ライオン
「でも何より俺が限界だったみたい…ホント馬鹿だな…」
はぁと獅王が溜息を吐き出しながら言えば雪兎さんが嬉しそうに口元を緩めて雪兎さんからキスしてくれる。
ああ…やっぱりいい!
出したばかりなのにもうすぐにでも雪兎さんの中に入りたくて屹立はすでに力を取り戻している。
なんといっても雪兎さんの白い肢体と色っぽい濡れた口元目元を見てるだけで滾ってきてしまうんだ。
自分がキレて余裕がなくなるなんて…自分を過信しすぎていた。さて明日からどうしようと思う所はあるけれど、今はもう目先の事しか考えられなくて獅王は目の前に横たわる餌に喰らいつく様にキスを落とし肌を吸い上げていく。
「は…ぁ……っ」
雪兎さんの悩ましげな喘ぎ声がずくりと下半身を刺激し早く中に出したくて仕方なくなる。
「雪兎さん…」
二週間もイタしてなかったからちょっと後ろが狭くなったようで…雪兎さんが痛くないようにちゃんと解してからだ、と焦る自分に言い聞かせる。
指を後ろ孔に入れると雪兎さんの中がぎゅっと締まった。そして雪兎さんの腰が揺れているのが獅王はつい顔が緩んでくる。足りなかったと雪兎さんの体が訴えているのだ。
「…中…気持ちいい?」
「いい……もっと…」
指で雪兎さんの内壁を擦り、やらしい音を響かせながら抽挿を繰り返すと雪兎さんが早く、と先を促してくる。指なんかじゃ物足りないらしい。
こんなにエロい身体なのに…ずっと我慢させて…。
いっぱい感じさせないと。
肌のあちこちにキスして痕を残しながら口を下肢に移動していく。
「ああ、…だ、め…っ!」
「ダメじゃなくていいんでしょ?」
雪兎さんもすでにもう力を取り戻しそそり立っていて、それを口に食めば腰が跳ねた。
「だ、って…よすぎる…」
「うそばっかり…足りないくせに…」
指を増やしてぐっと奥に突き刺すと一際声が大きくなった。
「ああ、…だめ…だめ…」
うわ言のように雪兎さんが黒い髪を振り乱し頭を横に振る。
二週間ぶりの快感に雪兎さんはもうどろどろに蕩けそうらしい。もっと感じて欲しくて獅王はさらに指で中を引っかくように指を押し曲げ刺激を加えながら屹立も咥え舌で鈴口も刺激する。
「やぁっ…獅王っ!いいからもう…入れてっ…」
「まだ。雪兎さんも随分と足りなかったみたいだし。いっぱいいっぱい感じないとね…」
「いい、からぁ…」
早く欲しいと腰をうねらせ獅王を誘う。
見た目は清楚で奥ゆかしく見える雪兎さんがエロだとこんなに豹変するなんてきっと誰も思わないだろう。
…いや…今日雪兎さんが会っていたあの男は知っているのか…?
アイツは雪兎さんの初めての男のはず…。
くそ…と余計な事を考えてしまって嫉妬に獅王は駆られた。
「やだ…しおう…がほし…」
「いいですよ…じゃ入れますね」
過去は過去だと分かっているのに焦燥感が獅王を包んでしまう。今雪兎が求めているのは自分なのにどうしても対抗心が湧いてしまう。
雪兎さんを咥えていた口を離しひくつく後ろに自身をあてがうとゆっくりと雪兎さんの中に挿入していく。
「ん、んんっ!あっ…」
びくびくと雪兎さんの体が官能に震えている。
そんなに感じてる…?
「しお…うっ」
雪兎さんが腕を伸ばして獅王の首に捕まり、足を獅王の腰に絡めてきた。まるで離さないと言わんばかりに。
「えっろ…」
「言うな…」
自分でも分かっているらしい雪兎さんにくすりと笑みが漏れる。
「そんなに足りなかった?」
「足りない!…バカっ…一人…はやだ…」
くそ可愛い!
目元を仄赤く染めながら訴えてくる雪兎さんに愛しさが増してしまう。ずっと口に出さないで我慢してたんだ。きっと部屋に帰って来て一人だったのにもずっと我慢してたんだ。
「ごめんね…俺も我慢するのやめる。その代わりちゃんと雪兎さん守りますから」
「ん!」
クライヴが何をどうしてくるのか気がかりではあるけれどもうこうなったら開き直るしかない。だいたい獅王が我慢する事ないのだ。邪魔者はクライヴの方なんだから。
今までずっと甘い顔をしてたから…肝心の恋人にこんな事を言わせてしまうなんて甲斐性のない、と自分に反省する。
「雪兎さん…なんでも言って?」
きっともっと色々思っていたはずだ。全部溜め込んでいた気持ちを出させないと。また雪兎さんが心に蓋をしてしまったら大変だ。
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