがとうございます~^^

テーマ : 自作BL小説
ジャンル : 小説・文学

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