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2014.05.09(金)
「急に帰るなんて!ひよ!?」
瑛貴くんが慌てて追いかけてくると日和の腕を掴んだ。
「ごめ…なさいっ…」
「何が?…いいからまず、こっち来い!」
「いいっ!」
「いいじゃないだろ!」
瑛貴くんの部屋から出て行こうとした日和をぐいと瑛貴くんが引っ張ってリビングに連れ戻される。
「だって…瑛貴くんが…」
「俺?俺が何した?」
「…何も…してくれない…」
「ん!?」
「触っても…くんなかった…見ても…」
手の甲で目を押さえて顔を俯ける。
瑛貴くんが日和のバッグを掴んで取り上げるとぽいと床に投げ、日和の身体を抱きしめてもう一度リビングに座った。
「触ったけど?」
違う、と日和は顔を隠したまま首を振った。
子供の時ともう違うのに…。
「………ひよ…日和?こっち向いて」
名前……。
瑛貴くんの膝に抱きかかえられながら顔を上げた。目が潤んでるはずだ…、はずかしすぎるけど…。
「……………………誘ってたのか?」
かぁっと耳まで熱くなってきて顔を瑛貴くんの胸に伏せた。
「日和」
その耳元に瑛貴くんの声が響く。
なんでひよじゃなくて名前で呼ぶの!?
じんと身体の芯が熱くなってくる。
「……もう…小さくない……」
大人、とも言えないけど…でももう幼い子供でもない。
「………ひよ…日和…」
「いいっ!僕はっ…もっと…もっと……瑛貴くん…ほし…けど…瑛貴くんは…そ…じゃない…から…」
「…誰がそんな事言った?」
「言って…ない…けど……でもいい…離してっ」
「やだね」
「どして!?さっきは触ってもくんなかったのに!」
「ああ!そうさ!触ったら最後お前を滅茶苦茶にしそうだったからな!」
瑛貴くんが大きな声を出したのに驚いて顔を上げた。
「エロい顔して裸で抱きついてきて!触ったら止められないだろうが!」
エロい顔…ってそんな…なってた…?
「……もう小さくない?…まぁ確かに小さい頃に比べりゃ育ったけど…。お前忘れてるのか?俺がまだ小学校のお前にキスした事」
「わ、忘れてない…」
「目の前に餌ぶら下げられててヨダレたらしてる俺の気持ち分かる?先週だって寝るだけに意識集中させて。…ああ、悪い。夜中には我慢できなくてお前の身体撫で回してた時あった」
「……へ…?」
「お前は全然ぐっすり安心して寝てたみたいだけど?」
そ、そんな…事…知らない…。
「誘うなんてどこで覚えてきたんだよ?」
「どこで…って……戸田に…誘ってみたらって…言われて…どうしていいか…分かんなくて…」
「……俺には十分利くけどな…ひよ…日和…」
瑛貴くんがキスしてきた。
「煽ってきたのお前だ…。責任とるのか?」
「ど…したらいい…の?」
そっと日和は手を伸ばして瑛貴くんの頬を包んだ。瑛貴くんの手は日和の腰を抱きしめている。
…キスしていいのかな…?
そっと自分から首を伸ばして瑛貴くんの唇に重ねた。そして舌をおずおずと出して瑛貴くんの唇を舐めると瑛貴くんがその舌を捕まえた。
「ぁ……っ」
ぞくっと背筋が戦慄いた。
「えいき…くん…っ…」
「…なんでお前そんなエロ可愛くなっちゃうんだ?…日和」
「あ、あぁっ」
瑛貴くんの手がTシャツの中に入ってきて日和の背中をさわりとなで上げたのに声が漏れた。
「…子供だ…って必死に言い聞かせてるのに」
「子供じゃないもん!…瑛貴くんに…してほしくて…」
「…そんな事考えてたんだ?………日和も自分で出す?」
「そ、そ、そ…んな…の」
顔を真っ赤にさせてぱくぱくと日和が口をぱくつかせると、それを覆うようにまたキスされる。
「…するか…。当たり前だよな……。そっか…」
キスの合間に瑛貴くんが囁く。
「ひゃ、あうっ!」
向かい合わせで抱きしめられ、背中を撫でながら動いていた瑛貴くんの手が前に前回ってきて日和の反応してる所を摩ってきたのに驚いて声が出る。
「……ちゃんと勃ってる…」
「だ、だ、だ、だってっ!」
一つ一つ確かめるように言う瑛貴くんを睨む。睨んだってなんの効果もあるわけないけど!
「子供じゃないんだ?」
瑛貴くんの目が怖い。スイッチ…入った…?怖いけど…嬉しくてぞくぞくする。ちゃんと日和を見てくれてる…?
「大人…でもないけど…」
瑛貴くんはそれでも…いい…?
「そうだな…大人でもないけど…小さな子でもないな…日和」
瑛貴くんの唇がまた重なった。