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ライオンとウサギ 131

ライオン

 「好きです。雪兎さん…何があっても守りたいし助けに行きます。絶対に」
 「ん!」
 雪兎さんが泣きそうに顔を歪ませながら頷いた。
 「…信じる…獅王」
 ああ!雪兎さんの口から信じると…。

 「好きッ!可愛い!ああ!もう!」
 「ちょ…こら…痛いって」
 ぎゅうぎゅうに抱きしめて何度もキスすると雪兎さんが真っ赤な顔して文句を言う。でもそれは全然文句じゃないのは獅王にだって分かってる。
 「着替えする!」

 「このままベッド行きません?」
 「やだ」
 そりゃ階下で親達が待っているのは分かってたけど。
 「…雪兎さんのマンションに帰ればよかったな…」
 「あとで…。お風呂入りたい…触られたとこ流したい」

 「触られたんですか!!!」
 「ちょっとだけ!だっ!」
 雪兎さんが焦った顔で真っ赤になっている。
 「あとで隅々まで綺麗にしたげますね」
 「………いい」
 いらないと雪兎さんが頭を横に振っているけどそこは無視でしょ。触られたとあってはやはり面白くはないわけで。

 「勝手に誰かに触らせたり…二度としないでくださいね?」
 にこりと獅王が笑みを浮かべて雪兎さんに確認すれば雪兎さんは小さく頷いている。
 本当に大丈夫かな?と心配になるけど。
 「そういえば同級生の元彼はどうなりました?」
 「え?ああ…そういえばメールきてたけど…返してない」

 「そのまま無視で」 
 「え?」
 「うーん…どうしよう…雪兎さん…俺かなりイタイ奴になりそうなんですけど?」
 「ん?」
 雪兎さんが可愛く頭を傾げて、もうそれだけで食べてしまいたい位だ。

 「過干渉になってしまいそう…」
 「…別にいいけど…?だって…俺は獅王の…なんだろ?」
 仄かに頬を染めながらそんな事言われちゃったらどうしろと!?
 「……やっぱ風呂後で。舐めて綺麗にしたげますから」
 「な、に…」
 もう半分以上脱いでいる雪兎さんを抱き上げて自分のベッドに運ぶ。

 「や!獅王ダメだって!お母さんとか待ってる」
 「まさか降りていかないのに邪魔しに来ないでしょ。大丈夫」
 「そういう問題じゃないって!あ、んっ!」
 スラックスも全部取っちゃってシャツも脱がせ、覆いかぶさりキスすれば雪兎さんもおとなしくなる。
 「だってほら雪兎さんの前も触って欲しいって言ってる」
 「言ってないっ!」
 半分勃ち上がってる前に触れると雪兎さんが叫んだ。

 「ダメ。もうスイッチ入っちゃった。明日仕事休むなら久しぶりにいっぱいできますよね」
 「や…だってここ…獅王の家なのに…」
 「気にしない気にしない」
 「気にする!」
 「…雪兎さんがどうしても嫌だ!というなら我慢しますけど…」
 しゅんとして獅王が言えば雪兎さんが困った顔をした。

 「嫌…じゃなくて…」
 「分かってます。恥ずかしいだけですもんね?」
 「獅王ッ!」
 「今日あった嫌な事全部忘れて?」
 「……獅王…」

 「怖かった…?」
 「……ああ…物凄く…怖くて…不安で…どうしようって…」
 雪兎さんの髪を撫でキスを繰り返し首筋にもキスを落としていくと雪兎さんの腕がぎゅっと獅王の首に回されてしがみついてきた。
 「全部出して?」

 「怖かった。クライヴは具合悪そうだったし…放って置けなくて…でも自分じゃどうしよもなくて…獅王に電話したかったのに出来なくて…獅王が怒ってたらどうしようって…」
 「そんな事位じゃ怒りませんって。俺が狭量なのは別なとこにです」
 「うん…」
 獅王の独占欲の所は雪兎さんは全然気にならないらしくかえって嬉しそうな位だ。

 「クライヴは獅王の家族…だから…」
 「うん。でも雪兎さんもですよ?」
 「……あ、…う、うん…」
 雪兎さんの身体を確かめるように舌を這わせていくと雪兎さんが身体を震わせていた。部屋の暖房はつけていたけど…。

 「寒い?」
 「ううん!ちがくて…」
 「欲しい?」
 「……」
 ん、と小さくこくんと頷く雪兎さんに煽られて獅王の屹立も震えるが我慢。もっと雪兎さんをとろとろに蕩けさせないと。

 「ダメ。明日立てなくなる位にいっぱいしてあげる」
 「…ん」
 雪兎さんがまた煽るように頷いて獅王は頭を抱え込みたくなってしまう。
 上気した頬にホクロ。ちょっと腫れた頬が可哀相だけど…もう止まれない。でもそれでもいいと雪兎さんは自分から早くと腰を獅王に擦り付けてくるんだからとまれるはずなんかなかった。
 
 



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