凪の中が絡んできゅっと締め付けてくる。
一週間ぶりの凪だ…。
やっと腕の中に戻って来た。
ずっと朝から本当は抱きしめたまま離したくなかった。
迎えにいくのは昨日でもよかったのだがそれじゃ凪を滅茶苦茶にしてしまいかねないと一日伸ばした分余計に焦燥感が籠もっていた。昨日凪を連れ帰っていたら凪のコンサートが台無しになると思ったから。そんなに恋焦がれていたなんて全然分かっていないのか…。あんなに煽るだけ煽っておいて、そして言う言葉がみっともないなんて…。こっちがどんなに焦っているかなんて全然気付いてなどいないんだ。
どこに行ったって人目を引く。
綺麗な精錬とした容貌に王子様と言われるのだって分かる!
中高ではもてた絋士だが、女はばかじゃない。したたかな生き物で、遊ぶ相手にだったらそりゃ今でも誘われる。だが優しくもない上辺だけの男の所に女は寄って来ない。凪みたいに優しそうで誠実そうな男のほうに寄っていくもんだ。しかも!女ならまだしも男まで惹きつけるんだから性質が悪すぎる!
しかも本人は世慣れていないからか全く気付いていない。
…いや気付いてなくていいんだけど。
そんな綺麗で性欲なんてございません、のような凪が乱れる姿にこれが自分だけの特権だと思えればどこもかしこも嘗め回して撫で繰り回したくなるのに!もっと乱れてねだって訴えて、絋士だけしか見えなくなればいいんだ。
それなのに、手をすり抜けようとするなんて…。
「凪は誰の?」
「み……絋士、…の…?」
三塚って言いそうになってわざわざ言いなおす凪が可愛くてキスする。
「そう、俺のだって言ったでしょ?俺も凪の物だ」
ぎゅうっと凪がしがみついてくる。
「凪が感じてる所もイく所も乱れるのも見るのは俺だけなんですから!いいの!もっと感じて乱れて全部出して。欲しい?そう思われなかったら俺なんかいらないでしょう!いくらでも言って」
「……欲し、い…んだ…」
「いくらでも!」
「あ、ああっ」
ぐっと凪の最奥を衝くと凪が白い喉を仰け反らせた。その首にかぶりつくようにキスし、そして吸い上げる。
赤黒いキスマークが身体中のあちこちに散らばせて白い身体に浮き上っている。感じて震える身体が、衝く度に跳ねそして中は締め付けてくる。
ぐちぐちと腰を動かす度に粘着質の音が漏れ凪の一度放ったものもすでに立ち上がって反応している。
汗で濡れた身体に荒い凪の息遣い、視覚的にももう煽られまくりイきそうになって思わず動きを止めやりすごそうと思うと凪の中が早く動けと言わんばかりにきゅっきゅっと締め付けてきて苦笑する。
「だってイきそうなんですもん」
「いいっ!…早く…」
「中に欲しいんだ?」
かっと凪が顔を赤らめるのが肯定してる印だ。
「じゃあ先に中に出しますね…」
「んあっ……んんっ!」
凪の腰を掴み激しく抽送を繰り返す。
凪も顔を快感に歪ませそして官能に身を任せていた。
「感じて…凪…凪のこんな姿見られるのは俺だけ…今までもこれからも…」
「んんぅっ……はぁ…そ、だ……絋士だ、け…っ……んんぁ…」
「イきそ……」
「いい……中に…っ」
ひくっと凪が声を詰まらせながらも訴える。
凪の身体を起こすように抱くと凪が安心したように絋士の首に抱きついてきてキスも絡める。下から突き上げるように凪の腰を抱きながら律動を繰り返し、ぎゅっと腰を押し付け、そしてどくりと凪の中に欲望の塊を吐き出すと凪もふるりと震えてまた白濁を放っていた、
「…また出ちゃったんだ?」
「だ、だ、……だってっ」
凪が恥かしそうにして絋士の肩口に顔を隠す。
「別にそれくらい凪が感じてくれたって事だから俺は嬉しいですけど?」
「……本当に…?変じゃない…か?」
「ないですって」
男の身体は正直だ。ちゃんと感じた証だ。
凪の赤くなっている耳にキスして軽く甘噛みするときゅっと中を締め付けてきた。
さらに背筋をつっと指でなぞるとびくびくと身体を反応させる。
「やらしい…感じすぎの凪も大好きです」
「お前も…いい…?」
「あのね、よくなかったらイかないでしょう!」
「んぁっ!…や…また…?」
むくりと凪の中でまた力を取り戻してくる。
「だって俺はまだ一回ですからね。一週間分しないと」
「……そ、それは…ちょっと……はぅっ…」
「寝かさないって言ったでしょ?覚悟してって。俺を放置した罰です」
「んっんっ」
また凪の身体を揺さぶり始めれば凪も従順に官能に身を任せていく。
キスして全部が溶け合えばいいのに…。全部一つになれればいいのに…。
そうしたら胃が痛くなりそうな心配も焦りもなくなるのに…。心の中で思わず愚痴めいてしまう。
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