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僕の好きな人 46

 はぁ…と世那の唇が離れるとくたっと身体の力がぬけ、世那に体重を預けると世那が譲を抱きしめてくれた。
 …安心する…。よかった…。嫌じゃなかったんだ…。
 「譲…触って欲しかったんだ?…キスもして欲しかったんだ…?」
 確認されるように世那に問われて譲は小さく頷いた。
 「じゃ、なんで逃げるんだよ」
 「だって!……恥ずかしい…」
 自分なんかからして欲しいとか!

 「恥ずかしい…?そんだけ?…………それだけなら逃げるな…」
 世那がぐっと腕に力を入れ、譲を抱きしめる。
 「……お前が嫌がっているか…怖がっているか…と。なんも分かってなさそうなお前にぐいぐいいったから…」
 「ヤなんて…ないし…怖くもないよ…怖いのは世那に…嫌われたり、呆れられたりする事だもん…」
 「呆れる?」
 「だって…僕は一人でも帰ってこられないんだよ…?」
 「それは譲の所為じゃないだろ」
 確かに西高生の利用する駅じゃなかければ別になんてことないけど…。

 おいで、と世那が譲の身体を離し、手を引くと世那のベッドに並んで腰かけた。
 手は繋いだまま。
 それが照れくさいけど嬉しい。
 「あんな事ってなんだ?」
 「え?」
 何?と譲は世那の顔を見て首を傾げた。
 「え?じゃなくて。お前がさっき言ったんだろ?」

 あ…っ…!
 「な、な、な…なんでも、ない…」
 「なんでもない、じゃなくて。ちゃんと言えって言っただろ?」
 言えるはずないっ!
 夜に世那との事考えて自分でしちゃった、とかっ…。
 かぁっと顔を真っ赤になってくる。
 「ん?」
 その譲を世那がじっと見つめた。

 「譲…?」
 「…み、ないで…」
 顔を手で覆うと世那の手が肩に触れ、そのままベッドに身体を倒された。
 「……触ってくんない…。キスしてくんない…?……して欲しかったんだよな…?」
 世那が譲の耳元に囁く。
 そう…、と小さくこくこくと譲が頷く。
 「…アレ?これじゃない…?」

 何が…?
 きょとんとして思わず覆っていた手を外して世那の顔を見た。
 世那のベッドの上に押し倒されて世那が譲の上に乗っている。そして…顔が近い。
 世那のベッドで…。
 かぁっと顔が燃えそうに熱くなってくる。
 「なぁ譲…?あんな事って何?」
 「な、な、なんでもないよっ!…僕がっ…勝手にっ、あ!」

 「勝手に?」
 「………な、なんでも…な、ぃ…」
 「勝手になんだ?ちゃんと言え」
 「んぁっ!」
 世那が譲の首筋をぺろと舐めて思わず声が出てしまう。
 「譲?言え。言わなきゃキスしねぇぞ」
 「え!…」
 それはやだ…!

 やだ、けど言うのだってやだ!
 ぷるぷると首を横に振ると世那が譲の頬を両手で挟んだ。
 「言え?」
 にっこりと世那が笑っている。
 「それともなにか?言えない様な事宮下にでもされたのか!?」
 「ないもん!そうじゃなくて世那が…っ」
 「俺が?」

 あ…!
 言わない!と口を押さえる。
 「…………あ、そう…言わねぇんだ…?」
 言えない、と口を押さえたまま。
 「…はぁ……ああ、じゃあいいよ…」
 世那が譲の身体を起こしてくれる。
 「じゃあ…なんで言えねぇんだ?理由は?」
 なんで、ってそんなの恥ずかしいし知られて世那に軽蔑されるのも嫌だからだ。
 答える事も出来なくて譲は顔を真っ赤にしたまま俯ける。
 するとまた世那が溜息だ。呆れてる…?

 思わず不安になって瞳が揺れてしまう。
 「………そんな目うるうるさせて…」
 はぁ、と世那が頭を抱えた。
 「ほら、…自分の部屋戻れ」
 「…やだ」
 「やだ、じゃねぇだろ」
 「…いや」
 世那に抱きつく。
 「やめろ」
 やめろ?
 ……やっぱり世那は嫌なんだ…。また視界が揺らいでくる。

 「ちげぇって!お前また違う風にとってるだろ?」
 「ちがう…風…?」
 「一緒いたら俺が我慢できそうにねぇから言ってんだ。お前はまだそういう意味で繋がってないだろ?」
 「………そういう…って…」
 「譲が好きだ。一緒いて、キスして体温感じてお前もそれに感じるなら俺は止まらなくなる。だから部屋に戻れって言ったんだ」
 「いいのに!僕だって世那にされたくてっ!」
 「ああん?…こういう意味でだけど?」

 もう一度世那が譲の身体をとんと押し倒して譲の上に乗ってきた。
 そして譲の感じて半分勃ちあがってた前を撫でてきた。
 「…いい!僕だって…世那にされてるの考え…っ!」
 はっと口を慌てて手で覆う。
 「………ん?…」 
 「な、な、なんでもないっ!」
 「…もしかしてあの事って…」
 世那の瞳が欲の色を孕んで譲をじっと見つめた。

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続きに拍手コメお返事です^^
mm3様
 イケナイ標語ですね~~~~(爆)
 それだけ見たらそりゃあ…何を?ってね…
 つい…(笑)
 腐敗ですね…(^m^)
 皆様発酵具合が素晴らしいのでwwww
 ご安心ください~♪
 ありがとうございます~^^

S様
 すっかり師匠なのね(笑)
 突撃隣の世那の部屋です^^
 余所に突撃はいかんですねwwww
 ありがとうございます~^^

SR様
 ウチのほうは雪降らなかったです^^;
 寒いは寒いですけど~(><)今日なんて今年一番の低い最高気温かな↓
 世那なにげに放置プレイじゃない?^^;…今思ったwwww
 学園祭…(笑)
 もちょっとお待ちくださいね~(^m^)
 ありがとうございます~^^

tsr様
 やっと譲言えました。そしてナニゲに大胆なんですけどね…^^;
 世那はねぇ…^^;困ったもんですwwww
 待てしててください^^;
 やっぱり雪?ウチのほうは降らなかったのですけど~^^;
 2月…年はいらんのですが(笑)
 ありがとうございます~^^

名無し様
 すみません…お名前がなかったので^^;
 嬉しいお言葉ありがとうございます~////
 そう言っていただけると書くの頑張ろうと思いますm(__)m
 お気遣いの言葉もありがとうございます~!
 がんばりますね~^^/

テーマ : BL小説
ジャンル : 小説・文学

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