「で、でも!ちょっと待って」
「待てないですけど」
「違くて」
克巳は裸のまま起き上がると尾崎の衣類に手をかけた。
「脱がせるから…」
「ああ…そうですね」
尾崎の上着を脱がせネクタイを外し、シャツも脱がせていく。
シャツの下から痛々しそうな包帯の巻かれた身体が出てきて克巳は顔を顰めた。
「大丈夫ですから。そんな痛そうな顔しないで」
尾崎がくすりと笑う。
「だって…痛いだろ…?」
そっと包帯を撫でた。さすがに傷の近辺は避ける。
克巳のせいで尾崎は傷を負ったんだ。勿論悪いのは犯罪を企てた方だけど、被害者が克巳じゃなかったら尾崎は傷を負わなかったかもしれないのだ。
「まぁ…痛くないって言えば嘘ですけど。我慢出来ないほどじゃないです。それよりも下も脱がせて?」
尾崎におねだりされて克巳は黙ってベルトに手をかけ外して下も脱がせていく。
下着まで手をかければぶるりと大きな尾崎のものが飛び出してきた。直視できなくてついふっと顔を背ける。別に嫌なんじゃなくて恥ずかしいだけだ。
「責任取ってくれるんですよね」
尾崎が確認のように克巳に聞いてきて克巳は頷くと尾崎の胸をつっと押した。
「横になって」
「え?」
「だって…傷ひどいし…だから尾崎が寝て」
「……上に乗ってくれるんですか?」
「いいからッ」
きっと顔は真っ赤になってるだろうと思う位に顔が熱い。
尾崎はくっと笑ったがそれ以上何も突っ込みはせずにおとなしく克巳の言うとおりにベッドに横になった。
こくりと克巳は生唾を呑み込んでからそっと尾崎の屹立に手で触れた。
いつもは尾崎にされるままだけど…。
自分も出来るだろうかと思いながら舌を突き出し尾崎の中心をぺろりと舐めてみた。
…大丈夫…みたいだ。…こんな大きいモノが自分の中に入ってるなんて信じられない位だけど…自分がされて気持ちいいんだから尾崎もされたら気持ちいいだろうか…?でも自分はえっちな事には慣れてないし上手くできるかは不安もある。それでもこれがいつも熱を克巳に与えるんだと思えば口を大きく開けてソレをかぷりと口に含んだ。
「…克巳!?ちょっと…何…」
何って舐めたいと思ったから舐めてるんだ。
心の中でそう思いつつ舌で先をつつくとびくんと尾崎のものが震えた。
…可愛いかも…。
いつもは自分がされるばっかりで何がどうなってるのか分からない状態になっていたけれど尾崎を寝せて自分が自由に出来るというところに密かに心が躍った。
舌で舐めるとピクンピクンと尾崎のものが震えるのに感じているのだと分かればさらにしゃぶるのに熱中してしまいそうになる。
それに尾崎のを口に含んでるだけなのに自分自身も感じてしまっていた。
つい尾崎のを咥えながらもぞもぞと腰を動かしてしまう。
「俺のを咥えながら克巳も感じてるんだ?」
尾崎はすぐに克巳の状態に気づいたらしい。
「さっきもシャワーで俺が見てるだけでも感じていたし…ヤラシイ子になったんだ?」
「あ…やめ…」
尾崎が動かせる方の手を伸ばしてきた。
「後ろほぐさないとね…克巳、お尻こっち向けて?」
「え…?や、やだよっ」
「じゃあ自分でする?それでもいいけど…」
自分で後ろを…?それもちょっとやだな、とおずおずと身体を移動させた。
風呂場で思い浮かべたのも尾崎の指で自分の手だと全然足りないのはもう分かってるけど…。
「尾崎だけ…」
「ん?」
「触られて…気持ち悪くないの、が…」
「……俺に触られるのはいい?」
「ん」
素直に克巳が頷くと尾崎はぐいと克巳の下半身を引っ張った。
「あんまり動くと肩にぶつかるからおとなしくしてくださいよ?」
「……ん」
尾崎の目の前に後ろを晒すという無様な格好になって身を捩ろうとしたら先に釘を刺された。確かに暴れて足が尾崎の肩にぶつかったりしたら…。
「手も片方しか自由利かないけど…克巳は俺のしゃぶってて?」
「あ、んっ」
「そんな可愛い声出して…」
尾崎が克巳の尻を掴んだと思ったらぬるりと後孔を舐められて思わず声がぐんと目の前の尾崎もものが力を増した。
身体をひくひくと快感に反応させながらも動かないように耐え、尾崎のを口に含む。
そして尾崎は克巳の後ろを舌と指でこじ開けていた。
自分がこんな事をしているのにも感じてしまってもう何をしてるのかされてるのか分からなくなってきそうだ。
でも動くのだけはだめだ、と頭の片隅でそれだけを考えていた。
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