とびきりビックリのサプライズだ。
凪の母親も料理をしなかった人で凪は本当にずっとピアノ漬けの日々だったらしい特殊な育ち方をしたのに自分の為にこんな可愛い事を計画していたなんて。
ピアノを奏でる指はあんなに繊細な動き方をするのに料理にそれは発揮できなくて不器用。ただ単に慣れていないだけかもしれないが凪にさせる気は絋士はなく、バレンタインだって凪からなんて考えてもいなかった。
チョコの余っているのを凪の身体につけては舐め取っていく。
できれば体全部に塗りたくりたいが…さすがにそれはあとからが大変そうだ。
凪にチョコをつけ舐めてを繰り返しながらもキッチンの様子を探れば凪がかなり四苦八苦しただろう事は伺える。
きっと絋士が出て行ってから始めて、帰るまでには終わらせているつもりだったのだろう。それが思ったように行かなくてぐずぐずになっていたみたいだが…それすらも可愛くて愛しい。
「本当に…全部食べてしまいたい…」
かぷ、と凪の首筋に軽く噛み付くと凪が体を震わせる。
ピアノのコンサートの時には凛とした貴公子然とした雰囲気を纏うのに日常の凪はわりとぽやんとしてる。いつも絋士の作るお菓子を満足そうにおいしそうに食べ満面の笑みを出すのは絋士にだけだ。
ピアニストの凪がこんなチョコ塗れになってるなんて誰も想像もしないだろう。
かちゃかちゃと凪のベルトを外し始める。
「み、つづか?」
「ん?何?」
「何…って…なんでベルト…」
「そりゃだって全部食べさせていただかないと」
「だ、って…ここ…キッチン…」
「ああ…そういえば凪どうしてエプロンしてないの?してくれてれば裸エプロンもできたのに」
「なっ…!」
凪の顔が瞬時にまたもぱあっと赤くなっていく。
「三塚…は…そういう…事したい…?」
「したいって程でもないけど…それはそれで萌えるかもね」
こう言っておけばそのうちしてくれるか?
「また今度ね?今はチョコ凪をいただかないと」
ボトムを少しだけ下げたままよいしょと凪の身体を抱き上げて作業台に座らせる。
「ひゃ!」
「ちょっと冷たいけど…大丈夫…?」
「…平気…だけど…本気…?」
「本気」
チョコを手に取り凪の前に垂らす。
「んんっ!」
「ぬるぬるして気持ちいいでしょう?」
チョコを垂らした凪の少し勃ちあがったそこを扱きはじめればあっという間に屹立する。
「やぁっ!な、に…」
さらに口に含んで咥えると凪の身体がびくびくと反応する。そのまま前を弄りながら後ろにもチョコをつけて指を差し入れた。
「ちゃんと全部いただきますから」
「やっ…あぁっ」
凪の素直な感じやすい体がびくびくしている。顔にもチョコがあちこちについてて体にもついている。
「うーん…コーティングしたいな…」
「ばかぁ…何言って…」
「飾っておきたい」
人には絶対に見せられないけど。こんな凪は絋士だけのものだ。
全国区デビューした凪はそのルックスもだけど、勿論ピアノもその透明感溢れる演奏に今はもうチケットが毎回売切れになるピアニストになってしまった。
でも絋士の前ではいつも変わりない可愛い凪だ。
「凪…」
「みつ…づか…」
「名前は…?」
「…絋士…」
名前でと言っているのに照れるのかなかなか呼んでくれない。そんな様子も可愛いから名前で呼ぶ事を強要もしないけど。
凪の手を取って指輪の嵌められた指にキスする。凪も絋士も基本人にどう思われようが気にしないので指輪はしたままだ。
凪はただ単に人の目が気にならないだけという事もあるようだが…。
絋士は人に見られるのも分かっているが、別にどうという事もない。かえって堂々としていれば人は聞けないものなのか凪といても指輪について聞かれた事もなかった。
仕事でも外す事もなく、今ではすっかり結婚している事になっているし、凪との事も知っている者もいるが自分からは勿論吹聴する事もしないし表立って言われた事もない。
「三塚…」
幸せそうに笑みを浮べる凪が可愛いし綺麗だ。指についていたチョコを舐め取りながら凪に確認をとる。
「凪を全部いただいても?」
ぐっと後孔に埋めた指を奥に進めればチョコに纏われスムーズに中に入っていく。
「んん…っ」
小さく凪が頷きを見せ絋士はそのまま指を引き抜き凪の腰を押さえた。
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