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2014.05.16(金)
全部…。日和の全部が瑛貴くんのものに…。
毎日会っていた。けれど自由じゃなかった。
……それが終わったんだ。
初めて合鍵を使って黙って瑛貴くんの部屋に入った。これまで何度来てしまおうかと思った事か…。
誰かに見られるなんてないかもしれない事。でも万が一見られたら?
誤魔化す事だって出来るだろう。でもこれから先の事を考えればほんの少しの我慢。余計な騒動が起きる位なら我慢の方がずっといい。
その甲斐があって今だ。
これから先はずっと…。
「瑛貴くん」
しっかりと瑛貴くんの首に抱きついてその熱を確かめる。
性急な瑛貴くんの手の動きに途絶えないキス。
瑛貴くんも待ってくれていたんだ…ずっと…。
高校一年の時はまだずっと幼かった。それでも瑛貴くんを好きな気持ちは今と変わらない。そして自分の自信がなくて、不安で、瑛貴くんを信じきれなくて…自分から誘うなんて真似までしたけれど、あれはあれで間違っていなかったのだと思う。
あれがあったからこうして我慢して待てたんだ。
それに会えなかった6年間も…。あれに比べたら…。
そうきっと全部通らなければならない道だったんだ。
だから今、それを全部跳ね除け、そしてこうして一緒にいられるようになったんだ。
「日和…」
いつの間にか瑛貴くんはひよから日和に呼び方が変わっていた。
大人として少しは隣に立てるように近づいているのかな?
背も瑛貴くんよりはずっと低いけれど、それでも釣り合う位にはなったかな?
年齢だけはどうしたって縮める事は出来ないけれど、小さい頃に比べたら見た目はそこまで違和感ないよね?
息も唾液も混じりあう。
「ぁ…んっ…んぅ……はぁ…」
もう身体の全部が瑛貴くんの手の動きもキスも全部を感じすぎている。
舌が絡まって。互いに絡めて。息が重なって。
瑛貴くんの手が日和の身体を撫でる。
首にもキスされ、痛い位に吸われ、鎖骨、胸へと移動してくる。
「んっ!や…っ」
瑛貴くんの手がすでにもう我慢しきれないと訴えて首をもたげている日和に触れた。
「日和…大変だ…もうこんなに濡らして…」
感じすぎる身体はもうとろとろと先から蜜を零していた。
「だ、だ、だ…ってっ!」
かぁっと顔が赤くなってしまう。こんなに待ってたんだ、して欲しかったんだなんて口で言わなくたって明白だ。
「いっぱいしてやる…俺だって我慢してたんだ…明日動けなくなるかもしれないぞ?」
「いいよ…休みだもん。……いっぱい…して…?」
動けなくなったっていいに決まってる。そんな心配より今はこれでもかという位に瑛貴くんを感じていたいんだ。
「も…う…離さない…?」
「ずっと…な。…約束しただろ?」
「……んっ!」
「……こういうとこは相変わらず可愛いんだけどな…」
「あ、っ…だ、め……」
瑛貴くんが日和のものを手で扱き始めるのにそれを避けようと身体を捩った。
「どうして」
「だ、って…すぐ……」
「……いっぱい…自分でしたか?…俺を考えて?」
そんな事聞かないでよね!だって!…身体が疼く時は仕方ないじゃないか…。数える位だったけれど、それでも身体に刻まれた瑛貴くんを知っているのに与えてもらえないのだから…。
「もう…いつでも…いくらでも…な。我慢しなくていいんだ」
「ん…」
自分の手の感覚と違う瑛貴くんの手にすぐにもう欲しいと訴える身体が恨めしい。
「…やだ…」
「いい…何度だって…今日は我慢しないって言っただろう」
「あ、あああっ」
ぬるりとした口に含まれた感覚に日和の腰が跳ね上がる。
そんな事されたら我慢なんて無理じゃないか!
「んっんっ…ぅ…は、な…して…よぉ…」
口はそんな事言いながらもう腰が揺れてきてしまう。
「あ、あ……ッ!」
強烈な快感にどくりと熱を放出してしまった。
搾り取るように瑛貴くんの口が日和のものを舐め、吸い上げるのにぞくぞくと肌の戦慄きが治まらない。
「え…いき…くん…僕も…」
したい…。
日和は荒い息のまま半身を起き上がり瑛貴くんの天を衝いているものに触れた。いつもはいい、といって触れさせてもくれなかったんだけど瑛貴くんが黙っている。
いい…?
日和もされたように瑛貴くんにしたい。
そっと身を屈め口をつけた。
先をちょっと舐めるように。
「…にが…」
滲んでた先走りを口にして顔を顰めてしまう。
「無理しなくていい」
「…無理じゃないもん」
かぷ、と大きく口を開けて瑛貴くんを口に含んだ。