はのんのBL部屋

　「俺だけ、やだ、よぉ…」
　岳斗が浅い息を繰り返し、眦に涙が浮かんでくると、それを舐めとりながら千尋先輩が囁いた。
　「なんで？…俺は岳斗が達くとこ見たいけど？」
　そんなの見たって楽しくないと思う…。
　軽いキスを何度も繰り返す。
　「千尋先輩も…」
　息を整えて岳斗がそっと手を伸ばしたらいい、と千尋先輩が岳斗の手を押さえた。
　「ど…して…？」
　「岳斗にいっぱいしてやるから…これでもか、って位な…。岳斗」
　千尋先輩の手が岳斗の身体をうつぶせにひっくり返した。
　「な、なに……？」
　「膝、立てて」
　「や、だよ…っ！」
　そんな恥ずかしい事っ！
　後ろが千尋先輩に丸見えになっちゃう！

　「いいから、ほら」
　ぐい、と膝を折り曲げられ、腰を持ち上げられた。
　「やあっ！」
　ぐいと尻の肉を割られたと思ったら、ねとりとした感覚を後ろに感じた。
　くちくちという湿った音と一緒に中に蠢きを感じて腰を引きそうになったけれどしっかり千尋先輩の腕が岳斗の腰を掴んでいる。
　頭を枕に押し付け、腰だけ高く上げて獣のような格好。
　「な、なに…？」
　もしかして…、舐めて…？
　「や、だっ！千尋先輩っ！き、たない…っ！」
　「汚くない。綺麗だけど？」
　千尋先輩の息をいつも受け入れるそこに感じた。

　「やっ…」
　「いやじゃないだろ…ひくひくしてるし？」
　なんでそんな事言うのぉ～～～…
　「あ、あぁっ」
　指とは違う柔らかな刺激に腰が揺れてくる。
　だってそんなとこ…。
　そして微妙な擽るような刺激と一緒に指が中に入ってくるのも分かる。
　本来受け入れる場所ではないそこに受ける指が入ってくる始めの違和感に腰が逃げそうにになるけれど構わず千尋先輩が指を押し込んでくる。
　「痛くねぇか？」
　「…ない、よ…」
　も、いいから…早く…。
　自分だけが喘がされてるのがいたたまれない。
　それにこんな格好なんて…。

　「ああんっ！」
　思わず漏れるオンナみたいな声…。
　指をゆっくりと動かされて唾液を注がれたそこからいやらしい音も聞こえてくる。
　「岳斗のココ、きゅって締まった」
　だから！
　「言、わない…で、よ…ぉ…」
　「いいだろ。エロくていい」
　そう千尋先輩が言うと、指と一緒に舌も差し込んでさらに湿った音が響き渡る。
　「や、ぁっ…！」
　指が奥に差し込まれ、抜かれ、また奥に、を何度も繰り返されて刺激されればもう恥ずかしい格好をしてることも忘れて、腰が誘うように揺れてしまう。

　すると千尋先輩の空いている片手が岳斗の再び刺激されて勃ち上がってきたものに触れる。
　そうすればさらに快感が岳斗の身体を駆け抜けてしまう。
　「お、かし…く…な、……ちゃ…ぁああっ」
　くいっと内壁で千尋先輩の指が引っかくように刺激され、思わず腰あはねる。
　「おかしくなっていい。岳斗…もっと、乱れていいから…」
　「や、だ…ぁ……」
　「いい。俺だけに、だろ…？」
　「ちひ、ろ…せ……ぱい…、だけ……だ、もん…っ！こ、んな……」
　こんな姿晒すのも、受け入れるのも、千尋先輩だからだ。
　そうじゃなかったら無理っ！

　「あ、あああっ！」
　さらに指が増えてキツイ感じが岳斗の後ろに感じる。
　でも全然千尋先輩の圧迫感からしたらまだまだだ。
　「あっ！…奥…や…ぁっ」
　「奥がいい、んだろ…」
　指がぐいっと奥に突き刺さってくる。
　格好が格好だからか前より深く感じる。
　「ほら、また締まった」
　「だ、め…そ、な……言わない、で…よぉっ！」
　「言われるのも感じるくせに。いいんだ、感じて」

　さらに前も扱かれればもう神経をどこに向けていいか分からなくなる。
　前も後ろも全部千尋先輩が与えてくれる快感だ。
　「や……っ！い、い…から……ち、ひろ…せ、んぱ……ほし…ぃ…はっ！あああんっ！」
　ぐぐっとさらに指を奥まで押し付けられ岳斗の背が反った。
　「岳斗のココ、指咥えて離さないって言ってるみたいだけど…？」
　「い、…てない、もんっ…やだ……ちひ、ろ…せん、ぱいが…いい、もん…っっ！」
　ひくっと岳斗が息を飲む。

　「欲しい…？」
　「ほし…いっ……！ち、ひろ、せ…ぱい…欲しい、よぉ…」
　「ああ、俺も欲しい…岳斗、このままでいい、か？」
　このまま…って何、が…？
　ううんっ！なんでもいい。
　「いいっ！ほし……ちょう、だい……っ！ち、ひろ、せ、…ぱいっ」
　「ああ…」
　指がずるりと抜けるのに岳斗の身体が震え、そしてすぐに大きな圧迫感を後ろに感じた。
　
　

テーマ : 自作BL小説
ジャンル : 小説・文学