「世那ぁ…」
息があがってくる。
そして世那の息と交じり合った。
「手…」
眼鏡を取られ、服を脱がせられるのに世那にされるがまま任せて手を服から抜いたけど、はっと意識を取り戻した。
「あ、でも!下に…」
「親達なら車ないから買い物にでも行っていねぇよ。帰ってくるの夕方だろ」
…なんだ、と安心する。
親のいない時見計らってこんな事まだ日の高い日中からなんて…と思うけど、止められない。
「世那…好き……あの人…やだ…」
「んん?…別になんでもねぇぞ?ただの先輩だ」
嘘だ!…付き合ってたって…聞いたもん。…でも今は…なんでもない…?そうなのかもしれないけど…。
あんな綺麗な女の人より譲がいいって言ってくれる…?それも嘘っぽいけど…。
「ダメだ…止まんねぇぞ?」
「いい…世那…」
「ああ…譲…好きだ…」
どこが…だろう…?
世那が譲と同じように壁が遠いと思う位に世那も思ってたとか…はじめて知った。
譲が避けてた…って思ってたなんて…。
不安は一緒…?
譲だけじゃない…。
「世那…好き…世那だけ…」
「ああ…俺もお前だけだ」
嘘でもこれは嬉しい。
信じないと…。勝手に不安になって疑心暗鬼になって…。
でも、今日も見つけた後も世那は追いかけてきてくれて今こうしてここにいてくれる。
あの人をあそこに置いてきて世那は追いかけてきてくれたんだというのは嬉しい事だ。
あのままもし世那が追いかけてきてくれなかったらきっと信じる事ができなくなってたかもしれない…。
「世那ぁ…」
譲は自分だけで考えて自分だけで満足してた…?
でも世那に迷惑には思われたくない。
「世那は…僕が…こんなで…やじゃない…?」
「ああ?どこが?何が?」
世那の手が譲の服を剥いで自分のも脱ぎ捨てると今度は唇を首筋に這わせてきた。
「あ、んっ」
ぞくんと背中に快感が走る。
「こんな?って?」
「だ、って…あの人みたいに…綺麗じゃないし…世那いないと…だめだし…」
「それでいいだろ。全部俺に頼っていればいいんだ…俺だけに…」
「……それでいい…?僕…ちゃんとしなきゃ、って」
「お前はちゃんとしてるよ…俺なんかよりずっと。生活するのにお前はちゃんと暮らしていけるだろうけど俺は無理だ。なんでも自分の都合のいいようにしかできなくて…。だから譲も嫌になったのかと…」
「え?何言ってるの…?」
「お前が俺がいないとダメなように仕向けて、俺の中にずっと入っていられるように仕向けて…お前が帰り一人で帰るって言われた時はいらねぇ、と言われたのかと思った…」
「ち、ちが…」
まさか、そんな風に?世那が?
「…ダメだろ?」
くすと笑いながらキスを譲の身体のあちこちに落としていくのがくすぐったい。
「…世那のキス…好き」
「俺も譲のエロいとこ好きだ」
「………それは…なんか嬉しくない…」
くっくっと世那が笑う。
「なんで?いいだろ?それ位俺が欲しいって事だ。
「あ、あ…んぅっ」
世那の手が譲のもう期待に勃ちあがっているものに触れれば自分でも触ってなかったそこがもう快感を訴える。
「……してなかった?」
「…してないっ」
「そう?俺はしてたけど?譲が欲しくて…何が悲しくて隣にいるのに自分でなんて…」
「…くれば…よか、ったのに…っ!僕だって世那…に、してほし、かった…キスも…」
「……待ってた?」
「…ってた…」
「……なんだ……譲…バイト先も教えたのに全然来ないし、行っていい?とも聞かれないし…興味ねぇんだ、と思ってた」
世那がキスを繰り返し、手で譲のものを擦られれば息が上がっていく。
「や、だめ…」
「出る?」
「んっ!」
だって自分でだってしてなかったし!世那の体温と感触に我慢できなくなる。
「僕…行ったっ!…よ…?」
「ん?」
「世那見に行ったもん!…や、…出ちゃうってば!」
「だしていい。…来た?」
「ん、んんっ!やぁ…っ…だ、め…」
そんなに擦られたらっ!
快楽に我慢の利かない譲のソコがもう出したいと訴える。
「いい…譲…イく顔見せて」
そんな譲の顔なんかみたって面白くない!と思う…けど、世那の指が後ろにも入り込んできた。
前も後ろも弄られて、キスされて舌を絡ませ世那の指を身体の中に感じればもう我慢なんて出来っこない。
「あ、…で、…っっ!」
ふるふると身体を震わせてびゅくっと吐き出すと世那が手で受けとけてくれた。
そしてそれをそのまま譲の後ろに塗りこめるようにしてきたのにイったばかりの身体は敏感に反応してしまう。
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ういちろさん、坂崎若さん、SORAさん、みらいさんです~^^
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