バイトに行く前にすぐに食べられるようにと飯は用意していったので帰ってすぐ遥冬と向かい合わせで飯を食べる。
とはいっても尚が出来るのは簡単なものだけだけど。
「う~~ん…あとで何かレシピ調べるか」
「ん?」
遥冬が顔を上げた。
「なんか簡単に出来る美味い飯とか」
「………料理が出来るだけスゴイと思うけど」
「俺のは料理ってほどじゃないだろ。それにお前はやる気がないだけだ」
「……ないね」
「言い切るし」
「…僕の分なんていいのに」
「よくねぇ。ダメ」
ホント自分がいなかったらこのGW中の飯はどうするつもりだったのだろうか?と思ってしまう。
尚も自分の分だけだったらなんでもいいけど、遥冬にはちゃんと食わせないと、と細い遥冬を心配してしまうじゃないか。
「ちゃんと食わねぇとぶっ倒れちまうぞ?明日はレシピ調べて買い物だな」
妙にやる気になってくる。
食べ終えて下げようとしたら遥冬がいいから、と尚を止めた。
「僕が洗っとくから尚、先にシャワーしてきていいよ」
「いや…」
「作ってるのが尚なんだから、片付けるくらいはするから。はい、行って」
有無を言わせないように遥冬に言われてここで押し問答しても時間は遅くなるだけだ、と尚はさっさとシャワーを浴びることにした。
カラスの行水じゃないけどそれに近い感じでさっさと済ませ、すぐに遥冬がシャワーに消える。
尚はソファで携帯を弄りレシピを調べ始めた。
色々夢中になって見ていると遥冬がシャワーを上がってきた。
「何見てるの?さっき言ってたレシピ?」
「そ。ほら」
尚が携帯を差し出すと遥冬が顔を近づけて尚の携帯を覗き込んだ。
「これなんか簡単そうでうまそ…」
ふわりと遥冬からシャンプーの香りが漂ってくる。
やべぇって…。
目の前の風呂上りの遥冬はやっぱりエロく見えてしまう。
「そう?…簡単?」
「ああ、…まぁ」
「ふぅん…」
あんまりやる気のなさそうな返事にほっとしてしまう。
「お前も少しやったら?」
「…そうだね…」
「あ?いくらかやる気はあんのか?」
「一応。出来ればその方がいい、とは思う。一人だし」
「…なんもやった事ねぇだけなんだろ?なら明日からする?」
「そうだね。その方いいか…」
遥冬が顎に手をかけながら頷くのに尚は思わず笑ってしまった。
「さて、寝るか」
………と自分が言った所で朝起きた時の事を思い出し、尚はう、と思わず息を一瞬止めた。
いやいや、あれはたまたまだ。
「そうだね」
遥冬は全然普通の態度。
やはりアレなんか遥冬にとってはなんでもない事だったのだろう。
むしろ遥冬だってなかった事にしたい位だろう。きっと。多分。
変な緊張をしながら尚はそそくさと遥冬のベッドに潜り込んだ。
ソファでいい、とでも言おうかとも思ったがなんとなく遥冬がなんとも思ってないのに尚だけが気にしていると思われるのもちょっと負けている気がする。
なんか話題ねぇかな?と尚はベッドに入って頭の中で考えた。
「お前って冬生まれなのか?」
「…そう。分かりやすいだろ?一月最後の日。大雪が降った日だったらしい」
「へぇ」
「……ずっと冷たそうとか、そんなんばっかり言われてた」
珍しい。
遥冬から自分の話題を振ってきた。
「何考えてるか分からないとか。人形のようだ、とか」
ああ、と尚も納得する。
だろうな…と。
自分も初めはそう思っていた。
今は違うけど。
「それも分かるけどな……でもちゃんと笑ってるし?別に言いたいヤツに言わせとけば?お前が愛想振りまきすぎたら大変な事になりそうだ。むっとしたままだって十分人目ひくのに笑顔のおまけつけたらとんでもねぇ事なりそうな気がする」
「とんでもない?」
遥冬がくりっと尚の方を向いた。尚も遥冬の方に顔を向ければ視線が交わった。
やっべ~な…。
遥冬の目がどこか頼りなげに見える。
「ああ。お前美人だし、きっと誰もが…」
尚の言葉の途中で遥冬が半身を起こした。
なんだ?
どぎまぎとしてしまうのはどうしてか。
遥冬がゆっくりと布団をはだけるとそろりと尚の方に上半身を起こしながら身体を尚に近付けてきた。
なに…?
くすと遥冬が妖しい笑みを浮かべると手を尚の胸に置き、そして尚の横になった身体の上に自分から跨ってくると尚の身体の上で着ていたTシャツを見せ付けるようにしてゆっくりと脱ぎ始めた。
遥冬の白い肌が尚の目に眩しく映る。
「ええと…遥冬サン?」
たらたらと尚は汗が流れてきた。
だって遥冬がエロい。
「…尚から見ても僕は綺麗?」
脱いだTシャツをはらりと手から離し、誘うような視線を尚に向ける。
赤い舌がちらと口から覗くのが艶めかしい。
「…綺麗だ」
思わず正直にそう答えると遥冬は婉然とした笑みを浮べた。
-----------------
こんなトコでなんですが^^;
続きにお返事です^^
(7/25分)
S様
まだウサギちゃんですか^^;
寂しいは当たってますね~
尚はちょっと器用なんです~
なんでもそつなくこなしてしまう。でもそれだけ(笑)
裸エ…ないない!(爆)
ありがとうございます~^^
KRB様
ふりまわされます~
いいですか?(^m^)
ありがとうございます~^^
ANH様
気にならない存在…そうですね~(^m^)
あ、見ましたか~?
わけも分からぬままですけど^^;
次は…ないかも^^;
ありがとうございます~^^
HRN様
残念なってるでしょ?
どうしてもなっちゃうんですよ(><)
今はホント草食系ですよね(--;)
やっぱり引っ張っていってくれる方が
男らしいですよね~^^
今いるのかしら?^^;
頑張って探さないと~(^m^)
ありがとうございます~^^
FNH様
突っ込みありがとうございます!
突っ込まれるの待ってました(笑)
4人のは…その通りですよ~!!!
思わず笑ってしまいました(^m^)
そのまんまです。じゃ書かなくてもいいかな?(笑)
ありがとうございます~^^
テーマ : 自作BL小説
ジャンル : 小説・文学