やばい。やばい!
「離せっ!」
克巳は尾崎の腕の中で暴れた。
克巳の肌を尾崎の手が触れている。それだけで体がじんとしてしまう。
こんなの…!
「克巳、暴れない。肩もこんなに冷えてる。一体……」
尾崎が言葉を切った。
「ぁ……」
すでに一回熱を持った体は尾崎の手の感触にすぐに反応してしまっていた。
だから離せと言ったのに!
克巳は顔を腕で隠して尾崎の濡れたスーツの胸の中に隠れた。
「だから……離せ…って…」
「ああ…熱冷ましてたの?別にいいのに…」
いいのに…っていいわけあるか!
「ひ、ぁっ!やっ!な、何…」
「何って…出してあげますよ。我慢するより出しちゃった方楽でしょ」
楽って…!
「や…だめ…だ…」
尾崎の手が克巳の勃ちあがっているものに触れると遠慮なく扱き始める。
「まったく…体冷やすなんてバカな事して。克巳」
尾崎が克巳を抱きしめながら熱いシャワーの下で耳元で名前を呼びながら克巳のものをこする。
「イっていいですよ」
「あ、あぁっ…」
人に触られたこともないそこは快感にあっという間に吐精してしまう。
「…濃いな…自分であんまりしない?」
尾崎は平然とした様子で克巳のそれを手で受け止め、手についたそれをじっくりと検分していた。
「あ…やめろ…早く…」
克巳は慌ててその手を捕まえてシャワーで流させた。
「なんだもったいない…。というかすっきりしたならちょっと湯船入って」
克巳の体を抱き上げて湯船に入れるとシャワーを体にかけるようにシャワーヘッドの向きを変えた。
「俺も濡れちゃったし…脱いでくるんでおとなしくあったまってなさい」
尾崎はスーツを脱ぎながら脱衣所のドアを開けたまますっかりシャワーの所為でびしょ濡れになってしまった衣類を脱いでいった。
ど、どう…したら…いいんだ…?
なんでこんな事になった…?
体を鎮めようとおもったのに反対に尾崎によってあっという間に熱を放出させられてその尾崎も裸になった。
「ちょっと詰めて。さすがに男二人はキツイな…」
湯船に入ってきて克巳を背中から抱っこする形になった。
「こうすりゃお湯の溜まりも早いでしょ。ああ、昨日も風呂に入れてるんで気にしなくていいよ」
昨日も!?
やっぱり…おぼろげにそうかも、とも思ったがそうだったのか!
「お、お、…尾崎!?」
「え?ああ、すみません」
くっと尾崎が苦笑していたのは、後ろから尾崎の勃ちあがったモノが克巳に当たっていたからだ。
「キミのエロい顔見せられたのでつい、ね」
「エ、…」
エロい顔って…。
かぁっと血が上ってきそうになってきて克巳は体を小さく縮こめた。
「耳や項まで赤くなってる…」
くすりと尾崎が笑いながら後ろから耳の後ろにキスしてきた。
「なっ!」
ばっとそこを克巳が手で押さえるとくっくっと尾崎が後ろで笑っている。
…こんな事に克巳が慣れてないから馬鹿にされているのだろうか…?こんな事尾崎はなんともないのか…?でも男にこんな事普通するか?
友達さえいない克巳には普通がどんなものか分からない。だからといって聞きようもなくて頭がぐるぐるしてしまう。
だってさっきは尾崎の手で出されて…今はこんなに密接してて…。
湯船にお湯が溜まっていくと冷えた身体が温かくなってきてほっとする。けど!後ろが気になってそれどこじゃない。
どうしたらいいのだろうとしばらく動けないで固まっていたらじわりと汗が滲んできた。
「温まったようですね。上がりましょうか」
尾崎がそう言って克巳の体を引き上げる。
「あ…」
尾崎は勃った前を隠す事もしないでそのまま脱衣所にいくと軽く体を拭いて腰に巻くと脱衣所を出て行った。その隙に克巳もわたわたと体を拭く。
尾崎はすぐに着替えを手に戻って来た。
「これ着てて」
「…え…あ…」
「俺はまだ髪とか洗ってないんで。リビングでニュースでも見ておとなしく待ってて」
さらりと尾崎がそう言ってまた風呂場に戻るとドアを閉めシャワーの音がしてきた。
…尾崎の前が勃ったままだった…。
克巳の見て…したいと思ったのだろうか…?
いやいや…尾崎は恥ずかしいもなかったし、なんともないのかも…?
渡された尾崎のTシャツに手を通すとやっぱり大きくて体も細いせいか尻まで隠れる。
眼鏡を外して髪に雫がしたたり、いつもと違う姿にどぎまぎしてるのは…気のせいなんかじゃない。
でも…。
克巳はそそくさと脱衣所を出た。
たくさんのポチいつもありがとうございますm(__)m
にほんブログ村小説(BL) ブログランキングへにほんブログ村 BL小説