「み、つづか…?」
何かを考えるようにしながら三塚が凪の顔を撫でた。
「あ、んっ…」
だがすぐに三塚が凪の中を衝いて体を揺すってくる。
凪の身体とは違う筋肉の張った肩…腕も硬い。そんな三塚の腕の中がこんなに安心するなんて。
恥ずかしい所も全部三塚には見られてる。何も出来ない凪を知っても、特殊な環境で育った少し自分でも歪(いびつ)だと分かっているそんな自分にも三塚は呆れもしないで付き合ってくれる。
離せない。
ぎゅっと三塚に抱きつくと三塚の律動がさらに大きくなってくる。
「は…ぁ…っ!」
あられもない声が漏れ、こんな声が出るのも恥かしいがそれで三塚が呆れることもないのはもう分かっている。もっと奥に…全部を感じたい。
そんな風に思うなんて。
凪に大事な存在なんて誰もいなかった。唯一血縁だった母ももうなく、それですら解放を感じた位で自分は人としてどこか狂っているのではないかと思っていた。あまりにも他の子達とは違う環境だった。
それが三塚の存在で人らしくなったのだと思う。大事だと思う。愛しいと思う。愛して欲しい、と愛したいと思う。
三塚の存在に自分にもこんな感情があったのだと初めて知ったんだ。
「凪…いい…?」
「んっ……も、っと……ああっ…」
「もっと言ってどうされたい?奥?ゆっくり?」
「お、く……が…いい……ぅんっ!……あ、ぁ…」
三塚の身体が汗ばんでいる。凪の身体もだ。汗も交じり合って、身体も息も混じり溶けるようだ。
いやらしい音もセックスも慣れる事なくてやっぱり恥かしいとは思う。あんな所に男を受けて喜んでいるなんてとも思う。でも、それでも与えてくれるのが三塚だったらやっぱりして欲しいと思うし、欲しいと思われたいんだ。
キスマークが途切れることのない位三塚が欲してくれる。それが嬉しい。
不思議と三塚の嫌な所なんてどこもなくて、母親以外とは誰とも一緒に暮らした事もないのに三塚はすんなりと凪の中に入ってきた。どうしてこんなに自然に感じるのだろう?どこもかしこも存在そのものが傍にいるのがいてくれるのが自然に感じてしまうんだ。
初めからそうだったのかもしれない。人前でケーキを食べたってどうにか顔を取り繕う事はできるのに三塚の前では普通に素がでていたんだ。断ろうと思ってもいつの間にか三塚はするりと凪の中に入ってきててそしてなくてはならない存在になっていた。
大事だと思う。一緒にいる時間も存在も全部が。
「あ、あ…っ……や…っ……も、う…」
「イきそう?いいよ…イって……凪…」
三塚の色を孕んだ艶めく声が凪の耳に響くとそれだけで身体が痺れてしまう。
「腰振って…やらしい凪も綺麗です…ここも」
「ああっ!」
きゅっと乳首を抓られ大きく声が漏れる。
ぐちぐちと大きく腰を穿たれ交わる音に、前も擦られさらに加えられる刺激にもう限界が近い。
「や…みつ、塚…はっ…?」
「もう…イきそうです。ね…凪…名前で呼んで?呼んだ事ないでしょ…?」
名前…。三塚は初めから凪を名前で呼んでた。最初は先生、なんてつけてたけど今はもうパートナーだ…。
「…絋士……」
「うん…もっと…凪」
「絋士っ…あ、…も……ぅ……」
「うん…名前呼ぶだけでも感じるんだ…?凪…中がきゅっと締まってる…俺も…もう…」
「んっ!……は、や…くぅ……」
三塚がキスして舌を絡めながら凪の身体を揺さぶり奥を衝いてくる。
「んぁっ…ああぁ…っ!」
キスの合間に離れた唇から嬌声が零れてしまう。そして三塚にぎゅうっと抱きつきながら達すると、三塚も短い声を上げてどくりと凪の中に飛沫を吐き出した。
荒い息を弾ませキスを交わし、それだけでぴくりと中がまた震える。
「……凪足りない?」
「そ、そうじゃないっ」
思わず顔が赤くなる。
「だってまだ中がぴくぴくって…あ、ほらまた…」
すると中に入ったままだった三塚がまた力を取り戻してくる。
「三塚だって!…また…」
「大きくなった」
かぁっと耳まで熱くなると三塚が凪の身体を抱き起こした。
三塚を跨ぐようにさせられると下から三塚が衝いてくる。
「あ、ああっ」
顎を仰け反らせまた快感を追う。
「中がとろとろになってる…すぐイきそ…」
敏感になっている凪の身体も下から衝かれ深く交わればもうあっという間に力を取り戻しまた物欲しそうにとろとろと先から零れているのがわかってしまう。
腰を押さえられキスを交わし、唾液を交じり合わせながらまたすぐに白濁を放ってしまった。
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