凪が顔を紅潮させながら息を色気たっぷりに吐き出している。足りないと言わんばかりに首に巻きついた凪の腕がぎゅっと力をこめますますしがみついてくれば絋士もさらに熱があがってきそうだ。
キスを交わしながら凪のネクタイに手をかけ緩めるとボタンも外していく。
「ん…っ」
鼻にかかった凪の声に理性が飛びそうになった。ボタンを外す時間も惜しい位で慌てることもないのに手がもどかしそうに凪のボタンを外すのが自分でもおかしい位だ。もう何度も抱いているのに…もっと欲しくて。全部を食い尽くしてしまい位だ。
綺麗で凛として…そのくせ可愛くて絋士の腕の中では色っぽく啼く。紅潮させた眦も潤んだ瞳も絋士を煽るものでしかない。
自分のネクタイも緩め凪をベッドに押し倒した。
それでなくとも今日は凪に煽られてとてもじゃないが先に風呂なんて余裕なんかない。
「や……みつ、づか…っ」
「ダメ…先に凪いただきます。今日一日我慢してたんですから…」
「で、でも…汚い……」
「汚くないですってば…本当にもう…」
恥かしそうにする凪は煽っているだけだと全然分かっていない。
かちゃかちゃと凪のベルトを外せば凪のものだってすでに勃ちあがっているのに!それくらい凪も自分を欲しいと思ってくれていると分かれば我慢なんかできるはずない。
「凪だって欲しいって…ほら…」
シャツのボタンは外しても脱がせる時間も厭わしくてはだけたシャツはそのままに凪のぴくぴくと震える屹立に手を触れれば凪が小さく快感の声を上げる。
もっと感じればいい。何もかも委ねて全部溶け合うように…。
誰にでも言われるように本気になどなるなんて自分でも思ってもみなかった。しかもいくら綺麗だとはいっても男に、だ。
ただ綺麗なだけじゃ本気になどならない。
あの人を拒絶した背中を守りたいと、倒れるなら寄りかかって欲しいとそう思わせたのは凪だけだ。それだって普通だったら思わないはず。自分で言うのもなんだが、人に対してはどこか冷めた目をしているのだ。友達なら別にそれでいい。けれど女は始めはそれでもいいというのに結局納得しなかったんだ。
可愛い系の後輩に誘われて男も抱いた事はあったが本当にただ絋士は突っ込むだけの性欲処理だった。さして楽しいわけでもなくそれも一、二回で終わった。
それが凪相手だとこんなにも違う。自分よりも凪が感じて乱れればいいと思うなんて。
キスを貪る口腔も甘く感じる。
「みつ、づか…」
たどたどしく呼ぶ声も色を含んでどくりとまた下半身に力が漲ってくる。
早く入れたい。犯したい。穿ちたい。出したい。
そんな欲望を抑えて凪とのキスを貪りながら手を凪の後ろに這わせた。
本当はあちこち身体中嘗め回したい所なのだが、凪は声と匂いが好きらしくなかなか絋士の首から腕を外してくれない。ずっと肩口に顔を埋め身体を震わせているんだ。
「凪…前ももうやらしいの零して後ろまで垂れてますよ?ローションもなにもいらないかな…?中もほらうねって早くって言ってる」
「い、って…ないってば……んぁ…あ……」
わざと凪の耳に顔を近づけて直接耳に届くように声を囁くと凪が身体をびくびくと震わせる。感じやすい凪の身体はさらに屹立した前から涎をたらす。
「やらしい…凪…もっとやらしくなって…?」
凪の零すとろりとした雫をすくって後ろに塗りこめながら指で入り口を広げていく。もう何度も絋士を受け入れている凪のそこは期待しているのか収縮を繰り返し内壁をうねらせていた。嬌声をあげ、凪は絋士にだけ本当の姿をみせてくれるのだ。なんでも自分だけに向けて欲しい。ピアニストの綺麗で凛とした凪は仕方がないので人に見せてもいい。けれどそれ以外は全部絋士のものだ。
甘えるのも拗ねるのも幸せそうな顔も照れてるのも恥かしそうなのも…。外では絶対見せない表情。見せるのは絋士にだけだ。
今日のデザートの時も絋士しかいないのに外だと思うのか普通に食べている凪に驚いた。いつもはくしゃっと目尻が下がってフォークを咥えながら幸せそうに肩を竦めるのに…。絋士が特別なのか、作ったケーキが特別なのかたまにわからなくなるがそれも凪が気に入ってくれていればどうでもいい事だ。
「も…いい……みつ……絋士…入れて…」
物欲しそうに凪がねだってくる。
「指じゃ足りないんだ…?」
「ん…や……っ…だ、って…っ!……はぅ…んッ!」
凪が感じる場所を指で引っかくとびくびくっと凪が背を弓なりに仰け反らせる。そうすると白い喉が絋士の目の前に突き出され、絋士は凪の首を舌で舐め上げながら自分の屹立を押し当てた。
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