ライオン
部屋には入れていない…?
「今まで付き合った人…入れてないの?」
小さく雪兎さんが獅王の腕の中で顔を俯け、胸に顔を埋めるようにして頷くと獅王の少しばかりささくれ立っていた心の中に歓喜が湧いてくる。
「本当に?」
「嘘言ってどうするんだ」
「だって!告白してその日に誘われちゃって…過去の彼氏にもそうだったのかなとか…かなり…その気にしてた…っていうか…。かっこ悪いけど…」
「ない」
「じゃ、…俺は…どうして?」
「……分からない。だから…困るんだ。洗面所に獅王の使った歯ブラシとか、着替えとか、あると…それが普通に思えてくるから…」
「うわぁ…」
獅王が声を漏らすと雪兎さんがくいと上目遣いで獅王を見た。
その目元は仄かにピンク色でどうしたって煽っているとしか思えない。もしくは獅王の忍耐を試しているのだろうか?
「雪兎さん」
「あ、…ちょっと…」
もぞもぞと獅王は雪兎の服の下に手を潜らせ肌を弄った。
「あ、んっ」
可愛い声を漏らすと雪兎さんがばっと口を押さえて真っ赤になっている。敏感な雪兎さんは触られるだけでも感じてしまうらしい。
「キスしていい…?」
「…してるだろ」
軽いキスをさっきから何度も繰り返していた。けれど…。
「そうじゃなくて…。濃厚なの。でもそうしたら止まらなくなるんだけど…?それでも…いい?」
もうダメって言われても止められそうにないんだけどね、と心の中で嘯きながら雪兎さんの赤く色づいた唇を舌で舐め、そっと口腔に差し入れると雪兎さんから舌をそろそろと突き出されてそれを捕えた。
「んんっ」
服の下の雪兎さんの肌の感触を手で撫で回し、舌を絡めて口腔深くに舌を入れると唾液が絡まる位に舌を絡める。
もう…無理。止まらない。
だってまさか部屋に過去の男が入った事なかっただなんて!
じゃあどうして獅王は入れてもらえたんだろう?とは思うけど、今はそれどこじゃない。それに嫌なとこもないって。
「雪兎さん…好き…すんげぇ好き。ねぇ…もう俺だけにして?この先ずっと…ずっとが信じられないなら毎日今日と明日でいいから…」
「んぅ…ん?今日と明日…?毎日?」
雪兎さんからそっと唇を離すと濡れた口元がエロい。目もとろんとして潤んでいてさらに煽られる。
「そう。毎日今日と明日。それがずっと続くなら先もずっと続くでしょ?」
「そんな都合のいい…」
「浮気なんてしないから。黙っていなくなったりもしないし。離してやらない。むしろ毎日だって一緒にいたい位なの我慢して…って一日置きになって全然我慢できてないけど…。ウザイかなって思ってたけど雪兎さんがいいなら毎日だって一緒にいたい」
「…毎日は飽きるだろ」
「飽きないです。全然!雪兎さんの事色々知りたい。もっと…そしたらもっと好きになる」
「…嘘だ」
「どうして?嘘じゃないよ?」
どうして雪兎さんは否定的なんだろう?
キスを何度も何度も遊ぶように繰り返す。唇を啄ばみ舌先を絡める。
「あっ」
雪兎さんの身体を抱き上げると小さく雪兎さんが声を上げて獅王の首に落とされないようにと抱きついてくる。
「可愛いなぁ…」
「どこが!?年もお前より7こも上でもう30近いのに」
「見えないですもん」
そのまま雪兎さんを寝室に運んでいく。
「ちょっと…?獅王?」
「ん~?何?」
「何、じゃなくて…どこ行く」
「寝室。…いい?だって我慢出来ないだもん。キスしたらもう我慢効かないって言ったでしょ?可愛くてエロい雪兎さんの顔見たら止まらない。言ったでしょ?明日は雪兎さん休みだからいっぱいしてもいいよね?」
「だって…ほら、獅王のお母さんに…貰ったの、とか」
「後で」
雪兎さんのシャツはさっき獅王が手を突っ込んだおかげで乱れていて裾が出ている。早くもうその下に隠れている白い肌を撫でて嘗め回したい。
「雪兎さんが欲しい」
じっと腕に抱いた雪兎さんを見つめると雪兎さんはかっと頬に朱を散らせふいと獅王から視線を外した。
「…ダメ?」
「………じゃない」
小さく雪兎さんが答えるのがまた可愛くて心臓がぎゅっとなってしまう。
食べてしまいたいってこんな気持ちだろうか?
本当にウサギを狙うライオンか?と自分でもおかしくなってしまう。もう心の中が暴走しそうだった。
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昨日夜九時分までの注文分にメールお返事させていただきました。
もしいっていない方いらっしゃればコメント入ってないと思われます。
お手数ですが、もう一度入れてくださいませ(><)
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