むずむずする…。
風呂場でのシャワーの時の世那に言われた準備は続けていた。
自分でじゃただむずむずして変な感じがするだけなんだけど…。
準備いいよ、って言ったら世那はしてくれる…?
やらしくてもいいって世那は言ってたけど…だからって自分からして欲しいとか…はちょっと…言えない…。
でもして欲しい…。
「ん…」
自分でとかっ!
ホントにしてもらえるかなんて分からないのに。世那がウザイなとか思っちゃうのが先かもしれないのに。
……バカみたい。
…バカだけど。
はぁ、と小さく溜息を吐き出して譲はシャワーを止めると風呂場を出た。
キスしたいな…。
リビングのソファに座ってテレビを見てた世那の隣に座って世那に擦り寄りつん、と世那のTシャツの裾を引っ張った。
「うん?」
ぐり、と世那の腕に頭をこすり付けると世那がくすと笑う。
「何?」
何、じゃなくて…。
「……自分からしていい、って言っただろ?」
…世那、分かってるのに…。
「……意地悪だ」
「何が?」
くっと笑って世那が譲の顔を覗きこんだ。
「ん?」
挑戦的に世那が譲を見て笑ってきた事にちょっとむっとしながらもおずおずと世那の頬に触れると世那がぐいと譲の身体を抱き寄せた。
身体を斜めにしたまま首を伸ばして世那にちょんとキスする。
心臓はうるさいし、顔も熱い。
世那からして欲しいのに…。
じっと世那の顔を見ていると世那はキスを返してくれる代わりにテレビを消した。
「……俺の部屋行くか?」
「……ん」
顔を俯け、世那の胸に埋めながら小さくこくんと頷いた。
…してくれる?
世那が譲の身体を離すと手を繋いで一階の電気を消し階段を上っていく。
どきどきする…。
ここ何日かずっと世那は部屋に入れてくれなかったんだけど…。
勉強もずっとリビングでばっかりで。
でも世那の部屋に…って事は、そう…なのかな…?
なんか期待しすぎ?
だって…。
「譲?」
世那の部屋の前で世那がドアを開ける前に譲を呼んだ。
「……いい、って事?」
「な、な、…に…が…?」
「…とまんねぇけど?」
「……………いい」
頭から湯気が出そうな位真っ赤になってると思いながらもぎゅっと世那と繋いでた手に力を入れた。
世那は譲がえっちぃ事ばっかり考えてたのがもしかして分かったたのだろうか?
でも世那はそれ以上何も言わないで自分の部屋のドアを開けると譲の手を引いて中に入り、その譲を世那はベッドの端に座らせた。
「……お前、ホントに分かってる?」
「分かってる」
……はず。多分…。違うの?世那は何が言いたいのかな…?
「準備は…?出来たのか?」
「出来た…と思う」
「ホントかぁ?」
「多分!だって…何日かしたし」
「ん?……した?…したって何を?」
「え?あ、の…だって…後ろ…使うんでしょ…?だから………」
「………………………………ちょっと待て」
世那が譲の肩に手を置いた。
「ナニした…?」
「何って………」
かあっと譲は顔を真っ赤にさせてもじもじしてしまう。
「…………もしかして…お前…後ろに自分の指突っ込んでたのか?」
「だ、だ、だっ…て!世那が準備って!」
「……………………………俺は、心の準備って言ったつもりだったんだけど…お前は身体の準備してたんだ?」
「え!?」
一瞬きょとんと譲が呆ける。
「風呂…長ぇな…と思ってたら…そんな事してたんだ…?しまった…開けて見ればよかった…」
「あ、あ、あ、……じゅ、じゅ…んび…出来てないから…やっぱダメっ」
ぐわっと恥かしくなって譲は慌てて立ち上がろうとしたら世那はそれを許さず、譲の身体を押さえつけベッドに倒してきた。
「だめぇ~!…なんだ…もう準備OKだったのか……譲?今日も自分で指突っ込んだの?」
「な、な、な…んで…」
「聞きたいから。して見せて?」
「な、な、な…」
「……お前やばすぎ…んっとに!」
くっくっくっと世那は笑いながら譲の上に圧し掛かると腰を譲に押しつけてきた。
「お前のおかげでもうこんなんなってるけど?」
もう世那の前はすっかり勃ちあがっているみたい…。
「お前が自分でするとこ想像したら…たまんねぇよな…やらしい譲見して?」
「や!……」
「誰考えてしてた?……俺?」
「決まってるでしょっ!」
もうヤケだ!
「世那に…して欲しかったんだもん!」
「………………………」
恥かしくて顔を隠しながら言ったら世那の反応がない。
…なんで?引かれた…?
恐る恐る手を外して世那の顔を見上げたら譲の身体の上で世那がゆらりと身体を動かしたのにびくんとしてしまった。
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すみません…体調崩し中でした(><)
あちこちのお返事もう少しお待ち下さい~…スミマセヌ…
テーマ : BL小説
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