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桜誘う桜守 78

 「理人っ!動かないで…ってっ!あ、ぁ…」
 「動いてないよ?」
 半分下げられた制服のズボンの中に理人が手を後ろに回して指で桜の後ろを刺激している。
 「キスはしていい?」
 「そんな、の…」
 いちいち聞かなくたって!
 「あ、あぅ…んっ!」
 理人がソファの隙間に隠しておいた潤滑剤を取り出して掬い、指が奥の方まで入ってくるのに桜は背中を仰け反らせた。
 いつの間にそんなの用意して…っ!
 桜が思わず顎を反らせるとその喉元に今度はキスしてくる。

 「理人っ!」
 「だから~!大丈夫だって。なんともないでしょ?」
 上半身は見た感じ本当になんでもないみたいだけど。
 「し、下、もっ」
 桜が理人のジーンズのベルトに手をかけた。
 「心配性はお互い様だけど…」
 「や、ぁっ!」
 理人の指が増えたのに声があがる。
 もう苦しいだけじゃなくてむず痒い快感が桜の身体に走ってしまう。
 「だ、めだ…ってば!んぅっ…っ!」
 ぐいと理人の手を押しのけ、桜の中から指が出ていくのにも身体が震えてしまう。

 「桜…かわいい…」
 理人にされるのに何でも感じてしまうのに真っ赤になってると理人が桜にキスを繰り返す。
 桜が理人の膝から降りて足の間に座り、理人のジーンズに手をかけ脱がして怪我とかしてないか確認していく。
 足も怪我も赤くなっているとこもなくてほっとしてしまう。
 「桜?腫れてるとこあるけど?」
 「え!?どこ?痛いっ!?」
 「ん~…痛くはないけど、苦しい?」
 「……………おやじ」
 「うわっ!ショックだ!」

 桜の目の前で主張してるコレのことだろう。
 そっと桜は理人の屹立しているそれを手で包んで舌を出しながら口を近付けた。
 「う、わ…っ!さ、桜っ!いいって!」
 自分でけしかけておいて慌ててるって…。
 舌で大きく膨張している理人の裏筋を舐め上げた。
 自分がされてもコレが気持ちイイから…。理人も気持ちイイかな…?
 ちろ、と上目遣いで理人を見上げると目元を赤くしている理人と目が合った。
 …イイ、みたい。

 さらに口を開けて理人を呑みこんだ。
 舌先で先を突くとひくんと理人が動くのに桜は気をよくした。
 いっつも自分ばっかで理人は余裕な感じだったけど、今は理人の方が切羽詰ってる感じでちょっと嬉しい。
 「ん~~~~…イケナイ大人の気分だな…」
 「…や…?」
 理人を口に含んだまま聞けばいいや、と理人が答えて桜の身体を持ち上げた。 
 そのついでに半分脱ぎかけだった制服のズボンも脱がされて、理人の膝の上に股がされる。
 「桜…エロくなっちゃって」
 「誰がしたんだよ?」
 「俺だな。でも先にしかけたの桜だぞ?」
 「そうだよ?」
 理人の首に腕を回してゆっくり身体を沈めていく。

 「ぁっ…」 
 理人の勃ち上がっているモノが桜の中に埋まっていく。
 「り、ひと…ぉ…」
 「桜…いい?」
 「んっ…!…りひと…好きっ…」
 「……ったく」
 「あ、あぁっ…」
 ぐんと腰を下から突き上げられて顎を仰け反らせてしまう。
 「俺も心配で待ってられないくらいお前が好きだ。桜」
 身体を抱きしめられ、下から何度も衝かれ、身体が揺さぶられる。

 「ぅ……そんな締めるな…って…」
 「だ、…て……」
 舌を絡めながらキスして理人の熱い息がこもった声が口に響く。
 唾液が交じり合って伝うような激しいキス。
 荒い二人の息遣い。
 やらしい粘着質な音。
 でもどれも理人なら全部イイ、だ。
 「やぁ…イっちゃう…っ」
 理人を覚えた後ろが収縮するのが自分でも分かってしまう。
 だって…気持ちイイ。

 「理人…り、ひ…と…」
 「ああ、桜…」
 ぐちゅぐちゅと音が聞こえ理人の腰の突き上げが深くなっていく。
 「あ、あ、あぁぁ……っ!イ…く…っ!」
 ぎゅっと腕に力を入れて理人に抱きつき、桜が身体を震わせてぴくぴくと痙攣させるように精を放つのと一緒に桜の中にも熱い理人のモノがひくついたのが分かった。
 荒い息のまままたキスをかわす。

 好きだ…。
 どうしようもない位。
 大丈夫だと分かっても安心出来ない位に。
 離れたら消えそうで怖いくらいに。
 「理人…好き」
 桜から何度も理人にキスする。
 ただ重ねるだけのキス。
 でも精一杯の好きをこめて。
 「ほんと…お前には負けるよ…」
 理人がくすくすと笑いながら桜の拙いキスを絡め取って深く舌を口腔に差し込んできた。
 
 
 

テーマ : 自作BL小説
ジャンル : 小説・文学

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