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揺れる焔。 10

 好き、なんだ。
 思い出せば入学式の日、しつこい勧誘に周りが知らん振りして通り過ぎる中声をかけてきたのも尚だけだ。
 実家の方での噂が大学にも出回って遠巻きにされる中でも尚は全然気にしないで、それどころかかえって遥冬が一人にならないようにしてくれていた。尚だってきっとそういう目で見られていたのに全然そんな事なんて気にしないで。

 目がいいなんて言われた事もなかった。
 こんなに自分が誰かを必要と思う日がくるなんて思ってもみなかった。
 誰も遥冬の事など人形かコマにしか見ていないのだと思ってた。
 「遥冬」
 尚の指が備え付けのローションを塗りこめるようにして遥冬の後孔に差し込んできた。
 「あ、あああっ」
 それだけでびくびくと遥冬は感じてしまって声が上がってしまう。
 「いきなり感じるみたいだな?」
 「んっ…んぅっ」

 「声我慢するなって…。遥冬の喘ぐ声も好きだって言ってるだろ」
 尚が遥冬の身体のあちこちに唇を這わせ舐め、吸い上げる度に声が出て身体が震えてしまう。
 「元々敏感なのにさらに…後ろも早くって催促してるみたいだ」
 「いいからッ……尚…」
 思わずねだってしまう。
 「ああ…」
 尚の目にも熱が浮かんでいる。そういえば遥冬の目の奥に蒼い炎が見えると言われた事もあった。
 今も尚には見えるのだろうか?
 心の奥底に閉じ込めようとしたこの思いを出しても尚は嫌にならないだろうか?

 「きっと…」
 「うん?」
 尚がねだった遥冬の願いを叶えるために後ろに己を宛がってきた。
 ぬるりとローションの力で遥冬をこじ開けながら尚が入ってくる。
 「あ…ぁ………き、っと……僕は…狂っている…」
 「いいんじゃね?どんなだって全部遥冬だ」
 「尚……っ」
 ゆっくりと尚が遥冬の奥に腰を押し進めてくる。
 「…お前の中気持ちよすぎ…」
 「いい!……動いてっ…あ、ああっ!」
 尚が律動を始めると遥冬は尚の首にしっかりとしがみついて足を尚の身体に絡める。 

 「ホント…お前ヤバイ…中まで絡んできて……俺の方もたなそ……」
 「だめ、だ…」
 「う~~ん……がんばるけ、ど…」
 「あ、ああぁッ……」
 「お前具合わりぃいのに…ほんと…まいるな…」
 だって…ずっと欲しかったんだ。
 尚にしてほしかった。
 「いい、んだ…いっぱ、い…ほし…」
 「今日だけじゃなくていつでも…遥冬…愛してる」
 尚が遥冬の耳元に息を吹きかけるようにして囁き、奥を穿たれると遥冬はぶるぶると身体を震わせ尚が入っている後孔を収縮させた。

 「んっ…はぁ…っ」
 息が荒く漏れる。
 「………おま…今、イった…?でも出てねぇよな…?」
 「な、んか…スパーク…した…けど…ぁあっ…んっ」
 「精神的にイった?」
 「よ、く…わかんない……い…なんでも…尚…もっと、だ…」
 「はいはい…いくらでも…エロい遥冬サンのためにがんばります。う~ん…俺の方が強壮剤必要だよな…絶対…足りないって言われそうだ」

 「そんな…い、わな…い……」
 「いいや…いい、そう……あ、は、ると……」
 「んっ!」  
 「ほんと…やっべ……って……ん、んっ…」
 「あ、……ま、た……」
 快感の波が遥冬の身体を襲ってくる。
 これを与えてくれるのも尚だけだ。
 尚の抽送が激しく遥冬の奥を突き身体を揺さぶってくる。
 肉のぶつかる音に湿ったヤラシイ水音。
 荒い二人の息遣い。

 「ん、ぁっ…や…尚……っ」
 「ああ、イく…遥冬…っ」
 顎を仰け反らせ、背中を反らし、腕はしっかりと尚にしがみついて今度は白濁を放ちながら達する。
 「な、お……」
 意識が遠のきそうになってくる。
 「遥冬?おい?大丈夫か…?」
 「だい、じょ、ぶ……」
 弛緩してしまった身体はもう何もいう事を聞きそうにない。
 「なお……抱いてて……はなさ、ないで……」
 「ああ……寂しかったか…?」

 「さびし、い…?ああ…そう、か……僕は…さびしか、たのか…」
 なるほど、と遥冬は納得した。
 「きっと……ずっと、今まで…寂しかった…んだ…ぼく、は…。知らなかったけど…」
 「ああ……そうだろうな…。寂しいなんてもう言わせねぇから」
 尚が額にキスを落とす。
 「なんか…くすぐったい…」
 気持ちがふわふわしている。
 尚の目が手が全部が遥冬を好きだと愛していると言ってくれているみたいで、身体は自由にならないほど疲れきってしまっているのに気持だけはそんなの気にならないほど満ち足りていた。

 「尚…」
 「うん…?」
 尚の目がずっと遥冬を捕まえている。
 「好きだ…。愛してる」
 「……やっとちゃんと自分から言ったな」
 尚が遥冬に額を合わせ、くすっと笑い、そしてキスした。
 
-----------------
続きに拍手コメお返事です~ 
KRB様
 雪豹いいです^^b
 猫科好き~(^m^)
 へなちょこハンター尚(笑)
 獲物が自分から擦り寄っていきますね^^ププ
 ありがとうございます~^^

MK様
 尚かっこいいですか~?^^
 ありがとうございます~/////
 あと二日で終わっちゃいますが^^;
 お付き合いよろしくお願い致しますm(__)m
 ありがとうございます~^^

MR様
 勿論面倒見いいですよ?お兄ちゃんだし(笑)
 いやきっと弟の面倒は見ないかもだけど^^;
 でも尚だったら可愛がってそうでもあるね^^
 岳斗の面倒も見てるし大変だね~(笑)
 確かに尚ラブホ似合うかも…(^m^)
 ありがとうございます~^^

S様
 あの…媚薬じゃないつもりですけど…
 一応治療薬の部類(のはず…)
 別にそこまで変にはならないはずなんだけど…?
 一応渡したほうも医者なはずなので…
 若いのに、病気でもないのに…という点ではダメですけど^^;
 私は媚薬でもよかったんだけど
(無理やりとかじゃなければ私は嫌いじゃないし 笑)
 それじゃ遥冬が可哀相だな、と思ったんだけどな…^^;

 本体拍手もいつもありがとうございます~~(><)

hr様
 あの…8と9が同じって……
 何の事でしょうか…?^^;
 分からなかったのですが…?
 教えていただけると助かります。

テーマ : BL小説
ジャンル : 小説・文学

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