「た、か…あき…あ、っ……ぁっ…や、め…」
だめだ…。だって千波は孝明の指導教員なんだから!
「だめだ!」
どんと、千波は孝明の胸を叩いた。
「なぜ?」
不思議そうに孝明が片眉を上げる。
「だ、って…指導…」
「そんな事!」
はっと孝明が笑った。
「今更です、と言ったでしょう?こんなの誰も気付きやしませんよ?それにそれもあと1週間だけです。どうしても嫌だというなら被害者はあなたでいいですよ?」
「そう、じゃないっ」
積極的じゃなくてもどうしたって千波は被害者ではないだろう。そんなの自分でだって分かる。
「…千波さん」
「……っ」
耳元で名前を呼ばれればぞくりと感じて身体がぎゅっと反応してしまう。
突き飛ばせ、と頭の端は命令しているのに別のどこかではそのまま任せてしまえと囁いている。
「いいんです…感じて…」
孝明が呪文のように千波の耳に囁き、そしてキスしながら千波の勃ちあがったものを握り、追い上げてくる。
「あ、ああっ!」
強烈な快感に背中が仰け反ってしまう。
もう一方の孝明の手が千波の着ていたTシャツをぐいと力任せにたくしあげ、そして胸の飾りでしかなかった乳首を摘んだ。
そんなところ…。
そう思ったのに脳では孝明に触れられている所が全部感じすぎてしまう位に快感を訴えていた。
絡められる舌と弄くられる胸。屹立したものからダイレクトに与えられる官能。
抵抗なんて無理で、もう千波は身をすっかり委ねてしまう。
「感じてますね…ほら…」
先走りがぐちぐちと音をならしてさらに孝明の扱く手が耳を刺激する。
恥ずかしいはずなのにもう解放が欲しくて…。
「ん、ぁっ!」
出したい、と達きそうなった寸前に動きを止められれば腰がうねってしまう。
「…達きたい?」
「イき…たい……ぁあ…っ!」
「こんなに感じやすいのに、抵抗するんだから…」
くくっと孝明が笑っている。
「でももうちょっと我慢です…」
「や、ぁ…」
「ちゃんとよくしてあげますから…」
耳を食まれキスの音が響く。
その間に足に引っかかっていたジーンズは全部脱がせられていた。
孝明のキスが首筋を辿り鎖骨に向かっていき、そしてそのまま身体を下がっていく。
「な、に……あっ!やっあぁっ…」
強烈な快感。
「イイ、でしょう?」
千波の屹立を孝明の口に含まれたのに千波は声をあげた。
「イっていいですよ…」
「ん、んっ!」
千波は自分の口を押さえて声を抑えようとしたけれど抑えきれない。
「やっ、で…る…」
「いいですよ?」
さらに孝明の手の動きと舌が千波を追い立ててきて千波は腰を引こうとしたけれど、孝明の腕が千波の腰をしっかりと掴んでいた。
「イっていい、って言ってるのに」
「だ…って…」
口がっ…!
「まだそんな余裕あるんだ…?」
「あ、ああっ!」
後ろにっ…指、が…っ!
ひくひくと千波の身体が痙攣するかのように震えてしまう。
「ここらへん…ああ…ココ、でしょ?」
くりっと千波の中の一点を孝明の指が刺激を加えるとさらに千波の身体が跳ねた。
「あ!ああっ!やっ…!」
おかしくなりそうだ!
よすぎておかしいって…どうなんだよ…!
「あっ…あっ……で……っっ!」
孝明がぐっと後ろの千波が強烈に仰け反るような快感を訴える所をさらに指で刺激し、解放を訴える勃ち上がったものを性急に追いたててくるのに我慢など出来るはずなかった。
「んっぅっ…!」
あっという間に欲を放出してしまう。
「あっ!た、か…あきっ!」
荒い息で千波は上半身を慌てて起こした。
だって…っ!
千波の放ったものを口に含んだまま孝明は千波から口を離し、指で口端を拭っているのに千波は青くなる。
「おま、え……」
飲んだ、のか!?
まさかっ!
「…うまくはないですね…。いいけど…」
「あっ!」
孝明の指がまだ千波の中にあった。その指を動かされ思わず起き上がっていた千波は孝明の身体にしがみついた。
「千波さん…イイ、ですか?」
それになんと答えろと!?
答えようがなくて千波は小さく首を振った。
「…嘘ばっかり。後ろでも感じるくせに…」
くすと孝明の笑いが耳元に響く。
ああ、そうだ…。感じてるんだ…。
官能に歪める顔を見られたくなくて千波はそのまま孝明にぎっちりと抱きついて顔を隠した。
テーマ : 自作BL小説
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