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雪に酔って 18

 彰吾の唇が千聖の身体のあちこちに痕を残していく。その度に千聖の身体がびくびくと跳ねてしまうんだ。
 「感じているんですね…」
 「だ、って…」
 好き、だなんて…欲しいとなんて…彰吾が思ってるなどと思いもしなかった…。優しいとは思っていたけど…。契約の為なんだと思っていたけれど違ったんだ…。勘違いしそうだと自分を自制していたのに…勘違いなんかじゃなかった。それが分かれば千聖の心も満たされてどこもかしこも触れられる傍から快感が身体を包んでいく。

 「だ、め…だ……変に…なる」
 「感じすぎて?…いい…千聖…もっと感じて…?」
 「んぁっ」
 耳元で名前を呼ばれて舌で耳の中を刺激されればそれだけでもうイってしまいそうなくらいに身体中がじんじんとしてくる。
 「やぁ…だめだ…」

 「本当に…敏感で…可愛い…。綺麗で可愛くて…本当にいつもどうしようと焦って…丁寧に優しくと思っているのに我慢出来なくて…」
 「や…っは…ぁう…んッ!」
 彰吾がローションを取り出し指で掬うと千聖の後ろにつぷりと挿しいれた。
 「あ、ぁっ!」
 気持ちよすぎる…。

 「キス…」
 したい。
 彰吾を全部感じたい。
 彰吾に訴えればすぐに彰吾が舌を絡めた濃厚なキスを繰り返してくる。
 「いやらしい千聖にも…本当に参ってます…過去の男達に嫉妬してしまう位にね…」

 そんなの…相手の名前すらも知らない位なのに…!と言いたくても声は嬌声しか出なくて喘ぐ事しか出来ない。彰吾の指が千聖の中をかきまわし、キスは舌を絡め、そしてもう一方の手は千聖の前を煽ってくるのだ。
 「や…も、う……しょう、ご…ほし…い…」
 「……どこに?」
 意地悪になってる!分かってるくせに!
 思わずきっ、と千聖が彰吾を睨んだら彰吾が千聖の上で苦笑した。

 「ちょっと嫉妬してるんです」
 「そんなの、する必要ない!」
 「しますよ……それに千聖に相応しい男になりたいと思っているんですから」
 「そんなの俺は求めてない!…いてくれるだけで…いいんだ…」
 「男がそれじゃダメでしょ」
 むぅっと千聖が口を尖らせた。

 「俺はそれでいい…。そうしたら…彰吾は俺のものだ…」
 「…………そんな事言って…困った人ですね。…俺を振り回して…俺は捨てられるかと思ってハラハラしてたのに」
 「そんな事…しな、い…んっ!」
 後ろがさらに広がったのに千聖の声が上がる。
 「千聖の中が…ひくひくして…俺を誘ってる?」
 普段敬語で遠慮気味なのになんでエロの時だけはがつがつ言葉を言うんだ?

 「千聖…入れていい…?もうずっと…欲しくて…あなたに嫌われたかと、飽きられたんだと思っていたのに………昨夜、千聖が外に出て行ったのは本当に焦ったんですからね…」
 そんなの…ないのに…。
 「彰吾が…隣の部屋にいて…」
 「……身体が疼いた?」
 ふいと千聖が眦を染め、彰吾から顔を背ける。

 「言ってくれればよかったのに」
 「だって!……彰吾はノーマルで…妹よりも…俺の方がましだった…だけだ、と…」
 「んなわけありますか。それだけじゃ男抱けません。千聖だから…です」
 彰吾の甘い言葉が千聖をくすぐってきてその言葉だけでも身体が震える。
 「千聖…ちゃんと言ってください…何でも…」

 「………彰吾が欲しいんだ…全部」
 「勿論。千聖のものでいいです…。全部ね…」
 指が抜かれた後ろに彰吾の猛ったものが押し当てられた。久方ぶりの彰吾の熱に千聖の身体は歓喜して待ち構えている。
 「あ、あぁっ…」
 ゆっくりと彰吾が千聖の中に入ってくる。もうそれだけで千聖は達してしまいそうな位に感じてしまう。
 もっと中に!深く!
 「ぅ……千聖…中が収縮して…もう…イきそう。…そんなに待ってた…?」

 「う…ち、がう…」
 「嘘ばっかり…」
 彰吾がゆっくり腰を動かしはじめるとぬちぬちと湿ったいやらしい水音が漏れる。
 「ほら…千聖の中がいやらしい音たてて俺を離さないって喰いついてくる…」
 「や…ぁ…」
 そんな…事…。
 「中が吸い付いてくるように…」
 彰吾が荒く息を漏らしながら千聖を衝いてくる。

 「彰吾…んんっ…ぅ……あぁぁっ」
 身体を揺さぶられるのに千聖の腰も知らず一緒にくねらせ揺れてしまう。
 「千聖…っ」
 彰吾の熱い身体から汗が噴き出している。そして交わすキスは濃厚を増して唾液も入り混じり舌も深く絡み、そして身体の奥にも彰吾を深く感じた。

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