身体が微妙に重いし腰も…。
散々いいようにされて意識を飛ばしてしまったくらいで…。どんだけ、と自分でも呆れてしまうのになんでソファに並んで普通にご飯を食ってるのか…。
ミューは走り回って疲れると孝明か千波の膝に上ってきて眠る。
今もソファで隣に座っている孝明の膝で丸まって寝ているのに千波はミューを撫でた。
孝明はミューが膝に乗っているとじっとして動かない。
ミューがすっかり孝明に安心しきっているのは見て分かる。
「…今日明日は休みだからいいけど…普段日中誰もいないのに大丈夫…かな…?」
「大丈夫でしょう。イタズラもそんなに今の所しないみたいですし。千波さんの部屋は綺麗で物も溢れてるわけでもないし。自分で遊んで寝て、と好きな様にしてるしね。まぁ、千波さんがいないのは寂しいでしょうが。身体が小さいところも心配ではあるけど…」
孝明の何もなかったかのような態度に千波はどうしたものかと考えてしまう。
さっきの熱をぶつけあった事がまるで嘘のような穏やかな時間だ。
でも千波のだるい腰と身体が嘘じゃないと痛烈に訴えている。
「……千波さん横になります?」
「え…っ!…あ…」
唐突に言われて千波は慌てた。
「身体、意識飛ばした位ですからね…。無理しなくていいです」
酷い、とも酷くない、とも言えず千波は視線を泳がせると孝明がはぁ、と小さく溜息を吐き出し、膝のミューを千波に渡してきた。
「抱っこしてて」
千波がミューを受け取ると今度は孝明が立ち上がり、ミューを抱っこした千波ごと抱き上げた。
「ちょ…な、に…」
「大人しく寝てて下さい」
そのままベッドまで運ばれて横にさせられるのに千波はぎゅっと目を瞑った。
ミューが起き上がってもそもそと動くと自分の居心地のいい場所を探しているのか移動して千波の首辺りでくるりと丸まるのを確認してから、ベッドの端に座っていた孝明を千波がそっと見上げると、孝明は千波とミューを優しい目で見ていた。
いつも学校で見るような目と違う。
眼鏡がないからなのだろうか…?
その孝明がそっと手を伸ばしてきて千波の髪を梳いてきたのにドクンと心臓が大きく鳴ってと千波は目をぎゅっと瞑った。
「あ!借りてた服!返さない、と…」
「……そんなのはいつでもいいです」
千波が焦ってどうでもいい事を思い出してそれを口にすれば孝明に即座に返された。
「ああ、いや…俺の着替えがあるっていう事ですか?泊まっていっていい、と?」
「ち、ちが…」
千波が頭をぶるぶると振ると孝明は苦笑を漏らした。
「じゃ、帰り……」
孝明が立とうとしたのに思わず千波がはしっと手を伸ばし腕を掴んだ。
「…………」
孝明と視線を絡ませてしばし無言になってしまう。
違う…。
これは帰って欲しくないのではない。でも帰って欲しいのでもないんだ。
「こ、これ…は…ちが……っ」
掴んだ手をぱっと離して言い訳するように千波が慌てた。
「……片付けてきます」
「え…あ、…あ、ああ……」
千波は目がぐるぐると回りそうだ。何自分から帰って欲しくないといわんばかりのアピールをしてるんだ!?
でも孝明はそれ以上何も突っ込まずリビングにもどってゴミを片付けているらしい。
物音が聞こえるのに丸まって寝ているミューに顔をつけた。
「ミュー…一体…なんなんだろ…どうしたいか…自分でも分かんないんだ…」
ミューが顔を上げ、きょろんと青色の目で千波を見てそして千波の頬をざらりと舐めた。
そして身体を丸めるとまた眠ってしまう。
孝明の好きにさせて、感じまくって…。キスもヤじゃなくて。部屋にいるのも気にならなくて…。
大学から一人暮らしをはじめてこんなに長い時間誰かと一緒にいるのなんて初めてだ。
考えてみれば先週から教育実習で来てるから月曜から金曜までは日中もずっと一緒だった。それなのに週末まで一緒だなんて…。
学校での先生同士の付き合いも最低限しかしてないのに。孝明はまだ先生という訳ではないけれど、だったら余計付き合うなんて必要ないのに…。
……泊まるつもりなのだろうか…?
でも布団も何もない。今まで誰かが泊まるなんて事もなかったから。
そういえば先週は千波が孝明の部屋に泊まったんだ。狭いベッドでくっついて…。
朝起きた時に驚いたけど…。
また…?
千波はぎゅっとミューに抱きつく。
するとミューはうるさいなぁと言わんばかりに生意気にも尻尾をぱたぱたと振った。
----------------
拍手コメお返事です^^
MR様
ホントリアだとねぇ~前は気になんなかったとこも
んん~~~(--♯)ってなりますよね(^m^)
だからBLはファンタジーよね~♪
まるにゃん…邪魔するんだ?(笑)
うちのはしないなぁ~^^;
助かるって………(爆)
うちのこも助けて欲しい~^^;
ありがとうございます~^^
S様
作品別目次つくりました(><)
なんか携帯からだと全部出ないそうで…^^;
岳斗ちゃん出てくるけど、今回は尚じゃないので(笑)
残念!義兄は使えばよかった~(^m^)
「ママ見てろよ」は言ったかもねぇぇぇぇ~(爆笑)
呪文に囚われてるでしょう~(大笑)
ありがとうございます~^^
msz様
ミューとぺたんこして寝てたら孝明は悩殺ですね(笑)
ちゃんと戻ってきました~^^
じゃないとねぇ~^^;
イカンでしょ?(笑)
ありがとうございます~^^
myu mrmr様
ミューにめろめろありがとうございます~^^
私の中で影の主役でした~(大笑)
仔にゃんこはほんと見てるだけでも
顔がにやけてきます(^m^)
あっという間に大きくなっちゃうけど^^;
ありがとうございます~^^
KRB様
流されてます~^^;
思ったのですが、名前が千波なので~
流されるんだ!と今頃思った…(笑)
一人でグルグルしてます~(^m^)
ありがとうございます~^^
テーマ : 自作BL小説
ジャンル : 小説・文学