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追憶の彼方には戻らない 129

 もう何回したのだろう…?

 週末だけでなく学校がある時もするようになっていた。唯が慣れたから。週末みたいに何回も激しく、は勿論ないけれど…。
 えっちにしすぎで学校休みましたはまさかできないので、航さんも考えてくれてる。

 その代わりに週末は朝はだるくて動けない位にされちゃうけど、それもいいんだから…。まさか自分がこんな風になるなんて思ってもみなかったけど。
 「ん、…はぁ…」
 航さんがゆっくりと腰を動かし始めると、圧迫感で埋まっていた身体が甘い疼きを訴え始める。

 初めはこんな事が男同士で出来るなんて知らなかったのに。光流に聞いて驚いた位だったのに。それが航さん相手だとしたいと思うなんて…。
 「あ、ぅんっ」
 ぐり、と唯の中で航さんの先が唯のいい所を刺激してきて唯の背中が反った。

 「当たってるか?」
 「んっ!…も、っと…して…」
 唯が自分から腰を押し付けるようにすると航さんが唯の腰を手で押さえて打ち付けてきた。
 「唯はいい子なんだけど困った悪い子でもあるからな…。そうしたのは俺でもあるけど」
 はっはっと航さんが息を荒くしながら唯の中を穿ってくる。

 内襞が擦れてやらしい音を立てながら航さんの怒張したそれが激しい出入りを繰り返す。
 「あ、あ…ん…」  
 ゆさゆさと身体を揺らされてキスを交わし航さんの手が唯の腰を掴み唯の奥を衝いてくる。

 打ち付けられると肉が当たって乾いた音を鳴らし、交わっている所からはやらしい水音がぐちゅぐちゅと聞こえる。
 唯の後ろが大きく広がって航さんを飲み込み、そして悦んでいる。

 「唯の中が…ぎゅうぎゅうに締め付けてくる…やばいな…もうイきそうなんだけど…?」
 「んっ…いい、よ…僕もっ…」
 航さんの色気を孕んだ掠れた声が耳に聞こえるだけで身体が感じて震えそうだ。
 どこもかしこも…航さんの為だけにある様だ。感じるのも航さんにだけだ。きっと。

 「唯……唯……」
 航さんがうわ言の様に唯の名前を呼んでくれる。
 その声をもっと近くで聞きたくてぎゅっと航さんの首に回した腕に力を入れた。
 「唯も…イけそうか…?」
 「んっ…もう…」

 航さんの大きくそそり立っているものが唯の中をぐちゃぐちゃに攻め立てる。奥を突き、大きく腰を引くと再び奥深くを突き立てる。何度も何度も。
 「あ、ああっ…」
 官能にまみれた身体は背中を弓形に仰け反らせ快感を航さんの動きと一緒に追いかける。

 「こう、さん……はぁ、…う、ぅん…」
 航さんが激しく律動を繰り返しフィニッシュへと向かうようだ。唯も一緒にそれを追う。
 「イくぞ…」
 「ん、んっ!」

 こくこくと頭を頷かせるけどほとんど意識はない。もう本能だけで蠢いている感じだ。
 「ん、っく……」
 航さんが声を苦しそうに声を詰まらせ、それがまた色気を孕んで唯を刺激する。
 「あ、ああっ…っ!」

 ぐっと航さんが唯の腰を持ち上げて腰を押し付け、く、っと声を漏らすと唯もびくびくと身体を震わせ達した。
 航さんも唯の中でびくびくと震えて達したのが分かる。
 そしてはぁ、と航さんが息を吐き出し唯の上に被さった。
 荒い乱れた二人の息が静かな部屋の中で獣の様に聞こえる。

 「……いい年して早いな…唯がよすぎるんだな…」
 「航さん…も…気持ちいい…?」
 「よくなかったらこんな早くイくか!ったく…こんなにハマるなんてな…ガキでもないのに…」
 はぁ、と航さんが自分に呆れたような溜息を吐き出した。

 「仕方ないよな…唯がエロくてかわいすぎるのが悪い。…いや悪くないけど」
 くっと航さんが笑うとまだ唯の中に納まっている航さんに連動してしまう。
 「ぁ、んっ」
 「こら、そんな煽る声出すな。またしたくなるだろ」
 「だ、って…」

 「学校あるからだめだな。…っていうか学校ある時はしないつもりだったのに…全然我慢なってないよな…」
 「…大丈夫だよ」
 「またそう言って煽る」
 航さんがぬるりと唯の中から抜け出すときに身体がぶるりと震えた。
 「なけなしのやせ我慢なんだからあんまり煽るなというのに…」

 航さんが苦笑しながらティッシュを手にゴムを外し後始末をし、唯のもしてくれる。
 「ちゃんと後ろだけでも感じていけるし…やらしい体にした責任取らないとな」
 「…やらし…すぎ…?」
 「それでいいけど?もっとやらしくなっても俺限定なら勿論いいぞ」
 これ以上やらしくなったらどうなっちゃうんだろう…?
 

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