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焔の行方。 6

 「もしもし、お電話変わりました」
 『先だっては失礼致しました』
 「いいえ?別に」
 『………遥冬さん……いいのですか?このまま明日連れ帰る事になりますが』
 「……今すぐどうの、という訳ではないんだろう?」
 『そうですね。智哉さんの婚約式後になると思います』
 会話の内容が遥冬に聞こえてないかなと思ってちらと遥冬を見たら遥冬は尚のベルトに手をかけ、外しはじめたのに思わず苦笑する。

 「とりあえずは……。もし、その時は…」
 『ご連絡差し上げますか?』
 「そうしてもらっても?」
 『分かりました。でしたら先日お渡しした名刺に私の携帯の番号も書かれておりますので明日にでもおかけください』
 「わかった。あ~…遥冬にかわっ…」
 『いえ、結構です。すみません、お邪魔致しました。それでは失礼致します』
 ……お邪魔致しました、ってな……。

 「携帯……切れたぞ?」
 尚はがくりとしながら携帯を遥冬に返そうとする。
 「その辺置いてて。…尚、水野知ってるのか?」
 「入学式の時見ただろ」
 「………水野、なんて?」
 「内緒」
 遥冬が尚のジーンズから尚の屹立を出し、手でやわやわと刺激を始める。

 「なんで内緒?どうして?どういうこと?」
 「どうしても。遥冬がちゃんと言ったら俺も言う」
 そうは言ってもどうやら時間切れになりそうだ。明日遥冬は実家に帰るのだろう。こうなったら強制で遥冬を迎えに行くしか方法はなくなりそうだ。
 「なにそれ」
 「内緒だ。遥冬…」
 尚は遥冬のベルトを外し、下を脱がせ、自分に膝に乗せるとソファ近くに置かれている潤滑剤を指に掬い、遥冬の後ろに指をあてた。

 連日尚を受け入れている遥冬のそこはすでに柔らかく、そしてひくついていた。
 「ひくひくしてるけど?」
 わざと入り口付近だけを湿らせた音をたててやんわりと刺激すれば物足りなさそうに遥冬が腰を揺らす。
 「じらす…な……」
 「嘘だろ?焦らされるのも好きだろうが…いっぱいあとから感じるから」
 「そんな……こと…ぁ…」
 遥冬はすぐに吐息に熱を籠もらせ、喘ぐ声を漏らした。
 「お前の声も好きだ」
 遥冬の耳朶を食みながら囁く。

 恐らく実家に帰るのにこの一週間尚を欲しがったんだ。
 きつく遥冬の首から胸、さすがに半そでを着られなくなるのは可哀相なので見えない所に次々とキスマークをつけていく。薄くなったものの上にももう一度。
 「ん、ぁっ!」
 「つけていいんだろう…?」
 「な、にを…?」
 「俺の印。ここんとこ俺のキスマークが消える事なかったのに……遥冬は八月は帰ってこないって言うんだからな…ちょっとでも来ないのか?」
 遥冬は首を振った。

 「…来ない…。帰って来たら……」
 遥冬は言葉を詰まらせ、眉を悲しそうに顰め尚の顔を見た。
 「…なに?俺から離れたくなるって?」
 「……別に…そんなじゃ……ああっ!」
 ぐっと尚が屹立を遥冬の後ろに押し付けた。
 …だから帰ってこないというのか?
 まったく…。
 「馬鹿だな」
 「…なに…が?」

 「遥冬が!……言えって言ってるのに」
 「なに、を…?」
 「望みを!叶えてやるって言ってるだろ」
 「だってっ!…言っても…あッ」
 ぐっと深く遥冬の中に尚が衝けば遥冬は喉を仰け反らせた。
 言っても仕方がない、か…。
 確かになんの力もない尚ではそうかもしれない。でもそうじゃないだろう…と尚は自分の不甲斐なさに苛立った。

 どうしたらいいかな…。
 遥冬は決定的な言葉こそ未だにないが、どうしたって尚の事を離せない位に、自分の身体に刻んでおきたい位に好かれているハズだ。
 こんなに求められてるのが尚でも分かるのに、それでも遥冬は自分を認めていないのだろうか?
 それとも実家のあの話が遥冬の足枷になっているのだろうか?
 「遥冬。電話してもいいのか?メールとか」
 「…ダメだ」
 遥冬はまたも顔を官能とは別のもので歪めながら首を振った。
 「なんで?」
 遥冬の身体を下から突き上げ、奥深くに繋げ、遥冬の身体を揺さぶりながら問う。

 「お前の声が聞きたくなる」
 「……声…じゃ…すまな…あ、ぁっ」
 声だけじゃ足りないってか?
 だったら言えよな!
 迎えに来い、でもなんでも言えばいいのに!
 離すな!が一番言って欲しいと思う言葉だ…。
 でも頑なと言っていいほどに遥冬は言わない。
 こんなにも好き好き言っているようなモンだと思うのに決してそれを口にしない遥冬だ。
 尚が遥冬の鎖骨の辺りを甘く噛みながら最奥を穿つと遥冬は一際大きな嬌声をあげ身体を震わせそして白濁を放った。
 
 
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続きに拍手コメお返事です^^
みらい様
 味方でした~^^
 裏設定で色々兄達のも考えていたけど^^;
 (ちょっとだけ、簡単に…だけど 笑)
 尚はね~かっこよくはなってるんですよ(^m^)
 でも尚なんだな…(笑)
 ありがとうございます^^

KRB様
 尚かっちょいいでしょう~?(笑)
 私も書きながらおおう!っとなってた^^
 潔い!ですね~いっぱい与えてくれるし~
 ありがとうございます^^

S様
 昼ドラチャンピオンwwww
 確かにそうですね~(^m^)
 あ!コレ見る頃はおはようございます…ですね(笑)
 兄話には入らないですよ?^^;
 え?読みたい?(笑)
 酔っててもコピー(^m^)
 すごいね~…ププ
 Mr.昼ドラって…兄話にいったら間違いなく
 暗~くなると思うけど~^^;
 尚は無敵でしょう~ね~(笑)
 ありがとうございます^^

okw様
 間違ってないかと思われます(笑)
 お姫様救出の王子様ですね~!
 …合わない(笑)
 あら?エロい遥冬くんも大好き?(^m^)
 ありがとうございます~^^

thz様
 でしょ?でしょ?(笑)
 華麗なる一族wwww
 私見てませんけど^^;
 そう異母兄弟~…なんだけど
 なぜこうなった?(私にも分かりません 笑)
 でも兄も遥冬は知りません。
 あ、兄は知ってたりして?^^;
 それもありか…
 書く気はないですけどね(笑)
 ありがとうございます~^^

AHN様
 展開気にしていただいて
 ありがとうございます~(笑)
 嬉しいです(^m^)
 でも!そうなんですよ~!!!
 尚がかっこよすぎなんですぅ~(大笑)
 尚のくせに~←
 もっとかっこよくなってる…はず…^^;
 アレ~?って感じですが^^;
 いいんですけどね!ヒーローなんですから(笑)
 ありがとうございます~^^  

テーマ : BL小説
ジャンル : 小説・文学

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