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2014.05.12(月)
「………あの…?瑛貴くん…?」
シャワーに連れて行かれてぐちゃぐちゃになった身体を洗われて、Tシャツやらも着させられて日和をベッドに寝かせると瑛貴くんがベッドの端に座って頭を項垂れていた。
ちら、と日和を見て手を伸ばし頬を撫で、そしてはぁぁ…とまた大きな溜息を吐き出した。
「…すまん…。大丈夫か?」
「だ、だ、だい、じょう…ぶっ」
溜息と謝ったのは…一回で済まなくて…日和がくたくたになるまで止まらなかったから…?それともそもそもしちゃったから…?どっちに対してのすまん、なのかが分からない。
どっちにしたって日和にとっては嬉しい、なんだけどな…。
うーん…
「瑛貴くん……後悔…する…?」
「しねぇよ」
そこは即座に否定してくれてほっとしてしまう。
そして瑛貴くんが苦笑した。
「ほんと…お前には参った…」
「………いや…?」
「全然。……ひよ」
軽いキス。…それだけでもまだ火照っている身体は反応してしまいそうになる。
……なんか…。
かぁっと日和は顔を真っ赤にした。
「ひよ?」
「僕……えっち…すぎ…?」
「は?」
「だ、だ、だって…」
瑛貴くんに比べたら子供だっていうのはよく分かってるけど…。でも…瑛貴くんが欲しくて止まらなかったんだもん。早く…欲しくて…。
ぷっと瑛貴くんがふきだし、肩を揺らして笑い出した。
寝かせられてる日和の上から覆うようにかぶさってきて日和を抱きしめてきた。
「ばっかだな…何言うのかと思えば…嫌だったりしたら煽られるわけないだろうが。煽られてエロい日和にメロメロにさせられて箍外されたのに。………ひよ、責任とってくれるんだろう?」
「………ん…」
瑛貴くんがまた日和の上で笑っている。
「ホント…お前には負けるよ…ひよ…」
瑛貴くんが優しい顔で日和の顔を見ながら頬を撫でた。
「もうお前に捕まってるんだ…そんな小さい事気にする事じゃない。むしろエロいのは嬉しい誤算だ。……俺個人としては、な。ただなぁ…担任じゃな…かなり複雑だ……いや、俺個人にしたって複雑は複雑なんだ…。だって小さい頃から知ってるひよがエロ…」
恥かしくてまた顔が熱くなりながらどんどんと瑛貴くんの腕を叩くと瑛貴くんが笑った。
「いいんだけど…それにヤられて…はぁぁ…」
また溜息。
「……どうしたもんかな…」
「………何が?」
「………ひよ。約束…」
え…?
瑛貴くんが日和を守るように、大事そうに、そっと腕を背中に回して抱きしめそして日和の耳元に口を寄せた。
「あの時の…ひよのはじめてのキスの時の約束。お前が俺の事をずっと好きだったら考える…そう言った」
「…うん。ずっと好きだよ?」
「…俺はずるいから…自分が信じられなくてひよに押し付けたんだ…ひよが好きじゃなくなってればそれでいいと思いながら…」
考えてみればその時は瑛貴くんは高校生で日和はまだ小学校1年の頃だから…そりゃあ、今の自分が小学生を好きとかって…ないと思う。
「ずるい、と違うと思うけど…」
「いや、ずるいんだ。とにかくもうずっとひよが特別だったのは自分の中では本当だったからな。それに足掻いてたけど」
……それは当然だと思う、と日和はうんと小さく頷く。
「そのくせキスはしちゃってるけど?」
「うん…。僕…ずっと忘れなくて…。きっとずっと好きだったら考えてくれるって。って…ただ大きくなってからはさすがに…まさか…瑛貴くんは忘れてるか、そんな事…本気で考えてくれるはずないでしょ…って…それでも僕はずっと…瑛貴くんだけで…」
「…俺もまさかひよが覚えてるなんて…。ひよは小さかったし、忘れてるはすだと。…忘れててほしい、とも思っていたのかもしれないが…」
「ごめんなさい…覚えてて」
もしかしたら瑛貴くんの為には忘れてた方がよかったのかもしれない。
「謝るな。ずっと自分を誤魔化してきただけなんだ。やっぱり俺が欲しいのも大事なのも好きなのもひよだけだ」
ぐっと日和の心臓が嬉しさで苦しくなってくる。
「…約束だ。…ひよからもう離れない。離さない。守ってやる。お前の初めてをもらっての…約束だ」
「…んっ」
新しい約束…。
それがこんな嬉しい約束だなんて!
まさか瑛貴くんにそんな約束をもらえるなんて…。
「嬉しい」
瑛貴くんの首に腕を回してぎゅっとしがみつき日和は身体を震わせた。