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2014.04.15(火)
どこかにドライブ…。デートみたい!
瑛貴くんの送ってきてもらってからも自分の部屋で日和はまた悶えそうになる。
でもその前にテスト!
テストで頑張らないと!!!
明日の分の用意をして…と思ったところであ!っと戸田の事を思い出した。
瑛貴くんの事を好きだって戸田に気づかれたんだった…。
大丈夫だろうか…。
不安が襲ってくる。
だって…男なのに…って…普通は思うはず。日和にしたら瑛貴くんは小さい頃からの特別に好きな人だけど、戸田には話してないし、普通は気持ち悪く思われるはず…。
…瑛貴くんも…日和が今でも好きだって言ったら気持ち悪いって思うのかな…?
ううん、意味合いが多分瑛貴くんは小さい頃のような感じで取るはず。でも…もし本当に恋愛の意味で…なんて知られたら…。
一つ余計な事を考えると次々とマイナスな考えばかりが浮かんでくる。
戸田に嫌われて友達もいなくなり、瑛貴くんに知られて瑛貴くんもいなくなくなるかも…。
ぶんぶんと日和は頭をふった。
そんな事まだ分からないんだから!
…でも、と考えが行ったり来たりする。
楽しい事を考えよう!ほら、ドライブ!瑛貴くんが連れて行ってくれるって言ってたし!
…そう思ってもせっかく仲良くなった戸田の事が気になって考える事が出来ない。
こんなの瑛貴くんに話せるはずもないし…。
「…寝よ」
日和がぐだぐだと考えても仕方のない事だ。
布団を被って寝てしまうに限る。戸田は大丈夫…きっと…そう言ってくれたのだからと自分に言い聞かせ目を閉じた。
登校のバスの中でドキドキしながら戸田の乗ってくるのを待った。
「よ!はよ!」
「お、…はよ」
……あ、普通みたい。
いつもと同じように戸田がバスに乗ってきて挨拶してきてほっとしてしまう。
「ん?どうした?」
つり革をもって隣に立った戸田が不思議そうに日和を見た。
「え…?あ、…うん…その…戸田に嫌われるかな…って…思ってた…から」
「へ?なんで?…この間の?俺大丈夫って言っただろ?」
「言ってたけど…」
よかった、と日和はふにゃっと笑うと戸田がバーカ!と小さく言いながら日和の頭を抱え込んだ。
「…嫌うはずなんかねぇよ」
「…ありがと…」
…よかった。ほんとに…。
「気にしすぎたっつぅの。そんなとこじゃないとこ気にして欲しいんだけどな…」
「……?どこを?」
「いや!いいの!」
「?」
なんだろう?どこを気にしたほういいのかな?
「なんか僕…考えなしだった?」
「高宮じゃないって!」
「?」
戸田が何を言いたいのか分からない。
「いい!高宮は気にしなくていいから。…なんかあれば俺相談乗るから。…他にも…知ってる人いる?」
小さく戸田が聞いてきて日和は頭を小さく横に振った。
「戸田しか…知らない」
「だろ?だから、何かあれば言って?一人で抱え込むなよ?高宮って一人で悩みそうだもんな…」
…よく分かるな、と感心してしまう。日和はいつも大抵一人でぐるぐる悩むのが常だ。大体にしてこんな風に話せる友達っていうのは戸田がはじめてなんだから仕方ない。
小さい頃はなんでも瑛貴くんに話してたけど、今はそうじゃないからやっぱり溜め込んでしまうと思う。
「…ありがと」
だから戸田がそんな風に言ってくれるのが嬉しい。すっごくいいヤツだ。
「へへ…なんか高校入ってから嬉しい事ばっかり続く」
「いいじゃん!」
「……うん」
安心したし嬉しくて日和が笑うと戸田もにっと笑ってくれた。
戸田が日和を離してまた普通につり革の上の棒に捕まる。背の高い戸田はつり革じゃ低いのだろう。
それにしてもやっぱり戸田に触られてもドキドキしなくて瑛貴くん対するのとは自分の中が全然違う。
瑛貴くんに同じ事されたらドキドキでおかしくなってしまいそうになるのに。
それでも昨日はずっと一緒にいていくらかはそれもよくなったけど、なにかに拍子にやっぱりドキドキするし大変だった。
でも嬉しいし、もっとして欲しいと思うし、自分の中がぐるぐるまわってた。
瑛貴くんはまさか日和がこんな風に思ってるなんて知らないできっと昔みたいにと思ってるんだろうけど…。
そういえば瑛貴くんに彼女が今いないというのも分かったし…。
今…。
今、って言ったんだから前はいたんだ…。
瑛貴くんはかっこいいしそりゃそうだろうけど…。
高校生の頃もいたのかな?
でもほとんど毎日早く帰ってきてくれてたような…?
子供だった日和が気付かないだけだったのだろうか?
考えない!今はいないんだから!
でも今いないからって日和には関係ない事なんだろうけど…。