はのんのBL部屋

　準備OKって何がだろう…？
　世那が言ってたけど…。
　シャワーしながら考えてしまう。だってキスして…あとは…それ以上でしょ？
　…分かってる、けど…。
　譲の何が準備OK？
　…というか、世那は譲の身体でいいのかな…？

　鏡でみたって貧弱な身体だ。
　昨日は世那がパジャマの上からだけど…。
　そっと指を自分の後ろに這わせた。
　ここに世那が…？…入れたい…？
　かぁっと顔が熱くなる。
　準備？
　シャワーに打たれながらそっと自分で指を入れてみた。

　ん～～～～……
　変な感じしかしないけど…。
　漫画では気持ちよさそうだったけど…？
　気持ちいいの？
　でもここに世那が…？
　ホントに？
　自分のモノを見ながら、そして漫画で見たのまで思い出してしまう。
　世那…も考えるの？
　自分の指じゃ全然気持ちよくないけど、別に痛くもない。

　でも入るの…？
　朝、世那の勃ってるものが後ろに当たった時の感触まで思い出してくる。キスも。肌に触れられた手も。
　……やば…。
　妄想しているうちに前が反応してしまった。
　どうしよう…？
　もうちょっと指…入れてみる？
　だって世那、準備って言ったから…。

　ああ、世那にただお腹から胸まで触られただけでもぞくぞくして気持ちよかった。自分で触っても全然なんてことないけど。そしたらココもやっぱり世那に触られたら気持ちいいのかな？
　…きっとそうかも。
　中指の先だけ入れてたのをもちょっと入れてみる。
　なんかむずむずするだけだけど…。
　でもホントに世那入れたいって思うのかなぁ…？
　世那にされてるとこ想像しながら指を動かし、片手を自分の前にも添えた。

　「譲？まだ入ってるのか？」
　「ひゃうっ！」
　脱衣所から世那の声がして飛び上がりそうに驚いた。
　「い、い、今！出る！」
　「そ？ならいいけど」
　入ってこられたらやばい！と思ったら世那はそのまま脱衣所から出て行ったらしい。
　はぁ～っと譲は思い切り安堵の溜息を吐き出した。

　いつもカラスの行水みたいにささっとシャワー浴びるだけだったのが、イタズラしてるうちに長くなったんだ！
　譲は慌ててシャワーを止めてこそこそと脱衣所で着替えをする。
　なんか別に見られたわけでもないけど恥ずかしい。
　こんな事ばっか考えている自分が途轍もなく恥ずかしい。
　だってつい…。
　ちょっと顔を赤くしたままリビングに行くと世那から勉強見てやるから教科書ノート持って来い、と言われて言われる通りに見てもらう。

　お風呂場で一人怪しいコトしてたなんて知られたら困る…いや、まさか気付きはしないだろうけど。
　「譲？説明聞いてないな？」
　「あ！ご、ごめんな、さい…」
　テーブルに並んで座ってて譲が小さくなると世那がぐっと肩を抱き寄せて耳にキスした。
　「ちゃんと勉強したらな？」
　ちょんちょんと譲の唇に触れるのに、キスを待ってると思ったのかな？とちょっとほっとする。
　勿論してほしいから勉強！と余計な事を頭から追い出して世那の説明に耳を傾けた。

　勉強が終わってリビングの電気を消して二階へ。
　譲の部屋に世那もついてくる。
　「時間遅くなった。もう寝ろ」
　「…うん」
　ベッドに入れって事かな？
　教科書を鞄にしまってもそもそとベッドに登り、とぽりと布団に包まると世那がくすっと笑って譲の前髪をかき上げ、そして眼鏡を外した。
　
　「ヘッドボードに置いとくぞ？」
　「…ん」
　そして世那がベッド脇に座ると譲の頬や髪や顔を触ったまま顔を近づけてきた。
　キスっ。
　世那の唇が重なって舌が譲の唇をなぞった。
　「んっ」
　声が漏れると世那の舌が譲の口腔に入ってきて舌を絡められる。音が恥ずかしい。
　でも気持ちよくて…。
　「ぁ…っ」
　世那が唇を離そうとしたのが嫌で声が出た。

　「…もっと？」
　「んっ」
　濡れた唇を世那が指でなぞるのに顔が自分でも分かる位に赤くなっているだろうけど、小さく頷いた。
　何度も角度を変えながら世那がキスを繰り返す。
　世那…。
　もっとしてほしい…。
　「…譲…やらしい」
　くすと世那に笑われてさらに顔がかっとしてしまう。

　「だ、だ、だって…」
　「ん？別にやらしくていいけど？」
　「………え？……いい、の…？」
　「いいに決まってるだろ。……ん？もっと？」
　「…ん」
　やっぱりもっとして欲しくて小さく頷いてしまう。
　世那は何度も譲に聞いて確認して、そして何度もキスを繰り返してくれた。

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続きに拍手コメお返事です～^^

テーマ : 自作BL小説
ジャンル : 小説・文学