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熱吐息 agitato~激して~2

 「よかったんじゃない?」
 「…まぁ、ね」
 宗の舌が瑞希の首を這って鎖骨に向かっていくとぞくりと身体に官能の熱を感じ始める。
 宗に触られると瑞希の身体は喜んですぐに反応してしまう。
 「もう感じた…?」
 くすっと宗が笑った。
 下はすでに全部宗に脱がせられていてダイレクトに分かられてしまう。
 「あ、宗…だめだよ……ソファ、汚れちゃう…」
 「いいよ。ちゃんと俺が掃除するから。もう待てないからだめ」
 宗の手が下肢に下りていき、顔も下に向かっていく。
 「あ、っ……」
 宗の口が瑞希の起ちあがったものを咥えた。
 「や、ぁ……」
 舌で先をつつかれるように刺激されればすぐにとろりと蕩けてしまう。
 「宗……」
 好き…。
 「…うん、瑞希。好きだ…。…しかし早く大人になりてぇ…。瑞希が働くのを黙って見てるのむかつく」
 「何いってるの?宗はなんでもすごいのに」
 くすっと瑞希が笑った。
 「だって俺の知らない瑞希を会社の奴らが見るのが嫌だ。やっぱあと2年だな」
 「…宗まだ大学でしょ?」
 「そんなの学生起業なんて今時いくらでもいるだろ。だめ、我慢出来ないな」
 「あっ」
 瑞希の後ろに宗の指が入ってくる。
 もう何度も宗に抱かれるからすんなりと宗の指が入ってくるけど宗はいつも手荒になんてしない。瑞希のほうがいつもねだってしまうようになるのだ。
 いいのに。
 「宗…いいから…」
 「だからよくねぇって言ってるのに。瑞希、後ろ向いて」
 シャツをつけたまま瑞希は物欲しそうに後ろを向いた。
 宗の舌が瑞希の中をかき回す。
 「やぁ…っ」
 「や、じゃなくていいだろ」
 「んっ…いい…宗っ……」 
 宗が優しくしてくれるのが嬉しい。求めてくれるのが。
 充実してる。
 「宗だけ…。俺……の事…好きなの…」
 「そんな事ないと思うけど……俺的にはそれでいいよ」
 宗が笑った。
 「瑞希」
 「んっ…いれて…ほし…」
 「ああ」
 宗が中に入ってくる。
 いつも宗が中にいる時に充足感が瑞希を包む。宗がまだ自分を求めてくれるのが分かるから。
 「あ、ああぁっ!…宗っ」
 「…明日も会社だからな…」
 「いいっ!宗っ」
 そんな事気にしないで。
 「だめだ。お前色気垂れ流しになっちゃうから」
 「あ、ぅ…んんっ…そんな、…ない」
 「あるって。まったくこっちは気が気じゃないのに」
 後ろから穿たれた宗の律動が激しくなってくる。
 奥に奥に、宗が欲しい。
 「宗…奥、ちょう、だい……」
 「ああ、瑞希っ。イく…くそ…早すぎる…」
 「いい、の…宗…早くぅ…あ、あぁっ……!」
 瑞希の身体が震えてぎゅっと締め付けると宗が瑞希の最奥に白濁を放った。
 
 「汚れた…」
 恥かしい…。
 「気にするなって」
 宗が苦笑しながら後を片付けるのに瑞希はいたたまれなくなる。
 「このまま先風呂行っちゃおうぜ」
 「……うん」
 それも毎回と言っていい位で逆らっても宗は聞いてくれないので諦めるしかない。
 宗は全然恥かしいが欠落してるのかそのまま平気で瑞希を担いで風呂場に移動していった。
 「……足んねぇな…」
 「………いいよ…?」
 「だめ」
 宗が瑞希の中を流してくれるのはいつもだけど、恥ずかしすぎる。
 足らないという宗にいくらでもして欲しいけど、宗は首を振った。
 「週末にする」
 「……いいのに」
 「だからだめだ。煽るな」
 宗がむっとした。
 「それでなくとも心配なのに」
 はぁ、とため息を吐き出しながら宗が瑞希の身体を抱きしめた。
 「なんで?」
 「………ほんとわかってないよな…」
 宗がまたはぁ、と嘆息する。
 分かってないのは宗の方だ。自分なんか相手するのなんて宗しかいないのに。



 短い研修も終わり、営業に配属。営業部といってもまだ全然仕事の内容も物事も何も分からないので、とにかくなんでも覚える事がいっぱいだ。
 瑞希は新入社員代表で挨拶した事もあって注目されている事に気づいていたけれどそんな事はどうでもいい。
 人に目を向けられる事など今更珍しい事でもなかったので全然それは平気だった。
 新入社員で営業は2人。
 斉藤とは自然一緒にいる事が増えてしまう。
 それぞれ直属の上司がついたけど、その上司同士も仲がいいらしく4人で昼飯を食べる事も多い。
 斉藤は余計な事は何も言っていない様でそれに瑞希は安堵した。
 
 
 
 

テーマ : BL小説
ジャンル : 小説・文学

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