「凪、後ろ向いて。そんなに腰つけられたら我慢なんて出来ないでしょ」
「…我慢なんてしなくても…」
「ですよね。最近は凪の中は柔らかくなってるし…俺のにぴったり嵌まってる感じですもんね」
「し、…しらない!」
「嘘ばっかり…ほら…凪の中が待ってるって言わんばかりでしょ」
いつの間にか三塚は風呂場にまでローションを完備していて、シャワーを止めそれを取ると指で掬い凪の後ろに指を入れてくる。そして指で簡単に中を弄ってすぐに三塚は自分の張り詰めたものを凪に宛がった。
「あ……っ…も、う…?」
「だって凪の中がもう欲しいって言ってるでしょ…?」
そんな事言ってない!…と思っても漏れる声は嬌声になってしまう。
風呂場の中はそれでなくとも暑いのにさらに熱くなってくる。
汗の雫なのかシャワーなのか…風呂場でぽたぽたと身体から水滴を落とし、後ろから穿たれながら腰を揺らし声をあげているなんて…。
相手が三塚じゃなければ考えられない事だ。自分が望んだ人だから何をされてもいいんだ。
全部を話してくれたわけじゃないけれど、凪が気にしているのをちゃんと知って、そして話してくれたことが素直に嬉しい。
「絋士…っ…んんっ!」
風呂場は声が響くしヤラシイ音もさらに耳に大きく響く。ゆっくりと中に入ってきた三塚が少しずつ腰の動きを早めてくれば背中が仰け反っていく。
「前からもとろとろ出てますよ?…中も締め付けて…」
「あ、っ…」
三塚がわざと腰の動きを止めた。
動いて欲しいのに…もっと中を擦って打ち付けて…。
もぞりと凪が腰を揺らす。
「なんです?前触った方がいい…?」
「ちが、う…分かってるくせに!」
「何が?」
三塚が後ろからわざと凪の耳に口を近づけ息を吹きかけるようにして耳に囁く。直接脳にまで三塚の声が響くように感じてしまった。
「ああぅ、ん!」
「俺の声…好きなんでしょ?」
「好き…っ……や…イきそ…」
「声だけで?…動いてないのに…ダメですよ?」
「だって…あ!…や、め…だめっ」
三塚が抜こうとしたのてで凪は思わず締め付けてしまうと笑われてしまった。
「抜いちゃダメなんだ?」
だ、って……!
かっとして浴槽を掴んでいた手に顔をつけた。恥かしい!
「いいって言ってるでしょう?言って?凪はどんな風にされたい?」
「…衝いて…」
「………今日はいつもよりもさらに素直ですね…上の口も下の口も。凪の中が早く、って言ってる…」
「じゃ、じゃあ!早くしろ!」
思わず三塚の羞恥の言葉の羅列に我慢出来なくなって声を張り上げた。
「……………そうですね。失礼しました。満足させてやらないと…俺が捨てられてしまう…」
そう言うと今までのらりくらりだった腰の動きを急にアップテンポさせてきた。
「んんぁっ!」
凪の腰を抑えて激しく打ちつけてくる。渇いた肉のぶつかる音とぐちゃぐちゃと中をかき混ぜられる音が入り混じる。それに荒々しい息遣いと喘ぐ声。
響く声を止めたくても止まらなくて…。
男に抱かれて喜ぶなんて…。
「本当に…今日はどうしたんです…?いつにも増して積極的で…俺は嬉しいですけど…」
「だ、って……話して…くれた……から…」
そう…ずっと懸念して事を三塚が少しでも言ってくれたから…だから多分心が満たされて…嬉しいんだ。
「本当は内緒にしてて凪を驚かせたかったんですけどね…」
信じようと…信じたい…と…思っていたから…。
「こんなに腰揺らして…凪に食いつかされてしまいそうだ…」
「そう…なれば…いいのに…っ……ん…ぅ……あぁぁ…」
「…そんなに…?」
三塚が驚いたような声を出す。
「そんな、に……だ…」
凪を満たしてくれる人は三塚しかいないのだ。
凪には誰も…家族もない。三塚にはお父さんと妹さんがいて店もある。分かっているのに離せない…。一人の生活に戻るのが怖いんだ。
「一人で…平気だ…たのに…」
「一人はもう嫌?」
「いや…だ…」
「いいですよ。ずっと一緒にいますから…凪…」
「ん!……はぁ…ぅ……」
「イきますよ……凪ももうでしょう?」
「んっ!んっ!」
激しく身体を揺さぶられるのを腕で必死に浴槽にしがみついて耐えながら官能に身を任せる。
全部三塚に与えられる快感も優しさも凪を満たしてくれるんだ。
本当に一つに交わるかのように…。
「あ、あぁ……」
ぐっと三塚の熱が凪の奥深くで弾けるのを感じれば凪もまた床に白濁を零した。
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