午後の診察の合間に理人が自宅の方に顔を覗かせればいつも桜は抱きついてきて、物欲しそうな目で理人を見るのにたまらずキスして、それでも毎日見栄を張って家に返した。
プールに行っても白い肌が目に毒でもう何度唇を這わせたくなった事か。
その必死に我慢している理人をあざ笑うかのように桜が誘ってくるのに理人の我慢はもう切れた。
スーパーで早く帰りたい、なんて…切ない目で言われて。
帰ってきた途端に桜の腕が理人にからまってくればもう箍はたやすく外れてしまう。
桜の首筋にキスを落とし、舐め辿っていけば桜が熱い息を漏らす。
「りひとぉ」
もどかしそうに桜が理人を呼ぶ声が艶めかしい。
幼い、と思っていたのに、すっかり狂わされている。
年がいもなくこの年の離れた高校生の恋人に夢中になっている。
いつでも腕に閉じ込めておきたくて、必死に自分を取り繕って桜を離してやるのに、桜は自分から理人に飛び込んでくるんだ。
舌を差し出されればもう捕らえるしかない。
それがたどたどしいのもまた理人はぐっと欲を刺激されてしまう。
慣れていないのにそれでも理人が欲しいと桜の目が、身体が、態度で訴えてくるのに応えてやらなきゃ男じゃないだろう。
「桜」
先週白い肌の上に散らせた鬱血の痕はすでにない。新たに何箇所も身体に痕を作っていけば、その度に桜が身体を震わせる。
細い体にこんなに滾ってる自分はいったいどうなんだ?と自分に突っ込みたい所だけれど、桜の上げる声を聞けばもうどうにも止まらない。
「ぁ…んっ!」
桜の着ているものを全部脱がせると、桜はすでに感じていたのか勃ちあがってる先から雫を零していた。
「…もうこんなに感じてるんだ…?」
「だ、…って…ぇ……あ、あぁっ!」
手で桜を包むとびくんと桜の身体が跳ねた。
「もっと感じていい…桜」
「や、あ、あぁっ…だ、め……イ、っちゃう…っ!…でちゃ、うっ!」
「いいよ」
理人が露を零している桜のものを口に含んだ。
手で上下にこすり、刺激を加え、さらに舌で先を刺激する。
「や…んんっ!……だめ、だ…ってばぁ…っ!」
全然ダメなんかじゃない甘い声だ。
男にしたら高めの声でハスキーな女の声、と言っていいような桜の甘く喘ぐ声を聞けば、屹立した自分のモノがさらに熱を持ってくる。
早く中に入れたい。
征服欲が理人を包んでいく。
でもまだだ…。
ちゃんと桜の後ろをほぐしてからだ。
前を刺激しながら桜の溢すしずくを掬い、そのまま後ろにこすり付けるように指を這わせ、指を中に埋め込む。
「あ、ああ、んっ!」
ひくん、とまた桜の身体が跳ねる。
感じているのか…。
理人のキスだけで感じるらしい桜の敏感な身体に理人はさらに深く桜のものを根元まで咥え、そして後ろも指で奥まで差し込んでいく。
「や、…あっち、も…こっち、も……っ!」
…前も後ろも感じる、という事か?
気をよくして理人が指も口もさらに動きを加えていく。
何度も桜の溢す雫を掬い後ろに塗りこめながら指を埋めれば、ひくひくと後ろも収縮している。
先週はイタしてしまった後、ちょっとひどそうだったのに、いやだ、と言われたらどうしようかと思ったけれど、取り越し苦労だったらしい。
思わず顔はにやけてしまう。
もっともっと感じて欲しい。
与えてる自分に。
「あ、ああっ!」
ぐいと指を奥まで入れ引き抜くと桜が声を高く上げた。
さらに指を増やして桜の中にゆっくりと入れていく。
前は萎える事もなく、さらに露を溢れさせているのに感じているんだと分かれば嬉しい事でしかない。
指を増やし、さらに前にも刺激を加えればあっという間に桜は身体を震わせ理人の口で達した。
荒い息と弛緩した身体に指を引き抜きさらに指を増やす。
「あ、あんっ!」
イったばかりの敏感になっている身体がすぐにそれに反応するけれど後ろはそれを排除しようとするところか理人の指を迎え入れるように収縮している。
「…桜…ヤラシイ…待ってたんだ…?」
「だ、って…っ!」
否定しない桜にくすと理人が笑みを漏らし、ぐっと指を奥に入れ、抽送を繰り返すと桜はびくびくと身体を戦慄かせた。
「り、ひとぉ」
「ああ…」
甘えたような桜の声。
身体にキスを落としながら桜の後ろを解していく。
「桜、いい、…か?」
「んっ!…理人…はや、く…」
そんな事言われて我慢が切れている理人はすぐに自分の滾ったものを桜に押し当てた。
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