「ん…」
さわさわと身体を触られる感覚で瑞希は目が覚めた。
「な、何してる、の?」
「ん?隣がもう出たみたいだからいいかなと思って」
宗の手が瑞希のトレーナーの中に入っている。
胸のあたりを触ってるのにそれだけで瑞希はぞくっと官能がせりあがってくる。
でも女じゃないから当然胸もないわけで…。
「そんな、とこ触ったって、面白くないでしょ」
「…そうか?」
「ぁうっ」
くりっと乳首をつままれると痺れが走った。
「面白くなくないらしい」
くっと宗が瑞希の背で笑った。
「声は聞けるし」
「ぁっ……」
捏ねる様につままれると声がもれた。
「ほら、乳首も立ち上がってきた…。下もだろ?」
片手が瑞希の下半身に這っていった。
「や…だめ…」
「だめじゃないみたいだぞ?」
もうすっかり瑞希のそこは宗の手を待ち構えていた。
「だめ、じゃないけど…汚れる、のや……」
「ああ、…」
宗が布団をはがして下をずりさげた。肌が外気にさらされて寒い。
「やぁ…っ」
見えちゃうじゃんっ!
瑞希は押さえようとしたけど宗の手が瑞希の手を捕まえた。
「ちょ、お前こっち」
宗が自分の身体を起こして瑞希を仰向けにした。
「な、に?やっ!だめっ!」
手よりもさらに強烈な快感が瑞希を襲った。
宗が身体を折り曲げ瑞希を口に含んだのだ。
「嘘っ!だめ…」
「汚れるのやなんだろ?いいから」
手まで添えられて動かされ、宗の口が瑞希のものを裏筋から舐め上げてくる。
「やぁあっ!」
「や、じゃなくていい、だろ?」
「んっ!だめっ」
「ほら、もう蜜零してるし」
宗の舌が先を刺激すればさらに零れてくる。
「や、んっ!!…出ちゃうから…イっちゃうから…」
「もう…?早いぞ。……いいぞ、イって…」
「や、だって、ば…」
そんなにされたら宗の口に出しちゃう事になる。
そんなの、やだ。
でも宗はさらに口を上下に動かして手でも扱いて、それに抗うのは無理がある。
だって痺れはもう身体に広がって、甘く肌が粟立っている。
「や!だ、めっ……は、なしてっ…イく…ってば!……宗っ」
声が大きく漏れてしまう。
我慢しようとしたのに、宗はさらにぎゅっと握る手に力を入れて、口は吸い上げ、舌が先を刺激した。
「やっ、ああぁぁっ!………っ!」
びくびくと瑞希の身体が震えた。
「そ、宗っ!」
絞りとるように宗の口が瑞希を吸い上げ、喉が嚥下するのが顔を上げた瑞希の目に見えた。
「や!宗っ!だ、だめだって!出してっ」
瑞希が慌てて体を起こしたけれど宗は涼しい顔だ。
「何がだめ?」
瑞希は真っ青になる。
「瑞希?」
「……の、んだ、の…?……お腹こわしちゃう!」
「いや、それはない」
どうしよう!宗が…!?
宗の口に…。
瑞希の顔が歪んで泣きそうになった。
「なんつう顔してんだ」
「だって…口……やだって…言ったのに…」
「汚れるのがヤダって言ったんだろ」
「それも言ったけど…」
どうしてそんな事するの…?
男に興味ないって言ったのに…。
「俺も、する……」
だって宗に買われたんだから、自分だけ気持ちよくなってなんて…。
「それは今はいい。いいけど、後ろを解させろ。一昨日は無理にしたから瑞希の負担になったがゆっくりすればあんな動けなくはならないだろうから」
宗が何故か立ち上がると昨日持っていた紙袋をごそごそしだした。
「宗?」
そして何かを手にベッドに戻ってきた。
「後ろ向いて」
恥かしくて嫌だと思ったけど、買われたのに文句は言えないだろう。
瑞希はうつ伏せになった。
「なんだ?素直だな」
「…うぁっ!つ、めた…」
「ああ、悪い…。ちょっと我慢しろ。始めだけだ」
後孔にぬるりとしたものを感じた。
そのままつっと宗の指が中に入ってくる。
「んんっ……」
入ってくるのに違和感を感じる。
だけどそれも最初だけだ。ゆっくりと動かされるとそれに慣れてくる。
「やわらかくなってきたな…。痛くないな?」
瑞希は枕に顔を埋めたままこくっと頷いた。
「指増やすぞ」
宗はこんな事やって楽しいのだろうか…?
そのまま指を増やされまた瑞希の声があがっていく。
宗の指が瑞希の中をいいように動かせて、かき混ぜ、抽送した。
内壁を擦られ、宗の指が瑞希の中を深く穿つと瑞希に衝撃が走った。
「ああぁっ!」
「ここだな」
「な、に…これ…っ」
「瑞希のイイ所だ」
宗の含み笑いの声が聞こえた。
テーマ : 自作BL小説
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