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トロイメライ 111

 早く…。
 待ちきれない位に焦がれた思いが浮かぶ。
 「あ…ぁっ…!」
 いくら慣れたといっても元々受け入れる器官でもない凪の後ろはあまり時間もかけずに挿入されると悲鳴をあげそうだ。
 「凪…やっぱり…」

 「いい!いいんだ…そのままで……きて…」
 三塚が痛みに顔を顰めた凪を慮って抜こうとするのに自ら足を絡めた。快感だけじゃなく疼痛も全部が三塚を感じられる事なんだ。
 「凪…そんな締めないで…イきそう…入れたばっかなのに…いや…出した方がいいか…?そうしたら凪の中が濡れてよくなる…」

 小さくゆっくりと三塚が律動を始める。痛いだけじゃなく強烈な快感が来る事をもう身体は知っていて痛みに少し萎えたくせにもうその先を期待して凪の前が勃ちあがっている。
 「感じやすい身体だ…」
 「…ちが…お前…だか、ら……っ」
 「当然…。分かってます…凪」
 「ああぁっ」

 三塚が耳を食みながら低い色家を含んだ声で耳を擽ればそれだけでぞくぞくと背中に官能が走ってしまう。本当に三塚の言うとおりに肌が敏感で、こんなにして欲しいとか思うのは…男なのに…淫乱なのだろうか…?
 「僕…おかしい…?んぁ…っ」
 「え?…何が…?」
 「こんな…して…ほしいとか……って……」
 「………ばかだな…」

 三塚がくすっと笑ってそして優しく啄ばむようにキスしてくれる。
 「欲しくていいんです。俺だって凪が欲しい。これが誰にでもだったらおかしい事ですけど。俺だけに凪がそう思ってくれるのならおかしい事ないです。むしろもっと言って?もう…そんな可愛い事言われてイきそう…凪…いっぱい乱れていいんです。俺だけですから。知ってるのも見てるのも俺だけ。…でしょう?」

 「あ、たり…まえっ!…んんぅ…はっ……」
 小刻みだった三塚の腰の動きが早くなってくると痛いと、違和感を感じていた凪の中が疼きを訴えてくる。
 「中が柔らかくなって来た…凪も感じてきた…?」
 「ん、はぁっ…っ!」
 ぐっと三塚の大きく張り詰めた怒張がぐっと奥にまで突き刺さって来た。

 「ああ…凪っ……やば…」
 「いいっ!はや、く……っ」
 きゅっと凪が自分でも中を締めつけた事が分かると三塚の抽送が激しいものになってくる。
 「くっ…先に……」
 「だ、してっ……!」
 誰にも…他の誰にも嫌だ!凪だけにして欲しい…。

 「凪が…俺を捕まえてる…」
 「ん!」
 だって…自分だけにして欲しいから…。
 三塚が筋肉に覆われた身体に汗を浮き上らせ凪の腰を深く穿ってくる。張り詰めた三塚のものが凪の内壁を擦り奥を衝くと快感が凪を包む。
 快感だけじゃない。充足感幸福感も包むんだ。欲しいと言われているようで。

 「絋士っ」
 ぎゅっと三塚の首に腕を巻きつけしがみつく。三塚の息も荒い。
 「凪っ…イく…出す、ぞ……」
 「んっ!」
 三塚が凪の唇を貪りながら、舌を絡め湿った水音をたてながら舌を吸い上げられると同時に奥深くまでぐっと腰を突き刺しどくりと三塚が震えた。中が熱い。身体も全部が…。

 「はぁ……俺が先かよ…ったく…凪が煽るのが悪い」
 くっくっと凪の中に入ったままで三塚が苦笑すると中の少し萎えた三塚のものが出ていきそうになってきゅっと締め付けた。
 「…ぅ……凪……」
 むくりとまた三塚が凪の中に入ったままで力をすぐに取り戻してくる。

 「ぁ…んんっ!」
 「もう戻ってきた…分かるでしょ…?凪が離したくないって言うから」
 「言ってない…っ…あ、あ、んっ…!」
 ぐちゅりと中が三塚の放ったものと三塚でいやらしい音をたてる。こんな女みたいによがる声も我慢したいのにどうしたって我慢出来なくて派手な声をあげるのも恥かしい。いつでも出さないようにと思っても出てしまうのだ。
 「ああっ!」

 「中が濡れてあとはもう凪もぐちゃぐちゃに溶けちゃってください…ね…」
 「んんっ…や……っ…」
 三塚があっというまにまた怒張すると凪を衝いてくる。
 「凪も感じて」
 「んんんっ…」
 耳で喋るなっ!声が…。
 「凪」

 ぞくぞくと肌が粟立つ。…三塚が凪が声で感じる事を知ってわざと耳に口をつけ話すんだ。
 「も、もう…っ…」
 「うん。イって…凪も…」
 余裕が出た三塚の手も前に副えられればあっという間に凪もおいあげられてしまう。
 後ろを穿たれ前も上下に刺激されれば抗えるはずなどない。
 「イ…く…っ……っ!」
 小さく声をあげると三塚がキスしてきてその唇を甘く食み、そして凪も白濁を放った。

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